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Tag [新作レビュー] 2009.03.15
恋愛1年生img黒崎みのり「恋愛1年生」


勇気を出さなきゃ
恋愛1年生のままじゃ
いや



■表題作他2編を収録。
 では表題作をご紹介。恋愛なんかより、アイスの方が大好きなおこちゃま中学生・やまと。まだまだ彼氏なんて・・・。そんな彼女の幼なじみが、小学5年生の光。こいつがとっても生意気で、とってもませている。何かにつけてアプローチをかけてくる光だったが、やまとは「小学生だし」と相手にしない。けれどそれが重なって、やまとも段々光が気になりだして…。

 なんとまぁ男子小学生と女子中学生のカップリングですよ。こういうのは需要あるんですかね。ショタコン狙い?うーむ、解せん。しかし小学生→中学生の目線であれば大丈夫そうに見える(というか憧れで片付けられるしね)のですが、中学生→小学生という目線になると、途端に健全でない印象になるのは不思議。この設定は大英断だと思うのですが、「夜まで待てない。」のようにはいきませんでしたね。二人のパワーバランスも似てなくはないですが、こちらは両者共に不自然だったかな、と。幼なじみであればそんなに色々せんでも、根底ではお互いを理解して、何も言わずに自然と繋がれるもんなんじゃなかろーか。なんて、これは言い過ぎですね。


恋愛1年生
絵で繋ぐ恋物語「ハリー」は良かった

 
 この他2編の読切りが収録されているのですが、こちらは至って普通の設定。女子目線から、男子の友情を描いた「ウィーアー」。そして、絵を通して中学生の恋を描く「ハリー」。ちょっとクサすぎる感もありますが、「ハリー」は結構素敵なお話。だからこそ、なんで表題作がこれなんだよ…。


【オトコ向け度:☆    】
→これはしんどいんじゃないでしょうか。りぼん読者はどう思ってるんだろ。
【私的お薦め度:☆☆   】
→読切りが意外と良かったので。次はどんなの描いてくるのだろう。


作品DATA
■著者:黒崎みのり
■出版社:集英社
■レーベル:りぼんマスコットコミックス
■掲載誌:りぼん(平成20年1月号~3月号)
■全1巻
■価格:400円+税

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