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Tag [新作レビュー] [オススメ] 2012.05.24
1106133461.jpgアルコ/河原和音「俺物語!!」(1)


オレに
まかしとけ!!



■剛田猛男は高校1年生。身長2メートル、体重120キロ(いずれも推定)。好きになった子はは、いつも幼なじみのイケメン・砂川の方にいっちゃうけど、真っ直ぐで不器用で鈍感で、男の子からは超モテモテ!ある朝、通学電車の中で、一人の女の子を痴漢から救ったことで、猛男にも春到来の予感…!?笑って泣けて、胸キュンも満載の、爆笑純情コメディー!!

 「先生!」や「高校デビュー」の河原和音先生と、「ヤスコとケンジ」のアルコ先生。いずれも作品が実写化され、集英社少女漫画家の主軸と言える実力派のお二人が、この度タッグを組みました。原作は河原和音先生が担当、そして作画をアルコ先生が担当します。そして生まれた作品が、はい、表紙のこれです。え、なんか赤木キャプテンみたいなのがいる?はい、彼が主人公です。両サイドの薄いイケメンとかわいい子ちゃんは主人公ではありません。しかも彼、メチャクチャ男らしくて、そんでもってモテるんですってば!

 主人公の彼・剛田猛男は、正義感と優しさに溢れる力持ちで、そしてとっても不器用な正直者です。今まで善行に励んできた結果、彼は同性からよく慕われています。しかし一方で、その見ためからか異性からはサッパリ人気が出ずの状態。いつも一緒に過ごしている親友の砂川が、人一倍イケメンというのも、それに拍車をかけています。しかしそんな彼にも遂に春風が…。電車内で痴漢から助けたことをきっかけに、とってもかわいい女の子・大和さんとお近づきになれそうに…。けれども今までさっぱりモテたことのない猛男は、そんな彼女の好意も「砂川が好きなのか」とスルー気味。一世一代の大チャンスを、猛男はモノにできるのか!?というお話。


俺物語!1−1
平然とこういうコマが出てきます。青春です。


 アルコ先生って放っておくとネジが1〜2本飛んだようなぶっ飛んだ作品を描くイメージなのですが、これもまたなかなかのインパクト。しかしながら原作付きということで、物語としては驚く程しっかりとまとまった読みやすい物語に仕上っています。言うのが遅れましたが、めちゃめちゃ面白いです。こういうキャラクターを主人公に据えてやりたい放題できるってのは、実績のある作家さんだからこその特権であるわけですが、しかし一方で、それをしっかりと面白い物語に仕上げるのもまた、実力があるからこそなんです。
 
 とにかく“昭和の男”を地で行くような主人公。恋愛に迷う男はこと恋愛がテーマの少女マンガでは多数見られますが、彼の場合努力はせよ迷いはなし。自分の信じる道をただただ真っ直ぐに、固い意志をもって進んでいきます。いい塩梅、ちょうど良く…なんて感覚は一切なし。やるなら100%。そんな姿がどこまでも男らしく、ある意味爽やかで、これは確かに惚れるな、と。いや、マジで。


俺物語!1−2
付き合う付き合わないでウジウジしない。つねに前向きで、今を楽しむポジティブさがあります。それこそが魅力。


 絵面だけ見れば完全にインパクトあるキャラを据えたコメディなのですが、それ以上に溢れんばかりの真っ直ぐな魅力を持っているので、読んだ後の感覚は思いのほかシリアスだったりします。不器用でなかなか上手く立ち回れないけれど、ただ相手を想う気持ちは人一倍強い…こういうキャラクターって、割と少女マンガの相手役としては定番だったりしますよね。この猛男というキャラクターは、そんな面を肥大化させて出来上がった存在なのでしょう。思わぬ新作の登場に、心躍ります。なお「俺物語!」とか言いつつ、主人公は全然俺々感出していないので。念のため。


【男性へのガイド】
→これを少年誌とかでやったら、悲哀なバカコメディになるんでしょうが、本作はそれを全肯定します。そこが新鮮に感じられるかも。コメディ路線で親しみやすい主人公と、読みやすい要素は揃っていると思います。
【感想まとめ】
→表紙見たときはなんじゃこりゃとか思いましたが、これは面白かった。個人的に好きなのは砂川姉ですかね。あんなに一途な女性がいていいのか。



作品DATA
■著者:アルコ/河原和音
■出版社:集英社
■レーベル:別冊マーガレットコミックス
■掲載誌:別冊マーガレット
■既刊1巻
■価格:400円+税


■購入する→Amazon

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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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