菅野文「オトメン(乙男)」(1)
何故
恋をすると
少女マンガが読みたくなるのだろう…■7巻発売です。
主人公・正宗飛鳥は、剣道全国一で剣道部主将、おまけに柔道・空手も段持ちという男の中の男。しかし彼には秘密があった。少女マンガ、お菓子作り、小物作り、占い…とにかく乙女が好みそうなものが大好きで、趣味・特技・思考がすべて乙女チック。こうした男の子たちのことを私たちはこう呼ぶ…「オトメン(乙男)」と。
いわずと知れた傑作ラブコメディ。オトメンというジャンルを確立したこの作品は偉い!
剣道部主将でありながら、少女マンガに心ときめかせ、占いの通りに行動し、時間があれば小物作りやお菓子作りを楽しむ、とにかく趣味・特技・思考が乙女チックな正宗飛鳥。そんなオトメンな彼が、かわいいけれどやること全てが豪快な空手道場の娘・都塚りょうに出会い、恋をする。そんな二人をモデルにして、人気少女マンガ「らぶちっく」を描いているのが同じ高校の男子生徒・橘充太。なかなか親密にならない飛鳥と都塚さんを、マンガのネタが切れるからと、なんとか進展させるため橘充太が奔走、という形で話を転がす。後半には新たなオトメンも登場します。

必殺挟み込み!さりげなく裏表紙が出るようになっている所も見逃してはなりません。
しかしそんな「備え」も空しく、シュリンク取る際に全てが晒されてしまうなんてのはよくあること。べ…別に悪いことなんてしてないのに…なんでこんな恥ずかしいんだろう(;_ ;)中には、エロ本よりも少女マンガ買う方が恥ずかしいなんて男の人もいます。けれど恥じらいがあるうちが花かもしれませんね。私はもうマヒしてるので余裕で買えるのですが、それはそれでどうだろう、と。ただ最近はもっぱら通販なのでこんなことも少なくなってきています。良い時代だ…。
オトメンというジャンル開拓ばかりクローズアップされがちですが、コメディとしての出来もなかなか。ただ身近にこんなにオトメンっているもんなのかな…。ちょっと羨ましい。私もオトメンの端くれとして頑張っていきたいわけですが、真のオトメンはスポーツや武道などにも優れる、「男らしさ」も兼ね備えてなくてはならないんですよね。そういう意味で、私が真のオトメンになるのはなかなか難しそうです。
【オトコ向け度:☆☆☆ 】→オトメンがクローズアップされていますが、オトメンが読むための話ではありません。基本的には、女性達がオトメンの生態を見てオトメンを愛でよう、という内容。
【私的お薦め度:☆☆☆☆☆】→こんなブログをやっている以上薦めないわけにはいきません。また、コメディとしてもなかなか秀逸です。
作品DATA■著者:菅野文
■出版社:白泉社
■レーベル:花とゆめCOMICS
■掲載誌:別冊花とゆめ(平成18年5月号~連載中)
■既刊7巻