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Tag [続刊レビュー] 2012.02.10
作品紹介→シリーズ第2弾!今度は地味な、無い無いづくしの新人の初恋を描く:ねむようこ「午前3時の危険地帯」1巻
2巻レビュー→好きなら、どーこーしたいに決まってる:ねむようこ「午前3時の危険地帯」2巻
3巻レビュー→信じられないのは、自分だった:ねむようこ「午前3時の危険地帯」3巻
関連作品紹介→「午前3時の無法地帯」/「パンドラ」/「ペンとチョコレート」/「東京無印女子物語」/「少年少女」/「とりあえず地球が滅びる前に」




1106102414.jpgねむようこ「午前3時の危険地帯」(4)


生まれて初めて
人に好きだと言われました…



■4巻発売、完結しています。
 堂本に気持ちを知られたショックから、たまこは富山の実家に逃げ帰ってしまう。翌朝、そんなたまこを迎えにやってきた宮下は「やっぱり私なんか…」と涙を流す彼女を優しく励ます。一方、そんなふたりの関係を不安に思うアキホは…?それぞれが自分の想いに向き合い、一歩踏み出す最終巻!!
 

~完結ですよ~
 昨年に4巻が発売され、完結しました。無法地帯が全3巻ですから、1巻プラスの全4巻。ねむようこ先生としても最長の連載となったんじゃないでしょうか。正直こんな地味子ちゃんがヒロイン張って長期連載なんて到底無理なんじゃとか、最初は思っていましたが、いやいやずっとずっと悩みつつも、最後の最後には成長した姿を見せてくれましたよ。


~帰る場所があるということ~
 失恋したショックから職場を逃げ出してしまったたまこを追ってきてくれたのは、宮下。何気に行動力ありますよね、彼。この時点で自分だったらなびいてしまいそうなものですが、如何せん恋愛経験ゼロのたまこですからその意図なんて汲めません。初めての恋での失恋のショックで頭はいっぱいいっぱいです。宮下のアプローチって割と正攻法だと思うんですが、これでダメってのが、お互いの不器用さであるとか素直になれない感じを表していて、シリアスなシーンなのに凄く笑ってしまいました(笑)
 
 さて、東京に帰ってからは改めて堂本さんにフラれ、どん底の中で帰宅してみれば今度はアキホと宮下の喧嘩に巻き込まれ…。会社に家に、どこにも気の休まる場所がなくなってしまいました。恋愛に奥手な人って基本自分のスペースってのを大切にするっていうか、そういうのが侵されるのを凄く嫌がる人が多い気がするのです(って私もですが)。で、彼女もまたそう人なのかな、と。自分がいて良い場所、自分を受け入れてくれる場所がちゃんとないとだめ。今回は、結果恋愛が、それらを全て奪ってしまった。そりゃあ「無理!」となってもおかしくはありません。宮下と両想いだとわかっても、何も考えずにその胸に飛び込むことはできませんでした。

 そんな彼女の心と体を動かしたのは、未練…ではなく、先輩のももこでした。「勘違いだったらどうしよう…」「失敗したらどうしよう…」とうだうだと悩み続けるたまこに向かってももこは…


午前3時の危険地帯4-1
バカだねって笑い飛ばしてあげる
一晩中付き合ってあげるよ


 
 この先輩!前作からは見違えるように頼もしくなったこのももこの言葉。失敗しても帰るべき場所がある。自分が居て良い場所がある。たまこの背中を押したのは、そんな安心感だったのではないでしょうか。こういう子は、一旦勇気づけられれば勢いよく走っていけるもの。直前までの迷いはどこへやら、ひとたび駆け出せば…


午前三時の危険地帯4-2
知らなかった
逃げるより
向かって行く方が
怖くないんだな


 
 走る走る。ここからはもうたまこのペース。幸せだって彼女からは逃げ切れません。めでたく宮下と再会し、トントン拍子に話は進む。「恋は浅はか」なんて、素敵な言葉じゃありませんか。帰るべき場所として背中を押してくれたももこへの恩はどこへやら、たまこは本当に帰るべき場所・地元で待つ宮下の元へと帰っていきました。「恋に行きて仕事はそれ以降!」な感じのももこが職場に残り、一方で「真面目に仕事を…」ってな感じのたまこが恋愛きっかけで地元に帰るなんて、正反対すぎてなんだか面白いですよね。でも職場での女性の恋愛事情を見ると、あながち間違っていないような気も。何よりも離れやすいという下地があるパチンコ専門のデザイン会社という設定が、割と足取り軽やかな恋愛模様を可能にしているのでしょう。ももことは全く異なった、これまた素敵な恋物語をみせてくれたねむようこ先生に拍手!



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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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