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Tag [新作レビュー] [オススメ] 2011.10.23
1106057486.jpgヤマザキマリ「地球恋愛」(1)


俺はどういうわけか
あの冴えなくて素朴な幼なじみに惚れる女性を好きになる
だからきっと俺の女の趣味は悪くない



■恋は若者だけがするものじゃない。中高年だって、どこに住んでいたって、人は恋に落ちるもの。イタリア、ツバル、デンマーク…ブラジル、シリア、アメリカ。そんな世界の各地に住む中高年の恋模様を、ヤマザキマリが描き上げる。愛は地球を回る!

 「テルマエ・ロマエ」のヤマザキマリ先生が描く、世界各国の中高年の恋模様。またなんとも異色な本作は、講談社のKISSPLUSにて連載中でございます。ヤマザキマリ先生自身、シカゴ在住の国際結婚組と、外国人をお相手にした恋愛は経験済み。本作は国際結婚というか、その土地土地に住む中年男女の恋愛模様を描いたものになるのですが、やはりそういう背景があってこそ描ける物語なのかな、とちょっと思ったり。
 
 描かれる国は、イタリア、アメリカ…うん、この辺までは想像できる。しかしここから段々とヤマザキマリワールドが炸裂するようになってきます。デンマーク、ブラジル、そして、ツバルにシリア。ツバルとシリアってどこ?ツバルは確かオセアニアに属する、あの太平洋に浮かぶ島国たちの一つで、シリアは中東とかに属していてウイイレのアジア予選で良く当たるイメージ。もちろん首都は言えないですし、国旗もわかんないなぁ。名産品とかもわからず。ちなみにツバルは
 
「独立国としてはバチカンの次に人口が少なく(約9000人)、ミニ国家の一つである。海抜が最高でも5mと低いため、海面が上昇したり、地盤沈下がおこれば、国の存在そのものが脅かされることになる。」
 
 とのこと。シリアは
 
「北にトルコ、東にイラク、南にヨルダン、西にレバノン、南西にイスラエルと国境を接し、北西は東地中海に面する。首都はダマスカス。 」
 
 だそうです。ダマスカスはレバノンとの絡みで聞いた気がしますが、名産とか名所とか全くわからず。

 それでもその国に行けば、その国の文化があり、生き方があり、そして恋愛があります。恋愛といっても、フォーリンラブから始まるガッチガチの恋愛ではなく、既に結ばれたもの同士であったり、なんだかんだで一緒にいた二人であったりと、やはり中高年らしい恋愛模様が描かれます。それは“愛”でもあり“情”でもあり。どちらにせよ、強い絆で結ばれる時間を重ねた二人というのは素敵なものです。


地球恋愛
お互い大人だから、ベタな口説き文句を言う事も、ひたむきに恋に向き合いそれを外に出す事もない。大人だからこそできる、アプローチ。


 もちろん恋に落ちるところから始まるものもありますが、そういうパターンは先進国で見られるパターン。小国や発展途上国にて描かれる恋愛模様は、より成熟した関係という印象を受けました。中でも印象に残ったのが、シリアの砂漠を舞台に描かれた物語。出稼ぎに行った夫をひたすら待つ妻の姿が描かれるのですが、貧しく厳しい環境に行きているからこそ育つ絆というものが、そこに確かに描かれていて、非常に感動しました。
 
 一話読切りで描かれますが、微妙に物語の中で繋がっていて、そのちょっとした心遣いが嬉しかったり。中高年といえど黄昏流星群とかとは毛色異なりますかね、やっぱり。全体的にさすがに上手い内容で、派手さはなくとも味わい深い、独特の一冊になっていると思います。面白かった!



【男性へのガイド】
→割とみんな読めると思うのですが、年齢でフィットするかどうかがポイントか。
【感想まとめ】
→滲み出る味わい深さは、ゆっくり噛み締めるように読んでこそ。いや、異色ですけど面白かったです。巻数付きですので続き出るようですね。ちょっと読んでみようなか。



作品DATA
■著者:ヤマザキマリ
■出版社:講談社
■レーベル:KCKISS
■掲載誌:KISSPLIS(連載中)
■既刊1巻
■価格:562円+税


■購入する→Amazon

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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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