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咲坂伊緒「アオハライド」(3)
こんなの
絶対好きになっちゃう■3巻発売しました。
過去の洸ではなく、16歳の今の洸を好きだと自覚した双葉。しかし大事な友達・悠里も洸のことが好きだと知らされ心は揺れる。恋と大事な友情、どっちをとるの!?双葉が選んだのは…!?
~3巻で来ました来ました~ 3巻発売ですよー。正直2巻までは、事前の期待値が高すぎた感があり、ちょっともの足りなさもあったのですが、3巻でようやく本領発揮です。2巻で振り落とされた人は、ぜひとも3巻まで読んで、そこから判断して欲しいのです!
~素直に恋をする~ 2巻までは恋する恋しないの素直でない気持ちで揺れる部分が多かったのですが、ライバルの登場によって、ついに双葉も自分の気持ちを素直に認めるようになりました。今までは周囲から疎まれた過去があっため、とにかくガサツに取り繕っていたのですが、元は大人しい性格の可愛らしい子。3巻ではガサツさやウルサさは残しつつも、ちゃんと恋する女の子になってきています。そして発揮される小悪魔的な行動・言動。そしてこれですよ。以前言われた言葉にかけて…
洸に萌えて欲しくて あざとい!あざといよー!!(大声)「ストロボ・エッジ」の仁菜子もそうでしたが、意識的にも無意識的にも、こういう男をドキッとさせる振る舞いしちゃうから、できちゃうから!ずるい!悠里がぶりっ子だなんだとか言われていますけど、正直双葉の方がずっと小悪魔というか、男の心を的確に捉えているような気がします。まったく、そんな所が好きなんだっての(既にやられている)。今回のヒロインも、一歩間違えると敵を多数作りそうな子ですよ、はい。
~ストロボエッジでも描かれた、電車~ さて、そんな中最も印象的だったのは、電車のシーンでしょう。「ストロボ・エッジ」でも度々描かれた駅のホームに電車の乗り降りのくだりは、作中でもターニングポイントとなっていた重要なシーンの象徴でした。そして本作でも、同じく。未だ相手のことを好きでいるべきか迷っていた双葉は、たまたま洸と一緒に帰ることとなり、その電車の乗り降りで自分の気持ちを決めようとします。「忘れ物をした」と告げ、洸が電車から降りたら好きでいよう、もし降りなかったらあきらめよう…
降りて…!! 双葉の心は決まっていました。この見境なく溢れ出た相手への恋心みたいなものが、良いですよね。この一件は、自分の気持ちを決めるのではなく、ある意味自分の想いを正当化するための行動。自分の気持ちは「降りて」と願ったように決まっていたし、こういう時に洸が降りることもなんとなくわかっていたわけで。そうなればもう、自分の気持ちに素直になるしかない。結果双葉は、完全にふっきれて、恋する女の子へと変貌を遂げます。これ以降のギアチェンジはさすがの一言。これまでのガサツと、素直になれないあまのじゃくっぷりが邪魔をしているものの、やっぱり全然違いますよね。
~現時点では無風な気がしますが~ というわけでついに恋愛モードにシフトしてきたわけですが、現状見返すと割と無風でこのまま行けそうな気も。「ストロボ・エッジ」の場合は相手に彼女がいるという逆風が吹いていましたが、こちらはそんな気配はなし。しかしそんな簡単に行くわけないってのも充分わかるわけで。恐らく壁となるのは、彼の家族関係でしょうか。未だに詳細が明かされていない彼の家族関係ですが、何やら問題ありげなのは明らか。これからどのように絡んでくるのか。また友情についても多少なりとも障壁になりそう。今回は第一の波が訪れましたが、互いに相手と進展(後退)を見せるたびにあれこれありそうで、こちらも今から楽しみです。それとあとは、安堂ポジションの登場ですかね!今の所特にいませんが、女性らしさを出したらひっかかる男がいないわけはなく。できればヘタレな男の子でお願いします!というわけで3巻にしてようやくギアが入ってきた感のある「アオハライド」改めてオススメです!
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