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Tag [新作レビュー] 2011.12.08
1106090050.jpg藤生ナミ「ダブルベイビー」


身体ごと
ぎゅってなる



■高校生の芽依は、ある日ひょんなことから、同じクラスのイケメン萩原の甥っ子に懐かれてしまう。しかも、萩原に頼み込まれてなぜか子守りをすることに。クールでいけ好かない奴だと思っていたけれど、甥っ子の面倒を見る彼は思った以上に優しくて…。教室では見せない萩原の素顔にドキドキする芽依だけど…?あったかくって、きゅんとなる、ホーム&ラブコメディ!

 藤生ナミ先生の初コミックスでございます。おめでとうございます。初連載作となる表題作の他、読切り2編が収録されています。それでは表題作についてご紹介を。ヒロインはごくごく普通の女子高生・芽依。ひょんなことから、クラスメイトの男子・萩原の甥っ子に懐かれてしまい、そのまま彼に子守りを頼まれてしまいます。萩原はイケメンの人気者なのですが、無愛想でムカつくという先入観から、あまり良いイメージは持っていませんでした。けれども甥っ子の前で見せるその姿は、イメージとは真逆の優しい男子で…。聞く所によると、姉が短期間家を離れていて、放課後は面倒みなくちゃいけないとのこと。これからも手伝ってくれないかという萩原のお願いを受け入れ、その後もお守りとして萩原家に通うことになるのですが…というお話。


タ#12441;フ#12441;ルヘ#12441;イヒ#12441;ー
ハグっていいですよね。ハグをはじめとした、身体の触れ合いからのドキドキ安心、たくさんあります。


 うら若き男女が疑似子守りを通して恋愛を育む…というのは「だぁだぁだぁ」に代表されるように、少女漫画ではそれなりに見られるシチュエーション。疑似家族という時点で既に関係を醸成しやすい分、割と外れが少ないイメージがあります。その中で各漫画家さんの特長を味わうのが楽しいわけですが、藤生先生の特長を一つ挙げるとすれば「身体的接触の多さ」でしょうか。例えばこれが男性向け萌え作品だと“ラッキースケベ”なんて言葉で表現されるような、結構がっつり抱き合っちゃったりぶつかっちゃったりするようなハプニングが、毎回のように起こります。子供を交えつつハートフルで、ヒロインもエロさを感じさせないラインにいるのですが、それに反して全体的にややエロティックな感覚を受けるのは、ここに起因しているのかもしれません。
 
 ヒロインはベツコミらしく、中の上中下のどれかに収まるベーシックなポジションの子です。そしてお決まりですが、相手役はややワイルドな王子様系イケメン。全ての作品の相手役について総じて言えるのですが、攻撃的かつ積極的なS系となっており、そういった系統の男キャラがお好きな方にはうってつけと言えるかもしれません。3話完結の他、短編2編ということで、比較的短いタイムスパンの中で物語を構築することになるのですが、その中で頻繁に体の接触が起こるので、そういうのが苦手だと逆に違和感を感じることになるかも。ベツコミだと横山真由美先生のラインあたりになるのでしょうか。表題作は初単行本かつ小学館の新人さんということを差し引いても読みやすく描かれていて、個人的にはとても楽しめました。相手役はシュッとした顔立ちが多いですが、子供の丸顔が可愛くて、こんなキャラもどこかで見れたらいいな、なんて思いました。


【男性へのガイド】
→相手役の男の子のキャラクターに拒否反応を示す人は少なからずいそうですが、そこはヒロインの普通っぷりに免じて許してください。
【感想まとめ】
→やっぱりベツコミ好きです、自分。割とハプニング的なエロが目立っていたので、今後そこが軸になるのか、それとも収まるのかちょっと注目。って私、身のあるコメントしてないなぁ相変わらず。。。



作品DATA
■著者:藤生ナミ
■出版社:小学館
■レーベル:ベツコミフラワーコミックス
■掲載誌:ベツコミ
■全1巻
■価格:400円+税


■購入する→Amazon

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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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