このエントリーをはてなブックマークに追加
--.--.--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
カテゴリスポンサー広告||TOP▲
このエントリーをはてなブックマークに追加
Tag [新作レビュー] 2011.12.09
1106079771.jpg埜納タオ「夜明けの図書館


あなたの「知りたい」を
精一杯お手伝いします



■市立図書館で働く新米司書・ひなこ。3年もの就職浪人の末、高倍率の中このたび奇跡的に採用に至り、司書としてデビュー。だからやる気は人一倍!けれど日々利用者から投げかけられる質問・疑問は、迷宮入りしそうな難問ばかりで…。「調べもの」を通して、本と、人と、心をつなぐ。ほんのりあったか、図書館マンガの登場です!

 なんとなく表紙に心惹かれて購入した一作。図書館業務の中でも、主に利用者からの質問対応である「レファレンス・サービス」にスポットを当てた作品です。ヒロインは、新米司書のひなこ。新米とはいってもすでに25歳。というのも図書館司書はありえないほどの高倍率であるため、簡単には就職できません。このヒロイン・ひなこも、3年の就職浪人の末、やっとの思いでここ・暁月市立図書館に採用されたのでした。働きはじめたばかりということでやる気はマンマン。けれども思っていた以上に図書館司書の仕事は大変!特に日々お客さんから投げかけられる、疑問・質問への対応が…。「数十年前のこの場所が映った写真が載っている本はある?」「影が光ったんだけど、それが載ってる本ってある?」最初から難しい質問、ちょっと首を突っ込むと途端に扱いづらくなる質問…今日も色々な人が訪れるこの図書館で、ひなこが一生懸命駆け回ります!


夜明けの図書館
図書館はいわば探検の場所。調べれば調べるほどに何か出てくる。その道先案内人となるのが、図書館司書なんです。


 図書館って良いですよね。学校の図書館のように、人気がなくて静かで、ちょっとほこりくさい感じも好きですし、逆に町の図書館のような人が沢山いる明るい雰囲気も好きです。このお話で舞台になるのはとある市にある市立図書館。自治体レベルが市ということで、それなりに大きな図書館。そのため訪れる人も老若男女幅広く、投げかけられる質問も様々です。お話は、ひなこやその他図書館司書がお客さんからレファレンスを受けることから始まり、対応していくことでお話が転がる一話完結方式。基本的にはレファレンスなんて数十秒から数分で終わるものが大半。けれどもそれでは話は進みません。飛び出すのは難問、奇問が主。時にはごく普通の質問でありながら、人の良いヒロインが不用意に飛び込んでしまうことで、状況がこじれることもあります。そしてその先に待っているのは、充実感と達成感。レファレンス対応したからこそ得られる、この仕事ならではの喜びを、あなたもちょっとだけ味わって見ませんか?
 
 ただ本を与えるだけなら、本屋でもできます。けれどもここはあくまで市立図書館。その土地に根付いたハコであり、お金儲けではない“純”なサービスで勝負。そのため描かれるネタも、その土地ならではの土地柄を表したものになっており「ああ、図書館マンガ読んでるな」と感じることができます。客層も本屋ものよりもより自然に「子供」や「ご老人」が登場していて、作品全体として持つ安心感がすごい。基本的には良い話エンドですが、ベースはコメディとなっており、市役所から出向しているやや腐った同僚が良いスパイスとなっています。恋愛展開はありませんが、その分「人と人との繋がり」という普遍的なものへウェイトが集中していて、確かな満足感と幸福感が得られるはず。図書館がお好きな方も、そうでない方も、気になったあなたはちょっと手にとって見ては?


【男性へのガイド】
→万人受けしそうな読みやすい作品。図書館業務について描かれているってのも、お仕事マンガ的に受け入れられて良いのではないのでしょうか。
【感想まとめ】
→図書館マンガ読んだ!って感じの充実感が得られる一作。慌てん坊で正義感の強いヒロインも、非常に好感が持てました。

■作者他作品レビュー
埜納タオ/槙佑子「百花日和」


作品DATA
■著者:埜納タオ
■出版社:双葉社
■レーベル:jour comics
■掲載誌:jourすてきな主婦たち
■全1巻
■価格:619円+税


■購入する→Amazon

カテゴリその他のレーベルコメント (0)トラックバック(0)TOP▲
コメント


管理者にだけ表示を許可する

この記事にトラックバック
検索フォーム
最新記事
カテゴリ
タグカテゴリ
月別アーカイブ
リンク
プロフィール

Author:いづき
20代男、Macユーザー。野球はヤクルト、NBAはマジックが好きです。

文章のご依頼など、大事なお話は下記メールアドレスへお願い致します。


■Twitter
@k_iduki

■Mail
k.iduki1791@gmail.com
※クリックでメール作成
RSSフィード
▽最新記事のRSSを購読

a_m.jpg
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

Power Push
2012年オススメはコチラ→2012年オススメ作品集


かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。