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Tag [新作レビュー] 2012.10.30
1106195651.jpg湯木のじん「藤代さん系。」


ひたすら頑張る系
何それ最高でしょ?



■どこのクラスにも必ず一人いる、いつも真面目で一生懸命なのに全然報われない子。そんな残念な女の子・藤代さんですが、むっつりイケメンの久世くんは、なんでか分からないけど彼女が気になるご様子で…。見ためも性格も正反対な二人が繰り広げる、ドキドキの恋模様…!

 別冊マーガレットは毎年注目の新人さんが登場するのですが、今年も続々とデビューを果たしております。本作、「藤代さん系」で単行本デビューを果たしたのは、湯木のじん先生。ここ最近のトレンドなのかわかりませんが、白を基調としたポップな装いの単行本となっています。お約束のスタイルで、3話一纏まりの表題作に加えて、読切り2作が収録されています。
 
 表題作「藤代さん系。」の主人王は、もちろん藤代さんでございます。それでは「藤代さん系」とは何かと言うと、とっても真面目に日々を送っているのに、引くのは貧乏くじばかりで勉強の成績もそこそこ…という不器用真面目で報われない子の事。命名したのは藤代さんと同じクラスで、要領よく勉強をこなしてしまうイケメンの久世くん。自分とは違う生き方をする藤代さんに、久世君は興味津々。一方藤代さんは、なんでも要領良くこなして、さらに自分を「報われない系」と分類してきた彼にご立腹なのですが…というお話。


藤代さん系
 この作者さんの作品の魅力を端的に言い表すならば、その可愛らしいキャラ造形でしょうか。デフォルトでデフォルメ強め(言いにくい言い回し)。目まぐるしく変わるヒロインのその表情は、シリアスにしっかり描きこまれたものから、一方でコミカルにデフォルメ強めで描かれたものまで、非常に多彩。ころころ変わる彼女の表情に、相手役も興味を持つのはその絵面だけで非常に納得の行くものになっています。個人的には泣き顔が愛らしくて良し。
 
 物語はイベント中心で動きを付けて転がすというよりは、あくまで日常の中での主人公達の心の揺れ動きがメイン。このスタンスは別冊マーガレットでは基本線とも言えるもので、多くの読者に受け入れられる内容になっているのではないかと思います。その中で、持ち味をどう生かすか。そこでやっぱり、絵柄のかわいらしさとキャラクターなんじゃないのかな、と勝手に。例えば同時収録の「かわいいのなんか知ってますけど何か?」では、性格きつめの美少女と、器量の良い可愛い美人さんをしっかりと描き分けており、キャラクター描写の引き出しはかなり多いんじゃないかと予感させてくれています。
 

藤代さん系。1−2
 ストーリーも表題作は平々凡々とした内容(ヒロインのキャラに引っぱられたんじゃなかろうか)でしたが、同時収録の作品はひと捻りふた捻りした内容で意外性を発揮。特に「ちょいっとな」なんか、魔法を使ってスカートめくりなんていう発想が素敵だと思いました。キャラの幅とストーリーの引き出し、これらがガッチリ合わさったとき、とてもステキな作品が登場してくるんじゃないかと思わせてくれる、期待感溢れるデビュー単行本でした。もちろん本作自体も、癒し系で読みやすかったです。


【男性へのガイド】
→恋愛メインとは言え、ひと捻りあるストーリーは結構注目すべき点なんじゃないかとも。可愛らしい絵柄が苦にならないのであれば。
【感想まとめ】
→オススメにしたかったのですが、キャラは別として表題作のストーリーが心にヒットしてこず、リアルタイムでの印象は若干弱めだったというのが正直な所。しかし一方で印象的なお話もあり、なにより絵柄は好みなので、引き続き追いかけてみたい作者さんでございます。


作品DATA
■著者:湯木のじん
■出版社:集英社
■レーベル:別冊マーガレット
■掲載誌:別冊マーガレット
■全1巻
■価格:400円+税


■購入する→Amazon

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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
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売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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