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Tag [続刊レビュー] 2011.12.01
作品紹介→「花より男子」神尾葉子の新作は、またしても力技の連続で目が離せない!:神尾葉子「虎と狼」1巻
2巻レビュー→過去の神尾作品に照らし合わせ、作品を読む:神尾葉子「虎と狼」2巻
3巻レビュー→知り合いに自分のブログの読者がいたら…:神尾葉子「虎と狼」3巻
4巻レビュー→安定の神尾葉子節でございます;神尾葉子「虎と狼」4巻




1106079572.jpg神尾葉子「虎と狼」(5)


鼻の奥がツンとなって
泣きそうになる



■5巻発売しました。
 ミーを脅迫してきた紅子は、トラとオオカミを引き離すだけでは満足せず、「ひまわり食堂」をめちゃめちゃにし、食堂は閉店に追い込まれた。大切なお店と、かけがえのない2人との絆を失い、“ただの女子高生”になったミーは!?
 

~明確な悪意を持って迫る敵~
 5巻発売しております。前回登場したものすごい敵・クラッシャー紅子、もう情状酌量の余地なし(現時点では)の、至極真っ当な悪党でございました。イマドキ珍しいくらいの、「意味分かんないけどとりあえず悪意を向けてくるクラッシャー」を地で行く敵。普通であれば「○○な理由があって」みたいな、聞いてみると割と可愛い理由が見え隠れするものなのですが、それがないんですから、さすがです。目が死んでますしね。だからこそ「向かい立ってやるぞ!」とやる気にもなれるってもんです。もうどのページを取っても、悪人です。不気味な笑みを浮かべたと思えば、少し刃向かったら…
 
 
虎と狼5-1
もはや阿修羅


 これ昼ドラの奥様クラスじゃないですか!15~16歳でこんな表情ができる紅子さん、素晴らしすぎますね。また実績もこの表情に見合うだけの実績でして、お店をめちゃくちゃにして店を潰す(経営的な意味で)きっかけを作り、また人間関係も壊して、おまけに人気のお耽美小説サイトも消しさりました。クラッシャーの名に恥じない、確かな実績です。
 

~「勧善懲悪」あたりまえ~
 さて、マンガでこれだけの悪事を働くってことは、イコールで懲罰が待っているわけで。神尾先生の作品ってわりと、勧善懲悪の機能が今でもちゃんと働いているイメージで(それが発動しないのがド天然相手のときくらい)、今回もちゃんと返り討ちにしてくれましたよ
 
 
虎とオオカミ5-2
逆手に取って返り討ち+クソガキ呼ばわり


 やっほーう!てか二人とも体育館に土足ってすごいな。ポジション的に優位に立っておしまい、というところにもの足りなさを感じつつも、これ以上やったところで何も生まないのでこれはこれで良し。加えてこれが、今後クラッシャーを味方へと引き込む呼び水となるんじゃないかと、ちょっと期待感を込めて見つめてみたいと思います。
 
 さて、じゃあどう仲間に引き込むのかな…なんて思って次回予告を見ても、あれそこには紅子の姿がない。もしかして勧善懲悪じゃなくて、懲悪のためだけの登場だったの!?何はともあれ、彼女の動向に期待の6巻です。私は桜子の再来だと、まだまだ信じてます。


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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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