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Tag [新作レビュー] 2012.03.14
1106111573.jpgみきもと凛「きょうのキラ君」(1)


私は彼と365日一緒にいてみようと思います
生きていこうと思います



■肩にインコを乗せた変わり者のニノと、無意味な毎日を過ごす遊び人のキラ。家が隣同士なのに、話したことすらなかった二人…。けれど、ニノがキラのある秘密を知ったことから運命は交錯し、煌めく生の時を刻み始める…!2人が紡ぐ、天国に一番近い恋、第1巻登場!!

 「近キョリ恋愛」のみきもと凛先生の新作になります。描かれるのは、とある男女の365日の恋物語。物語の主人公は、教室のスミにいるような暗くて地味な高校一年生・岡村ニノン。クォーターで、しかも肩にインコの剥製を乗せているという出で立ちであるため、クラスにも馴染めず(当たり前だ)浮いたキャラとしてクラスメイトから距離を置かれていました。そんな彼女の隣の家には、同じクラスの全く正反対の男子・キラが住んでいます。クラスの中心的存在で、我が物顔でやりたい放題。お互い見知った間柄ではあったものの、この先クラスでは関わることなくいるのだろう…そんな風に思っていたのも束の間、ある日彼の秘密を知ってしまってから、二人の関係は一気に変化していきます。その秘密とは、彼があと余命1年しかないということでした…


きょうのキラ君
一時の感情で思わぬことを。最初は同情めいた感情が大きかったかもしれない。けれどもやがて、それは愛情へと変化していきます。


 「近キョリ恋愛」もそうでしたが、非常に濃いキャラで固め、割と勢いのままに突っ走る印象。不必要なリアリティは削いで、その分ドラスティックにドラマティックに物語を彩ります。ヒロイン・ニノンの肩に乗っている鳥の剥製は実は本物で、その子は実は人間の言葉が話せるという設定であったり、母親は無駄にコスプレ好きだったりと、これがどのように作用してくるのかわからない無駄っぽい設定もあり。余命1年という枠の中であがく、オレ様なヒーローと地味なヒロイン像であれば、少コミなどでありふれているものであるのですが、こういった他の部分での補強がある分、しっかりと差別化が図られているように思います。
 
 余命一年だからと言って、いきなり恋仲になるわけではありません。きっかけは同情や慰めに近いものであったと言った方が良いかもしれません。1年という期間設定は、短いようでいて、描きようによっては非常に長いもの。いかに濃度を上げて落とし込むかが重要になってくると思うのですが、メインキャラ二人は非常に行動的で、またインコも割と騒がしく動き回るので、画的にはとっても濃いです。終わり方を左右するのは、ヒーローの行く末にかかっているのですが、果たしてこちらはどちらなのでしょう。
 
 また本編とは別で、「近キョリ恋愛」のアフターストーリーが掲載されています。いわゆる「事後」ってやつなのですが、こういう空気感好きですね(笑)みきもと凛先生のファンが買うであろうという前提のもと掲載されていて、本編も“らしさ”が出ている作品と、みきもと凛先生のファンは納得の一冊となっているのではないでしょうか。


【男性へのガイド】
→この人の作品はとっても女性向けというイメージが強いです。ヒロインのはじけっぷりのベクトルであるとか、ヒーローのオレ様っぷりとか。
【感想まとめ】
→良くも悪くもみきもと凛作品。こちらのヒロインも人気が出そうです。割と飽和状態な題材だと思うのですが、しっかりと自分の色を出してくるのはさすがだと思います。


作品DATA
■著者:みきもと凛
■出版社:講談社
■レーベル:KC 別フレ
■掲載誌:別冊フレンド
■既刊1巻
■価格:429円+税


■購入する→Amazon

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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
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レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
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2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
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売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
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高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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