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Tag [新作レビュー] 2011.10.24
1106070125.jpg小藤まつ「半熟ガールフレンド」


どうして本当のことが言えないんだろう


■好きな事は食べること。嫌いなものは、“イケメン”。そんなあおかが最近気になるのは、影の薄いクラスメイト、臼田くん。ホントに影が薄いのだけど、実は隠れイケメンだと知っているのは、あおかだけ…。イケメンは嫌いだけど、彼は嫌いじゃない…でも残念なイケメンだから、好きってわけでもないし。そんな彼が、ひっそりと片想いをしていることを知ったあおかは、憧れの子に告白できるようにプロデュースすることになったのだけど…!?

 小藤まつ先生の新作、1巻完結作でございます。小藤まつ先生の作品読むの久々だったのですが、ちっこい女の子があちらにこちらにと走り回る、イメージ通りのお話でした(って「桜アイロニイ」のイメージだけなんですが)。主人公は、イケメン嫌いの食べる事好きな女の子。イケメンのそのいけ好かない態度が本当にムカつく!という彼女が、最近唯一気になるのは、クラスメイトでも影の薄い存在の臼田くん。小声で猫背で前髪厚め。けれど、髪をたくしあげたときに覗くその顔は、イケメンそのもの。その残念ささえ消えれば、きっとモテるだろうに…なんて思っていたら、ひょんなことから彼が密かに片想いをしていることを知る。いてもたってもいられず、彼のプロデュースを買って出たあおかですが…というストーリーでございます。


半熟カ#12441;ールフレント#12441;
ちょっと磨いて近くで見てみたら、あれやっぱりいい男。でも即座に好きになんてならない。それは自分のトラウマと、相手の残念さを知っているから。


 プロデュースしてみたら、すごく人気出ちゃって、なんだかちょっと寂しい…これって…。というのは、あらすじ読んで想像ついたかとおもいますが、その歯痒さが良い良い。やわな少女マンガであれば、告白せずにヒロインと…となりますが、優柔不断な恋する男の子である臼田くんがそんなことするわけもなく、またヒロインもあまりに興味無さげでアウト。お互いがそれぞれに向き合う構えに入るのが、非常に遅いため、割と幸せで甘い物語を欲している人からしたらちょっと面食らうかもしれません。
 
 元々ヒロインはイケメン好きで惚れっぽい子でした。けれどもあまりにフラれて心に傷を作ってしまったがため、反動でイケメン嫌いに。食べる者好きというのも、その欲求を食欲へと転換した結果だと思います。自分自身の性質が捻曲がった形で内在しており、それが一人の男の子を変え、向き合うことで治って行く。物語に甘さはあまりありませんが、けれども非常に前向きで、その人が変わる瞬間を存分に受けとめることができる、とても爽やかなお話で印象は非常に良かったです。変わるのって、すごく大変なんだな、と。相手役はヒロインの意思という他所からの力によって、そしてヒロインは自力で変わったわけですが、後者は本当に時間がかかった。さらっと変わるのではなく、これだけ時間をかけてあそこに辿りついたというのは、恋愛を描く少女漫画としては回り道感が非常に強かったものの、一人の少女の成長として捉えるのであれば至極真っ当。良かったと思います。


【男性へのガイド】
→甘さがないぶん読みやすいのかしら。相手役の男の子は結構共感できるところはあると思います。ただ彼結構心強い。きもいって言われたら自分は立ち直れないっす。。。
【感想まとめ】
→たぶんあんまり受けは良くないと思うんですけど(どうだったかは知らない)、1巻まるまるかけて描く意味は確かにあったはず。


作品DATA
■著者:小藤まつ
■出版社:集英社
■レーベル:マーガレットコミックス
■掲載誌:別冊マーガレット(連載中)
■全1巻
■価格:400円+税


■購入する→Amazon

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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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