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Tag [オススメ] 2012.03.06
■何気に月間まとめをするのは、昨年の11月分以来、実に3か月ぶりになります。どれほど需要があるのかはわかりませんが、割と好きな作品・面白かった作品を優先的にレビューしていたので、濃いラインナップになっているかと思います。もはや発売月とか全く関係なくなっていますが、振り返ることは大事ですよ、と。というわけで、画像をクリックするとレビューへ飛びます。順位はあくまで目安。ではではどうぞ…



1.勝田文「ちくたくぼんぼん」3巻(完結)
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…いやー本当に面白かった。これほどまでに痛快という言葉が似合う作品が、今まであったろうか。終始楽しいテンポで、それでいてロマンチックに。本当に素敵な昭和ロマンでした。勝田文先生の神髄を知った作品です。




2.雲田はるこ「昭和元禄落語心中」2巻
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…1巻が凄すぎたので2巻で落ち着くのかと思いきや、読めば読む程に深みが出て面白い。2巻では八雲の過去が明らかになり、また違った様相でお送りします。助六と八雲の関係は、いかにして築かれ、どう変化していったのか…。引き続きプッシュしますよー。




3.葉月かなえ「好きっていいなよ。」8巻
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…きっかけは受動的であろうと、めいが自ら女の子になろうとして、女の子になった回。ステージに立って彼女が伝えた言葉には、本当に感動しました。そしてガチンコで臨んだめぐみもまた素敵でした。




4.天堂きりん「きみが心に棲みついた」1巻
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…挙動不審な女子が、本当の愛を探す、痛いけど心に沁みるお話。コミュニケーション力に乏しい自己評価の低い人間が、過去に縛られながらもそこから抜け出そうともがく姿は、非常に不格好ではあるものの、同時にとても勇気づけられるのです。




5.天乃忍「ラストゲーム」1巻
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…白泉社の片想いの名手と言えば天乃忍先生(勝手にそう思っている)。新連載も甘酸っぱさと切なさが詰まった、一方通行の青春物語です。主人公が王子キャラでありながら残念ってのがなんとも親しみ深い。ヒロインもかわいく、続きが楽しみな一冊です。




6.おかざき真里「&」3巻
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…3人がようやく揃い、動き出した3巻。出遅れた草食系男子はそのまま差を埋められず…というパターンが多い気がしますが、シロちゃんは果たして。大人だからこそシンプルに動けない、そんなジレンマを上手く描き出した3巻でした。みんな不器用ですな。




7.草川為「八潮と三雲」4巻
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…三雲の思わぬ事実が発覚し、だいぶ印象変わりました(笑)とはいえうぶな三雲もまた良し。相変わらずなかなか進展しない二人ですが、それでも重ねた時間は確実に二人を近付けているようで、そろそろ大きな動きがあっても良いんじゃないですか?




8.赤美潤一郎「あかりや」1巻
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…久々に「ネムキ」より。様々なあかりを扱う“あかりや”を舞台に描かれる、人々の欲望と叶った末のその顛末を描くファンタジーホラー。救いのある話とそうでない話の描き分けが見事で、非常に読み応えのある作品でした。




9.ねむようこ「午前3時の危険地帯」4巻
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…4巻にて完結です。ずっとずっと臆病だったヒロインが、自らの道を決め走り出す、疾走感のあったクライマックス。青春ですね。恋の重みも、恋がもたらす軽さも、両方教えてくれた一作でした!




10.尾崎あきら「あたしのバンビ」
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…クソ真面目で空気読めないヒロインが出てくる作品は基本鉄板。バカな相手役と、クソ真面目で逆にバカっぽいヒロインの、凸凹なかけ合いがとても面白かったです。テンポも良く、非常に読みやすい作品でした。  
  
 


■その他オススメタグを付けた作品&オススメ続刊
鈴木ジュリエッタ「神様はじめました」11巻
遠山えま「わたしに××しなさい!」8巻
たし「東京ボイジャーレコード」
しばの結花/田中渉「ランウェイの恋人」3巻
タカハシマコ/桜庭一樹「荒野の恋」1巻
梅田阿比「ブルーイッシュ」1巻
わたなべあじあ「ひめごとははなぞの」5巻


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2012年オススメはコチラ→2012年オススメ作品集


かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。