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Tag [続刊レビュー] 2011.12.27
作品紹介→海野つなみが描く、SF小公女:海野つなみ「小煌女」1巻
2巻レビュー→コマに隠された、とある工夫:海野つなみ「小煌女」2巻
3巻レビュー→原作へのアンサーとなる15話は、必読の珠玉の内容:海野つなみ「少煌女」3巻
4巻レビュー→輝くような恋は、人を前向きにさせる:海野つなみ「小煌女」4巻
関連作品紹介→海野つなみ「回転銀河」



1106102116.jpg海野つなみ「小煌女」(5)


私の輝く星はあなたです


■5巻発売、完結しました。
 「お迎えにあがりました、ジノン様」。レベッカのもとへニアンが現れ告げた。サリーとレベッカに突然訪れる別れ。太陽系外へ強制退去となるオナスンとシクサ。不可解な動きを見せる神官たちの目的は?果たして4人が選びとる未来とは?ついに全ての謎が明らかになる…!
 
 
~完結です~
 完結しました。4巻の時点で5巻がラストとアナウンスされており、予定通りの完結。大きな脱線もなく、しっかりと描くべきことを描ききった感のある、素晴らしい最後でした。
 
 今更知ったのですが、海野つなみ先生ってオリジナルの長編連載って本作が初めてになるんですね。たくさん単行本を出されているので、当然通ってきた道かと思っていたのですが、今までは読切りやオムニバス等ばかりで、一切そういったことはやってきていなかったそうです。それでいきなりこんな作品描けるんだから、やっぱりすごいなぁと思わざるをえません。


~明らかになる真実と、サリーの選択~
 5巻にしてレベッカと、トアンの抱える闇が明らかになり、一気に物語は壮大なものになっていきました。1巻でたたむにはあまりに広げすぎではないかと心配になったのですが、地球という現場とは離れた場所で、対話メインで事を運んだので、思いのほかすっきりとまとまりました。なんて個人的にはレベッカよりもサリーのストーリーが好きでして…。
 
 3巻にて自分の身分の違いを痛感して、みじめにすら感じていたというサリー。作者の海野先生も、このことを原作へのアンサーとして最も強く描きたかったとおっしゃっており、未だに強く印象に残っています。どうすることもできない身分という壁を前にして、サリーはどのように幸せを掴むのか。絶望のままに今の身分を受け入れるのかもしれないし、少しでもステップアップしようと努力をはじめるかもしれないし、逆転一発でオナスンと結ばれるかもしれないし…。4巻ラストから5巻序盤にかけての展開は、悲恋へと進む道のように思え、サリーにはせいぜいささやかな救いしか訪れないのかな、なんて思っていたわけですよ。それが最後の最後で…
 
 
少煌女5
とんでもない逆転劇!


 この手があったか…。いやいや、これはさすがに想像できないです(笑)生まれは貧しい家で変えようのない自分の身分に絶望すらしたただのハウスメイドが、本当のプリンセスになってしまいました。しかもちゃんと愛する人と結ばれて。もうこれ以上に幸せな結末なんてあるのでしょうかってくらいに、幸せいっぱいのラストですよ。3巻にて散々惨めな気持ちにさせておいて、最後の最後にこの救い。そんな上手く事が運ぶかいな、なんて思いつつも、この結末で本当に幸せな気持ちになれたのもまた事実。いや、良かった。
 
 一方レベッカの方は、プリンセスという地位を捨てて本当に愛する人と結ばれることになりました。こちらは逆に、地位を捨てる事で幸せになるという、サリーとは真逆のアプローチ。とはいえ双方ともに、元々生まれながらに背負っていた運命であるとか宿命といったものを捨て去り、自ら新たな運命を選びとって行くという部分では同じであるとも言えます。結果待っているのは、煌めく未来。本当に素敵なお話を、ありがとうございました。
 

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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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