作品紹介はこちら→*新作レビュー*水城せとな「失恋ショコラティエ」
2巻レビュー→徐々に他のもので浸食されていく、爽太のチョコへの想いがどうしようもなく面白い物語を生む《続刊レビュー》「失恋ショコラティエ」2巻
3巻レビュー→恋をするからこそ飛び出す、迷言&名言集:水城せとな「失恋ショコラティエ」3巻
関連作品紹介→水城せとな「黒薔薇アリス」
恋の予感に、脳内会議は紛糾!?新感覚ラブパニック:水城せとな「脳内ポイズンベリー」1巻
水城せとな「失恋ショコラティエ」(4)
こんな歪んだ愛の練習が
いつか役に立つ日が本当に来るのかな
■4巻発売です。
サエコが人妻になった今でも一途に想い続け、振り向かせようと試行錯誤するショコラティエ・爽太。彼女の気を引くために悪い男を演じた効果か、サエコとデートにもこぎつけたりして計画は順調に進行中!?そんな中、オリヴィエや薫子の恋愛模様にも大変化が…!?
~サエコ離婚となるか~
4巻発売しております。3巻後半では、あのサエコさんの心情までもが描かれるようになり、男女の駆け引きの部分も楽しめるようになって来ましたよね。そうそう、そういえばサエコさんが離婚しましたね、ダルビッシュと。どこか似た所を感じなくもない二人ですが、果たしてこちらのサエコも離婚という選択を取るのか、要注目でございます。サエコって名前は結構好きなのですが、これを目の当たりにすると何か付けちゃいけない感すらあります、はい。
~オリヴィエうおおおお~
さて、4巻では爽太のことはあまり触れられず、周囲の面々の方にあれこれと動きがありました。ショコラヴィのスタッフで言うと、爽太以外全員がですね。そんな中、幸せな方向に行く人とそうでない人に分かれたわけですが、まずは幸せな方。以前より爽太の妹であるまつりちゃんに想いを寄せていたオリヴィエ。一度は想いを告げてふられたものの、改めてチャンスと見るや、一気にたたみかけます。それまでの緩さはどこへ消えたのかというほどに、相手に反論の余地を与えません。まつりの言い分は一つだけ「前にあんなヒドい振り方をした自分が、すぐに乗り換えてオリヴィエなんかと付き合っちゃいけない」。そしてオリヴィエは、この一点に集中して説得。ついにまつりが返答に困ったところで・・・

すごい。オタクを微塵も感じさせないプレイボーイっぷり。曰く「判断力が鈍るまでしつこーく説得するのがコツだよ♡」とのこと。「あんまり深く考えないで」という前置きを置いて思考停止させて、「何にも心配しないで僕に任せて」と安心感を与える、素晴らしいテクニックを見せてくれました。皆さん是非これは実践しましょう(できねーよ)。
斯くしてショコラヴィにカップルが誕生したわけですが、兄的にこれはどうなんだ、と。オタクとはいえオリヴィエはフランス人。欧米的な愛情表現をする人です。まつりがお店に現れれば熱い抱擁からキス。これを毎度見せられるなんて、もし自分だったら我慢できないですよ!割と身内の恋愛事情って知りたくないっていうか、ましてやまつりちゃんはまだ高校生ですし、いくら認めている相手とはいえ、軽くショックを受けそうです(笑)ちなみに私は年明けに実家に帰るのですが、妹の彼氏が来ているらしく、どう接したらよいのかわからずにちょっと家に帰りづらいです(どうでも良い情報)
~毎回親しみやすくなる薫子さん~
さて、そんなオリヴィエを見ていたのが薫子さん。

3巻あたりからだいぶ自分の気持ちを出すようになってきた彼女、4巻に来てますます“寂しきアラサー女子”的思考が漏れるようになってきており、一気に親しみやすさが増しました。それに加えて彼女の心情描写って、ものすごくリアルな感じがするんですよね(笑)冷めてるわけじゃない。ちゃんと恋もしている。けれど踏み出す勇気がないし、自分を少し諦めている節もある。そんな中揺れる薫子さんが本当に切なくて…。哀愁とでも言うのでしょうか。今回はとにかく彼女が惨めに映るような描写が多かったような気がします。1話目にて彼女の爽太に対する想いが明らかになったわけですが、諦めの源泉は、単純に年の差だけではなかったようです。
見る目のなかった自分を卑下。でもサエコさんだって、同じようなものです。けれども彼女の場合、爽太に想われているという、絶対的な免罪符がある。好きになった過程で既に自分を貶めてしまう、このナーバスさというか。良い所ではなく、悪い所にばかり目が行ってしまっているこの感じが、彼女の哀愁を生んでいる感じがありますね。またそれ以外でも自ら壁を…

ああいう人たちと5年も関われたことを爽太くんは無駄にしない
いいと思ったことは何がいいのかすぐ理解するし
すぐ行動して吸収する
昔も今も素直な子だ
一見爽太の魅力を語っているように見せて、その実「自分はそういう人間ではないのでダメだ」と貶めるという。年齢だけでなく、人間としてのステータスであるとかステージまでも見違えて、どこか必死に諦めようとしているのではないかとすら思えるその思考過程。でもなかなか自分の想いは変えることができない。相手を持ち上げれば持ち上げるほどに、相手が魅力的に映るし、例え想いが削がれたとしても、それは憧れの感情で補填されてしまいます。そして自分を貶めて余計惨めになる。この負のスパイラルに嵌る薫子さんの哀愁(´・ω・`)
なんてすごく落ち込んでいる人みたいにしちゃいましたが、基本元気にツッコミ役をやってくれています。彼女がいるからふわふわした人の多いこの物語がちゃんと締まっているとも言えるわけで、ほんと薫子さん様々ですよ。そんな薫子さんのツッコミカットで最も好きだったのがこれ…

このテンションでのセルフツッコミ。お得意の「ツッコミ」と「卑下」を両方こなす、彼女らしさが良く出たコマだと思いました。ちょっと可哀想だからこそ、頑張ってもらいたい、2012年の薫子さんに幸あれ!
■購入する→Amazon
2巻レビュー→徐々に他のもので浸食されていく、爽太のチョコへの想いがどうしようもなく面白い物語を生む《続刊レビュー》「失恋ショコラティエ」2巻
3巻レビュー→恋をするからこそ飛び出す、迷言&名言集:水城せとな「失恋ショコラティエ」3巻
関連作品紹介→水城せとな「黒薔薇アリス」
恋の予感に、脳内会議は紛糾!?新感覚ラブパニック:水城せとな「脳内ポイズンベリー」1巻

こんな歪んだ愛の練習が
いつか役に立つ日が本当に来るのかな
■4巻発売です。
サエコが人妻になった今でも一途に想い続け、振り向かせようと試行錯誤するショコラティエ・爽太。彼女の気を引くために悪い男を演じた効果か、サエコとデートにもこぎつけたりして計画は順調に進行中!?そんな中、オリヴィエや薫子の恋愛模様にも大変化が…!?
~サエコ離婚となるか~
4巻発売しております。3巻後半では、あのサエコさんの心情までもが描かれるようになり、男女の駆け引きの部分も楽しめるようになって来ましたよね。そうそう、そういえばサエコさんが離婚しましたね、ダルビッシュと。どこか似た所を感じなくもない二人ですが、果たしてこちらのサエコも離婚という選択を取るのか、要注目でございます。サエコって名前は結構好きなのですが、これを目の当たりにすると何か付けちゃいけない感すらあります、はい。
~オリヴィエうおおおお~
さて、4巻では爽太のことはあまり触れられず、周囲の面々の方にあれこれと動きがありました。ショコラヴィのスタッフで言うと、爽太以外全員がですね。そんな中、幸せな方向に行く人とそうでない人に分かれたわけですが、まずは幸せな方。以前より爽太の妹であるまつりちゃんに想いを寄せていたオリヴィエ。一度は想いを告げてふられたものの、改めてチャンスと見るや、一気にたたみかけます。それまでの緩さはどこへ消えたのかというほどに、相手に反論の余地を与えません。まつりの言い分は一つだけ「前にあんなヒドい振り方をした自分が、すぐに乗り換えてオリヴィエなんかと付き合っちゃいけない」。そしてオリヴィエは、この一点に集中して説得。ついにまつりが返答に困ったところで・・・

すごい。オタクを微塵も感じさせないプレイボーイっぷり。曰く「判断力が鈍るまでしつこーく説得するのがコツだよ♡」とのこと。「あんまり深く考えないで」という前置きを置いて思考停止させて、「何にも心配しないで僕に任せて」と安心感を与える、素晴らしいテクニックを見せてくれました。皆さん是非これは実践しましょう(できねーよ)。
斯くしてショコラヴィにカップルが誕生したわけですが、兄的にこれはどうなんだ、と。オタクとはいえオリヴィエはフランス人。欧米的な愛情表現をする人です。まつりがお店に現れれば熱い抱擁からキス。これを毎度見せられるなんて、もし自分だったら我慢できないですよ!割と身内の恋愛事情って知りたくないっていうか、ましてやまつりちゃんはまだ高校生ですし、いくら認めている相手とはいえ、軽くショックを受けそうです(笑)ちなみに私は年明けに実家に帰るのですが、妹の彼氏が来ているらしく、どう接したらよいのかわからずにちょっと家に帰りづらいです(どうでも良い情報)
~毎回親しみやすくなる薫子さん~
さて、そんなオリヴィエを見ていたのが薫子さん。

3巻あたりからだいぶ自分の気持ちを出すようになってきた彼女、4巻に来てますます“寂しきアラサー女子”的思考が漏れるようになってきており、一気に親しみやすさが増しました。それに加えて彼女の心情描写って、ものすごくリアルな感じがするんですよね(笑)冷めてるわけじゃない。ちゃんと恋もしている。けれど踏み出す勇気がないし、自分を少し諦めている節もある。そんな中揺れる薫子さんが本当に切なくて…。哀愁とでも言うのでしょうか。今回はとにかく彼女が惨めに映るような描写が多かったような気がします。1話目にて彼女の爽太に対する想いが明らかになったわけですが、諦めの源泉は、単純に年の差だけではなかったようです。
ずっと前から見ていたのに見出せなかった
脱皮して帰ってきてからコロっと見る目を変えた
あたしはそんな
…その程度の女だから
今みたいな思いをするのも
当然なんだ
脱皮して帰ってきてからコロっと見る目を変えた
あたしはそんな
…その程度の女だから
今みたいな思いをするのも
当然なんだ
見る目のなかった自分を卑下。でもサエコさんだって、同じようなものです。けれども彼女の場合、爽太に想われているという、絶対的な免罪符がある。好きになった過程で既に自分を貶めてしまう、このナーバスさというか。良い所ではなく、悪い所にばかり目が行ってしまっているこの感じが、彼女の哀愁を生んでいる感じがありますね。またそれ以外でも自ら壁を…

ああいう人たちと5年も関われたことを爽太くんは無駄にしない
いいと思ったことは何がいいのかすぐ理解するし
すぐ行動して吸収する
昔も今も素直な子だ
一見爽太の魅力を語っているように見せて、その実「自分はそういう人間ではないのでダメだ」と貶めるという。年齢だけでなく、人間としてのステータスであるとかステージまでも見違えて、どこか必死に諦めようとしているのではないかとすら思えるその思考過程。でもなかなか自分の想いは変えることができない。相手を持ち上げれば持ち上げるほどに、相手が魅力的に映るし、例え想いが削がれたとしても、それは憧れの感情で補填されてしまいます。そして自分を貶めて余計惨めになる。この負のスパイラルに嵌る薫子さんの哀愁(´・ω・`)
なんてすごく落ち込んでいる人みたいにしちゃいましたが、基本元気にツッコミ役をやってくれています。彼女がいるからふわふわした人の多いこの物語がちゃんと締まっているとも言えるわけで、ほんと薫子さん様々ですよ。そんな薫子さんのツッコミカットで最も好きだったのがこれ…

このテンションでのセルフツッコミ。お得意の「ツッコミ」と「卑下」を両方こなす、彼女らしさが良く出たコマだと思いました。ちょっと可哀想だからこそ、頑張ってもらいたい、2012年の薫子さんに幸あれ!
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