竹内文香「凛!」(1)
みつけた
みつかった■的場凛花は、はっちゃけハデハデギャル☆友達と毎日遊んでいるのに、なーんかつまらない…。そんな時、弓道部の水野と出会い、興味本位で射らせてもらったら、超面白い!決めた、凛花、弓道部に入ります!奔放ギャルが弓道で暴走!?自分の気持ちに正直に、まっすぐ前へ突き進む!
「友達ごっこ」を描かれていた竹内文香先生の新連載です。表紙からもわかるように、弓道マンガでございます。ただちょっと違うのは、ヒロインがギャルだということ。高校 1年生の的場凛花は、いつも友達とつるんで遊び回っているハデギャル。カラオケにおしゃべりにメールに毎日楽しいけれど、漫然としたつまらなさを心のどこかに抱えながら日々をすごしていたのでした。「何か楽しいことないかなぁ…」なんて思っていた彼女の目の前に現れたのは、弓道部の2年生、水野。興味本位で弓道部に遊びにいき、勢いのまま弓を無理矢理射ってみたら、これがとっても面白い。私が求めてた楽しさはここにあるかもしれない!と、そのまま入部するけれど、空気の読めないゴーイングマイウェイな凛花は、部員の反感買いまくりで…というお話。

初めてでたまたま当たった矢。その偶然の気持ち良さに引き込まれ、凛花は入部を決意する。
ギャルと弓道という、割と水と油っぽい組み合わせ。弓道を始めることで、そのギャルとしての生き方を変えるのかと思いきや、そこは変えずに自分のポリシーはポリシーとして貫きます。こういうキャラ、どこかで見たことあると思ったら、「駅から5分」(→
レビュー)や「花に染む」(→
レビュー)の水野さんだ。どうして弓道に飛び込んでくる派手目の女子は自分のポリシーを曲げないのか。真っ直ぐ矢を放つように、それこそが弓道…なんて感じなのでしょうか。
さて、なぜか水野さんの話になってしまいましたが、凛花の話です。「友達ごっこ」はイジメをテーマにしたお話だったのですが、こちらもまたそういった要素が。凛花の所属する弓道部は割と閉鎖的で上下関係にウルサく、そういうのを全く意識しないどころか礼儀のれの字も知らない凛花は、ある意味当然のようにイジメのターゲットになります。こちらのイジメは、「退部に追い込む」という明確なゴールがあるため、エスカレートすることはなくとも割と終始一貫して陰湿。割と青春スポ魂をイメージしていたので、いきなりこんな話でびっくりしました(笑)しかし意外と肝と根性が座っていた凛花は、それにもめげず部活を続け、部員にも段々と受け入れられていくようになります。1巻はここで終了。2巻以降、本格的に部活としての風景が描かれて行くはずです。
恋愛要素ももちろんあり。先輩の水野がその相手になるのですが、当の水野にはその気持ちは一切なく、さてどうやって転がっていくのやら。恐らく弓道を通して凛花の良さを知って行くという流れになるのでしょう。しかしこのヒロイン・凛花。おバカなギャルを絵に描いたような子なのですが、こういった言葉遣いとかノリって、今の女子高生とかもしてるもんなんでしょうか?確かにイメージする女子高生ギャルってこんな感じなのですが、メディア露出が少なくなった昨今、果たしてこういう像のギャルがいるのかと言われると、おじさんわからないです。いやぁなんとなく自分とか、それ以前のギャル像に映るんですよね。なんてそれすらも、メディアによって一面ばかりフィーチャーされていた作られたギャル像だと思うんですけども。
【男性へのガイド】→1巻時点ではスポーツ要素はあまりなし。ただこれからの展開によっては、という感じでしょうか。
【感想まとめ】→弓道描写はしっかり出てきます。というのも、作者の竹内先生が弓道経験者(しかも割と本格的にやっていたっぽい)だそうで。マーガレットでのスポーツものというそれだけで、応援したくなります。
作品DATA■著者:竹内文香
■出版社:集英社
■レーベル:マーガレットコミックス
■掲載誌:マーガレット
■既刊1巻
■価格:400円+税
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