
中学生ほど
“中学生”ってメンツ保つために
あらゆるムダなことやらされる階級もそうそうないと思う…
■公立中学校に通う仲良し4人組のあづさ、梢、ヒナ、万里子。うちらはクラスの中心からは離れた、ダサくて地味なイケてない女子グループ。だけど決して己を恥じはしない!笑うがいい、バカにしてもいい、不自由な女子中学生の本音を聞け!中学生という不条理な身分を精一杯生きてる女子中学生の日常を、共感&笑いでお届けします!
青色イリコ先生のクロフネZERO(Web)の連載作品になります。作者さんは「都道府県擬人化 ジャポニズム」という作品で話題になったこともあるそう(すみません、管理人は今作で初めて存じ上げました…)。本作は、公立中学2年の仲良し地味女子4人組にスポットを当てた青春ギャグコメディになっています。地味とはいえそれぞれに特徴のある4人。気弱なメガネっ子、小学生に間違われがちなロリっ子、中2らしい捻くれ者に、スラッと長身少女。そんな彼女達が、色々とムズカシイ中学という舞台で、日々を送る様子を描いて行きます。

創作ダンスの授業での一コマ(3コマ)。公立中というところがポイントなんですよね。公立中×地味女子という、そこがツボをついてくる。もちろん私立への憧れもございます。
ギャグと言えど地味グループの女子達ですから、激しく動くようなネタはありません。日常の不条理な出来事や、中学生ゆえに遭遇しがちなイベント、シチュエーションに対して、独特の観点から切り込んでいったり、グネグネと脳内で考えを転がしてお話を展開してくような、シュールさ混じりのダウナー系のネタが多め。合唱をすることの意味を考えた末に自ら作詞作曲をしてしまったり、創作ダンスにのめり込みすぎてしまったり、「もぞうし」の意味について考えたり…それ自体には全く意味のない光景が至る所に。いや、こういう意味のないことも、この年齢だからこそ意味があるというか。
中2という年齢設定ですが、いわゆる中2病的なネタはそれほどありません。どちらかというと、上級生と下級生の間で挟まれているが故のあるあるネタなど、共感できるようなネタが多いです。
いやー自分もこんなこと思ってたりしたなぁ、とか共感できる部分もあり。しかしながらこういう着眼点は、地味女子ならではという部分もあるのか。こういう視点でクラスを見つめていたのだな、とちょっと感心しました。巻数表示ないですが、どうやら連載はまだ続いている模様。サブタイトルとかついて続刊発売あるんじゃないでしょうか。学園モノということで、まだまだネタはありそうで、熟れてなお面白さが出てきそうな感じが致します。
【男性へのガイド】
→萌え的な要素はあんまりないですよ。女子のあるある青春ネタが多いでしょうか。ギャグということもあってかなり読みやすい方なのではないかと思いますー
【感想まとめ】
→読んだ後ホントに何も残らない感じが清々しくて素敵です。中学生というとんがりたい時期だけども、地味ゆえに不自由が多いという、絶妙なバランス感。
作品DATA
■著者:青色イリコ
■出版社:リブレ出版
■レーベル:ZERO COMICS
■掲載誌:クロフネZERO
■全1巻
■価格:600円+税
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