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Tag [続刊レビュー] 2012.07.31
作品紹介→新しい家族と氏神様とのド田舎な日々:群青「まつるかみ」1巻



1106166186.jpg群青「まつるかみ」(2)


きみのための
サンタクロースだよ



■2巻発売しています。
 口が悪くて自分勝手な氏神・トバ様。そんな彼が守る鳥羽家に、事故で両親を失った兄妹・喜市とかのこがやってきた。鳥羽の子となった二人を守ろうとトバ様。けれど、鳥羽家に来てから、かのこたちはあやかしに狙われるようになって…!?
 
 
〜2巻発売していますよ〜
 結構前に2巻発売しております。気がつけば「こいし恋いし」(→レビュー)も2巻発売しているし、先日「ノッキン!」(→レビュー)も2巻出ているしで、レビュー未済の群青作品がどんどん。。。しかし群青先生も色々なところで作品を描いていますね。その物語の雰囲気は変わらないものの、好きな先生の作品を見る事ができるというのは嬉しいものです。
 
 さて、前置きが長くなりましたが「まつるかみ」2巻のご紹介です。1巻では喜市とかのこを中心に、鳥羽家に溶け込んでいく過程が描かれました。根底でつながるというよりは、枠のなかに収まるという印象。それが2巻では、脇役や鳥羽様にスポットを当てて、より深い部分を描き出す形となりました。それと共に浮かび上がってくるのは、暗い部分。いやー、いよいよ出てきましたよ。このやるせなさを感じるような、誰が悪いとも言えないような悲しみのある味が。


〜「十本目の指」はいかにも群青先生という感じ〜
 どのお話もしっかりと救いが提示されたステキな作品だったのですが、個人的に印象に残ったのが「十本目の指」。これが一番悲しみ成分と、やるせなさが強かったです。いかにも群青先生っぽいというか(群青作品にどんな印象持ってるんだって話ですが)。
 

まつるかみ2−1
 純粋で無垢な妖怪を騙す少年。そしてそんな彼をいつまでも信じ続ける鬼。始めは一方通行であった鬼の想いだが、鬼にしか頼らざるを得ない状況になり、またいつまでも自分を愛し続けてくれる鬼に、少年も心を通わせる。しかし時すでに遅し。少年は約定を違え、もう人間ではなくなっていた。
 
 この救いようのない感じ。自分の過ちに気づいても、どうすることもできない。因果応報には間違いがないのですが、なんとも後味の悪い因果応報です。いや、もちろん救いはあったのですが。なかなか厳しい物語ですよ、これ。


〜「妖怪=子供」という印象がある〜
 2巻でもそうでしたが、本作に登場する妖怪は押し並べて純粋。そしてまた、子供の登場回数が非常に多い気がします。


まつるかみ2−2
2巻「クリスマス」も子供がメインのお話


 言ってみれば妖怪=子供のようなもので、どちらがメインで描かれていたとしても、物語を形成する本質はいつも同じ。どこまでも純粋で、時にその純粋さと単純さが、他の誰かを傷つける。子供であるとか、純粋であるがゆえに、その悪事であるとかズルを責める事ができないんですよね。また0か100かを取りがちなシンプルさと献身さを持つが故に、極端な結末になりやすい部分も孕んでいるような気がします。そんな子供の像として、最も象徴的に描かれるのが、かのこと鳥羽様なわけですが。さて、この物語の結末やいかに。そうそう、そんな子供を守る象徴が初江さんなんですよね。このお話は、きっと彼女なしには語れないんですよ。いつか初江さんをピックアップしてレビューできたらいいなぁ。


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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
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王国の子
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レビュー
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シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




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売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
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かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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