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Tag [続刊レビュー] 2011.12.11
作品紹介→東村アキコ「ママはテンパリスト」
作者他作品レビュー→東村アキコ「海月姫」7巻



1106103673.jpg東村アキコ「ママはテンパリスト」(4)


残念ながら最終回です!


■4巻発売、完結しました。
 ごっちゃんも気がつけば、あと一年で小学生。さすがにこれ以上はまずいということで、ラストです!大人気漫画家の息子の思わぬ成長にテンパリまくる、子育てマンガの金字塔、ついに感動のフィナーレ!


 ついに完結です。というかもうごっちゃんあと1年で小学生とか信じられません。連載はじまって数年が経過していたのはわかってはいたものの、もうそこまでとは…!4巻では幼稚園の年少から年中くらいの出来事が描かれていくわけですが、さすがに当初とは違い、会話メインのネタが多いですね。けれどやっぱり意思疎通が上手くできないというのがベースで、やっぱりはちゃめちゃ。
 
 赤ちゃんの時は一方的に自分の意志を伝えるばかりでしたが、物心がついて来て、ごっちゃんも例えば気遣いだとか、親切心みたいなものを覚えてきました。そこを起因として飛び出したネタの中でも、個人的に特に印象に残っているのがこちら…
 
 
ママはテンハ#12442;リスト
もらっためだかにエサをあげようとしたのだけれど、あげたのはエサではなくふりかけだった…


 これ、ごっちゃんは面倒見ようっていう親切心から行動しているわけですが、結果それが裏目に。東村先生自身もそれはわかっているので、怒るに怒れないという、このやり場のない感情をどこに向けたらいいの…感が素敵。そしてそれをマンガという媒体に乗せて投げつけることができるなんて、ますます素敵ではないですか!てかごっちゃん5歳にして「おとなのふりかけ」がお好きみたいで、なかなかおませさんな子です。

 なんて、親切心からきまずくなるパターンはこれくらいで、他はいつも通りのバトルです(笑)特に必ずと言っていい程に男の子が通る、下ネタ期に差し掛かったもんだから、なんだか非常にお下品な雰囲気に。あー、これどこかで見たことあるなぁとか思ったら「クレヨンしんちゃん」ですね。そういえば「クレしん」のしんのすけも5歳児で、年少?ぐらいでしたよね(5歳は年中さんくらいとのこと)。ちょいとませた悪ガキは、このくらいが全盛で、やたらと下半身出したがるものなのです。自分はどうだったんだろうなぁ。当時の私はだいぶ臆病で、同年代の男の子が夢中になっていたジャンプ系列のアニメであるとか、戦隊ヒーローものは怖くて(バトル描写と悪者が怖かったらしい)、全くスルーしていたので、ちょっと下ネタ軍団からは離れていたような。。。
 
 何はともあれ、無事成長しているようで微笑ましいです。3巻あたりまでは普通に写真が登場していましたが、4巻になってからは一切なし。岡本太郎の物まねとか見て見たかった気もしますが、その辺もまた小学校に上がって以降のことを考えての配慮なのでしょう。あっという間の4巻でしたが、その間いつも爆笑させてもらいました!
 
 
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