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2011.11.14
作品紹介→どうしようもなく広い世界で、ぼくらは…:あさのあつこ/木乃ひのき「No.6」1巻



1106070081.jpgあさのあつこ/末次由紀「NO.6」(2)


No.6は
美しい仮面をつけた化け物だった



■2巻発売してます。
 聖都市での全てを捨て、ネズミとともにNo.6を脱出した紫苑。命懸けで逃亡した先は、紫苑が初めて目にする壁の向こうの世界・西ブロックだった。充の使用すら日常の、暴力・混沌が支配する街で、紫苑はネズミから「俺の敵だ」と宣告されるが…!?紫苑とネズミ、2人の運命が加速度を増す、第2巻!!


~原作小説買っちゃいました~
 1巻を読んで面白さに即座に2巻も購入。勢い余って原作も購入してしまいましたよ(まだ未読)。なかなか読む時間取れないのですが、近いうちに読みたいです。さて、マンガの方はNo.6脱出から。表紙見て、「あれ誰だこの白髪の子?」ってなったのですが、ハチにやられてこうなったってことなんですね。そういえばアニメの公式サイトを覗いても、そこに映るのは白髪の主人公ばかり。1巻のあの姿の方がむしろ珍しい感じなのでしょうか。
 

~ネズミがやっぱり良いですね~
 今回は西ブロックの様子を知るというところがメイン。初めてだらけの世界に、温室で育った紫苑は翻弄されます。そんな彼をツンツンしつつもつかず離れずで見守るネズミが、もうかわいくて仕方ないです。主人公に対して厳しい言葉ばっかりかけるのに、ちゃんと守るべきところでは守ってあげるって、どんだけ主人公愛されてるんだよっていう。アニメは割とBLの香りが・・・って話を聞きましたが、これは確かに感じざるを得ない。でもこの純粋で正義感の強い世間知らずな主人公と、ちょっと捻くれすぎたイケメンくんって組み合わせは嫌いじゃないです。
 

~物語の全容は未だ見えずなのですが~
 この後どうなっていくのかは全然知らないのですが、その上で気になるのが、紫苑の性格について。普段の彼って割と能天気というか、すごく素直で穏やかな性格ってイメージなのですが、前回も今回も突然激昂するシーンがあるんですよね。1巻は激昂というか、外に向かって抑圧された何かを吐き出すように叫ぶシーン、そして2巻ではネズミが悪口を言われた際に飛びかかるように相手に激怒しました。
 

No.62-1
 正直飛びかかって馬乗りになるほど怒ることなのかなっていう。割と抑えきれない何かを内面に抱える、不安定な気性の持ち主なのかな、と。それが物語のどこかでどかんと爆発しそうで怖くもあり、楽しみでもあり。
 

~外からだけではなく、内からも?~
 ディストピアものとして、外側からの進行のみで物語が進んで行くのかと思っていたのですが、お母さんと沙布の存在によって、No.6からの内側からも何かしらのアプローチがあるってことなんでしょうか。特に沙布は割とあれこれ危ないこととかしてくれそうで、今からその動きに目が離せません。絶対無茶するタイプだと思うんですよね。「進撃の巨人」のミカサみたいで。


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