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Tag [続刊レビュー] 2012.02.26
作品紹介→*新作レビュー*すえのぶけいこ「リミット」
2巻レビュー→サバイバルはあくまでダシ、メインはあくまで人間関係:すえのぶけいこ「リミット」2巻
3巻レビュー→表紙も中身もドインパクト:すえのぶけいこ「リミット」3巻
4巻レビュー→犯人はだれだ!?:すえのぶけいこ「リミット」4巻
5巻レビュー→勝手に堕ちて、落ちて、落ちた:すえのぶけいこ「リミット」5巻




1106102195.jpgすえのぶけいこ「リミット」(6)



一緒に想いを
声を届けよう
あたしもついてるから



■6巻発売、完結しています。
 立上がる。何度でも、何度でも。もう逃げない…。罪を抱え、地に堕ちることを選んだ日向。盛重も憎しみの感情を捨てきれず、神矢も背中の傷に苦しむ。だが今野は、前へ進むことを決意する。全員で生きて帰る、強い想いを胸に…!
 

~完結しています~
 6巻発売、完結しています。完結巻は既に昨年に刊行されており、だいぶ遅れてのレビューです。始まった当初は6巻まで続くなんて思っていなかったですよ!びっくりです。すえのぶけいこ先生らしく、息つく暇を与えない壮絶な物語でしたが、なんとか終結を見せてくれて、面白かったとか良かったとかよりもまず、ほっとしたというのが個人的な感覚でありました。
 

~前に進むこと~
 こういったぶっ飛んだ内容のお話だと、割と描きたかったテーマが霧散してしまいがちな印象があるのですが、本作はこと最終巻の6巻においては、非常にわかりやすい形で何度も何度も描かれていました。それは「前に進む」ということ。これは日向が崖下に落ちそうになった際にも今野が放った言葉ですし、物語のラストもこの言葉によって閉められています。「限界」「極限」…作品のタイトルであるリミットが表すその意味は、これ以上前に進むことができないというニュアンスの言葉ですが、そんな状況下であっても諦めずに前に進んでいくことが大事なのだ、と。


リミット6
 それぞれにリミットとして感じるものは違います。けれども誰もが皆が抱えている。最後の「同じ海を泳いでいたのかもしれない」という言葉は、きっとそういうことを言いたかったのじゃないかな、と思います。例えば今回リミットが分かりやすい形で現れたのは、盛重さん。救助を目の前にして、父親による家庭内暴力の話をし、帰らないとまで言い出した彼女。「出口のない部屋」として描かれたその境遇こそがまさに彼女にとってのリミットでした。


~日常もまた究極のサバイバル~
 それに向き合い、その状況を変えること。一人だけの力でなくてもいい。支える人がいてくれる。その上で、前に進むために自分の想いを伝えること。タイトルの「リミット」が表すものは、今ある生命の危機というよりも、帰ってもなお待ち構える極限のことのように、個人的には受け取れました。今回のこの事故は、それが皆共有出来る形で提示され、それをきっかけに考えを変化させる契機としての役割を果たしました。やりかたとしてはある意味非常に乱暴ではあるのですが、だからこそわかりやすいし、物語としても上手く味付けがされて面白い。改めて上手いなぁと気づかされます。帯には究極のサバイバルストーリーとありますが、日常もまた究極のサバイバルなのかもしれませんね。6巻の表紙に描かれている今野は、これまでのサバイバルスタイルとは異なる姿で描かれていますが、それでもなお厳しい日常を生き抜く戦闘服のように映って仕方ありません(さすがに読みすぎ?)


■購入する→すえのぶけいこ

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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
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王国の子
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レビュー
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シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




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いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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