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2009.03.25
07166054.jpg潮見知佳「らせつの花」(1)


自分の心を救えるのは
自分だけ
逃げればもっと弱くなる
もっとつらくなる



■6巻発売です。
 日向羅雪は強力な霊能力を持つ18歳。いまはとある事務所に雇われて、強力な言霊を操る九竜とコンビを組んで浄霊の仕事をしている。そんな彼女の前に現れたのが、星野夜行。彼自身強力な霊能力を持っているのだが、それでも対応しきれないと、事務所に駆け込んできたのだ。事も無げに任務を遂行した羅雪だったが、それだけでは終わらず、強い力を持つ夜行に興味を持ち、事務所にスカウトする。依頼しつこく勧誘し続け、最後には強引な手段で入れてしまうが、彼にはなにやら複雑な過去があるみたいで…。さらにさらに、羅雪にももっと複雑な過去が…!?
 
 霊能力者のヒロイン・羅雪の、浄霊の仕事と恋愛を描いたコメディです。上では端折りましたが、彼女は色々特殊な設定を持っております。まず強い霊能力を持ってはいるが、それは砂糖を大量に摂った時にしか発現しないということ。そして、過去に悪霊に襲われ、ある種の"呪い"の様なものをかけられてしまったこと。その呪いというのは、20歳になるまでに愛するものができなければ死んでしまうというもの。それ故に常に彼氏募集中なのですが、仕事柄出会いが少ない上に、怖がられてしまい、恋の予感は訪れません。そんな中事務所にやってきたのが星野夜行くん。本筋は浄霊で展開させますが、それに沿う形で恋愛も進行させます。


らせつの花
やけに大人っぽいというか、大人びすぎている羅雪ですが、甘味を利用することでかわいらしさと幼さを演出。これで上手くバランスをとっています。


 絵柄的にも題材的にも、やや耽美でファンタジックな内容を想像されるかもしれませんが、基本はコメディで展開されます。まぁ言ってみれば「GS美神」的な話。さらに加えて、恋愛をしっかりと絡めてくるという感じです。確かにポイントポイントで重たげな話はあるのですが、笑いやハズす部分が盛り込まれているので、思いのほか読みやすいんじゃないでしょうか。いい感じにやさぐれているヒロインのキャラも個人的には好み。しかし羅雪さん、18には見えん…。


【オトコ向け度:☆☆☆  】
→幽霊退治ものの醍醐味は十分に残っています。キャラもまぁ拒否反応が出るような面子ではないと思うので、読みやすいんじゃないでしょうか。
【私的お薦め度:☆☆☆  】
→ワンパターンにならず、物語もはっきりと進行させているのは好印象。オーソドックスな幽霊・浄霊ものを楽しみたい方は。


作品DATA
■著者:潮見知佳
■出版社:白泉社
■レーベル:花とゆめCOMICS
■掲載誌:別冊花とゆめ(平成17年11月号~連載中)
■既刊6巻

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かくかくしかじか
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有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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