作品紹介はこちら→*新作レビュー* びっけ「あめのちはれ」
2巻レビュー→女子化以外は至って普通の学園漫画《続刊レビュー》「あめのちはれ」2巻
3巻レビュー→梅雨の雨も、これを読めば素敵なひとときに:びっけ「あめのちはれ」3巻
4巻レビュー→素直に明るい明日美ちゃんはモテるに違いない:びっけ「あめのちはれ」4巻
5巻レビュー→レギンスにロマンはあるか:びっけ「あめのちはれ」5巻
関連作品レビュー→びっけ「貘-BAKU-」/「真空融接」/「壁の中の天使」/「赤の世界」/「王国の子」
びっけ「あめのちはれ」(6)
これは俺の演技
友達を助けるための演技
俺はそう思ってたんだ
■6巻発売しました。
大学式の日に落ちた激しい春雷をきっかけに、特異体質となってしまった葉月たち。雨が降ると身体が女子に変化してしまうため、部活も恋愛もままならない!状況を打破すべく動き出してみたものの、手がかりはなかなかつかめず、名門男子校・雨谷学園を舞台に織り成す、男女入れ替わり群像劇、恋愛模様交錯する第6章!
〜恋愛一辺倒!〜
6巻発売ですよ。毎回毎回この作品は発売が楽しみで仕方ないのですが、楽しみにしている一つに表紙の鮮やかさがあるんですよね。毎回ベースとなるカラーがあって、それが映える色使いで本当に目を引く表紙にしてくるという。今回はイエローが基調となっている表紙ですが、この色使い大好きです…(うっとり)。さてそんな6巻ですが、本編の方はと言うと、今まで以上に恋愛色が強くなっています。これまでも恋愛の色は強く出ていたのですが、6巻は例えるなら“恋愛一辺倒”。しかも一人に絞った形ではなく、様々な登場人物たちが、様々な形でそれぞれの恋愛模様を描くという、実に贅沢な構成でした!
〜まずは円と梓でしょう〜
各所で動きがあったのですが、個人的には激しさや悲しさのある恋愛関係よりも、より安定感のある恋愛模様が好みでして。そんな中もっともほっこりさせてくれるのが、円と梓の歳の差カップル。「カップル」なんて言ったら円が怒ってしまいますが、急激に女っぽくなる梓を意識しちゃっている時点で、もう二人は立派なカップルだぞ、と。しかし梓ちゃん、おませさんなんて言葉で片付けられないほどに立派に円にアプローチしちゃって、末恐ろしい子です。

あざとい。大人っぽく見せても、ポジションはしっかりと年下で、甘えに甘える。弁えているというか、こんな甘え方されちゃったらもう…!
物語が完結するまでに何かわかりやすい形で成就することはなさそうな二人ではありますが、それゆえにゆっくりと歩を進めて欲しいですね。許嫁とは言えこの歳の差。明確な終着点がイメージしづらい(しなくてもいい)分、微笑ましく見守れるってものです。年々大人っぽくなってくる梓に、段々とたじたじになっていくであろう円の姿が目に浮かぶようです。
〜そして何より明日美ちゃん〜
さて、安定のカップルと言えば、明日美ちゃんと葉月の二人もそう。もうこの二人は初々しい男女交際のそれを、これでもかというほどに体現してくれています。初めてのお宅訪問で意識し合って緊張しちゃったり、バランスを崩してそれをしっかり抱きとめたり、デートの約束でドキドキしたり…どこまで少女マンガするつもりなんですかこの二人は!デートもとにかく初々しい…。お互い意識しまくりで、見ているだけでニヤニヤです。しかしそんな初々しさの中、ちょっと違和感のある発言が。それが葉月の…

爪の色も合わせたんでしょ?
これ男からすると、かなり難易度の高い発言です。なかなかネイルまで目が行かないものですよ?そこからさらに、服とのコーディネイトまでに踏み込むなんて、普通の高校生じゃできないですよ。これ普通に出てくる人は、かなりモテるんじゃないかと思います。
これは5巻にて、月子の時に明日美にネイルをしてもらったことがあったから出てきた発言なわけですが、自然に見せて結構危ない台詞。この他にもチラホラ出てきているのかもしれませんね。これをさらっと言われたら色々な意味でドキっとしそうです。明日美ちゃん、恋愛経験が浅いからなのか、はたまたドキドキが先行していたのか、むしろ嬉しそうに受け入れていますが、なかなかドキっとさせる一言ですよ、これ。悪い虫が寄ってきたら騙されちゃうんじゃないかと、兄心的に心配になってしまいました。しかし今回女性化を経験している男性陣は、めちゃくちゃモテそうですよね。ちょっと自分も女性化してみたかったかも…。
〜TSもので百合BLの匂いたつ…〜
さて、そんな安定の明日美と葉月ですが、この二人の周りではなかなか単純でない恋愛模様が渦巻いているようです。まずは以前から描かれていた、明日美に対する桜子の想い。黒髪ロングで百合というまさに至高の存在でございますが、今回はなんと…

キス
絵になります。片方はノン気というか、全然意識してなくて突然っていう、この関係がいいんですよね。百合要素だけども、決して百合百合しくさせないというか。良いバランスを保ちながら物語が進んで行くこの感じ。6巻中で結論が出るかと思ったのですが、結局明日美ちゃんの勇気が出ずに、7巻に持ち越し。さて、この二人の関係や如何に。
それとコレ以外に、トーマが葉月(月子)を意識し出すという急展開が。正直これが6巻で一番の事件だと思うのですが、正直梓ちゃんと明日美ちゃんの可愛らしさには敵わなかったのです(※あくまで個人的感想です)。寮長のように、月子の正体を知らないで恋するのだとしたらそれは仕方のない事ですが、正体を知りつつそれでも意識してしまうという。これまもう歪んでますし、これは実にBL的というか。ただびっけ先生BL作品は始めから鉄板のカップリングという印象があるので、トーマは結構厳しい状況か。というか、夏輝ルートへのフラグという感もなくも…いや、さすがにないか。何はともあれ7巻に向けて大注目の要素が投下されました。物語は静かに、けれども確実に盛り上がってきていますよー。続きが今から楽しみです。
■購入する→Amazon
2巻レビュー→女子化以外は至って普通の学園漫画《続刊レビュー》「あめのちはれ」2巻
3巻レビュー→梅雨の雨も、これを読めば素敵なひとときに:びっけ「あめのちはれ」3巻
4巻レビュー→素直に明るい明日美ちゃんはモテるに違いない:びっけ「あめのちはれ」4巻
5巻レビュー→レギンスにロマンはあるか:びっけ「あめのちはれ」5巻
関連作品レビュー→びっけ「貘-BAKU-」/「真空融接」/「壁の中の天使」/「赤の世界」/「王国の子」

これは俺の演技
友達を助けるための演技
俺はそう思ってたんだ
■6巻発売しました。
大学式の日に落ちた激しい春雷をきっかけに、特異体質となってしまった葉月たち。雨が降ると身体が女子に変化してしまうため、部活も恋愛もままならない!状況を打破すべく動き出してみたものの、手がかりはなかなかつかめず、名門男子校・雨谷学園を舞台に織り成す、男女入れ替わり群像劇、恋愛模様交錯する第6章!
〜恋愛一辺倒!〜
6巻発売ですよ。毎回毎回この作品は発売が楽しみで仕方ないのですが、楽しみにしている一つに表紙の鮮やかさがあるんですよね。毎回ベースとなるカラーがあって、それが映える色使いで本当に目を引く表紙にしてくるという。今回はイエローが基調となっている表紙ですが、この色使い大好きです…(うっとり)。さてそんな6巻ですが、本編の方はと言うと、今まで以上に恋愛色が強くなっています。これまでも恋愛の色は強く出ていたのですが、6巻は例えるなら“恋愛一辺倒”。しかも一人に絞った形ではなく、様々な登場人物たちが、様々な形でそれぞれの恋愛模様を描くという、実に贅沢な構成でした!
〜まずは円と梓でしょう〜
各所で動きがあったのですが、個人的には激しさや悲しさのある恋愛関係よりも、より安定感のある恋愛模様が好みでして。そんな中もっともほっこりさせてくれるのが、円と梓の歳の差カップル。「カップル」なんて言ったら円が怒ってしまいますが、急激に女っぽくなる梓を意識しちゃっている時点で、もう二人は立派なカップルだぞ、と。しかし梓ちゃん、おませさんなんて言葉で片付けられないほどに立派に円にアプローチしちゃって、末恐ろしい子です。

あざとい。大人っぽく見せても、ポジションはしっかりと年下で、甘えに甘える。弁えているというか、こんな甘え方されちゃったらもう…!
物語が完結するまでに何かわかりやすい形で成就することはなさそうな二人ではありますが、それゆえにゆっくりと歩を進めて欲しいですね。許嫁とは言えこの歳の差。明確な終着点がイメージしづらい(しなくてもいい)分、微笑ましく見守れるってものです。年々大人っぽくなってくる梓に、段々とたじたじになっていくであろう円の姿が目に浮かぶようです。
〜そして何より明日美ちゃん〜
さて、安定のカップルと言えば、明日美ちゃんと葉月の二人もそう。もうこの二人は初々しい男女交際のそれを、これでもかというほどに体現してくれています。初めてのお宅訪問で意識し合って緊張しちゃったり、バランスを崩してそれをしっかり抱きとめたり、デートの約束でドキドキしたり…どこまで少女マンガするつもりなんですかこの二人は!デートもとにかく初々しい…。お互い意識しまくりで、見ているだけでニヤニヤです。しかしそんな初々しさの中、ちょっと違和感のある発言が。それが葉月の…

爪の色も合わせたんでしょ?
これ男からすると、かなり難易度の高い発言です。なかなかネイルまで目が行かないものですよ?そこからさらに、服とのコーディネイトまでに踏み込むなんて、普通の高校生じゃできないですよ。これ普通に出てくる人は、かなりモテるんじゃないかと思います。
これは5巻にて、月子の時に明日美にネイルをしてもらったことがあったから出てきた発言なわけですが、自然に見せて結構危ない台詞。この他にもチラホラ出てきているのかもしれませんね。これをさらっと言われたら色々な意味でドキっとしそうです。明日美ちゃん、恋愛経験が浅いからなのか、はたまたドキドキが先行していたのか、むしろ嬉しそうに受け入れていますが、なかなかドキっとさせる一言ですよ、これ。悪い虫が寄ってきたら騙されちゃうんじゃないかと、兄心的に心配になってしまいました。しかし今回女性化を経験している男性陣は、めちゃくちゃモテそうですよね。ちょっと自分も女性化してみたかったかも…。
〜TSもので百合BLの匂いたつ…〜
さて、そんな安定の明日美と葉月ですが、この二人の周りではなかなか単純でない恋愛模様が渦巻いているようです。まずは以前から描かれていた、明日美に対する桜子の想い。黒髪ロングで百合というまさに至高の存在でございますが、今回はなんと…

キス
絵になります。片方はノン気というか、全然意識してなくて突然っていう、この関係がいいんですよね。百合要素だけども、決して百合百合しくさせないというか。良いバランスを保ちながら物語が進んで行くこの感じ。6巻中で結論が出るかと思ったのですが、結局明日美ちゃんの勇気が出ずに、7巻に持ち越し。さて、この二人の関係や如何に。
それとコレ以外に、トーマが葉月(月子)を意識し出すという急展開が。正直これが6巻で一番の事件だと思うのですが、正直梓ちゃんと明日美ちゃんの可愛らしさには敵わなかったのです(※あくまで個人的感想です)。寮長のように、月子の正体を知らないで恋するのだとしたらそれは仕方のない事ですが、正体を知りつつそれでも意識してしまうという。これまもう歪んでますし、これは実にBL的というか。ただびっけ先生BL作品は始めから鉄板のカップリングという印象があるので、トーマは結構厳しい状況か。というか、夏輝ルートへのフラグという感もなくも…いや、さすがにないか。何はともあれ7巻に向けて大注目の要素が投下されました。物語は静かに、けれども確実に盛り上がってきていますよー。続きが今から楽しみです。
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