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Tag [新作レビュー] 2012.11.09
1106196007.jpg青色イリコ「ハナチュウ」


中学生ほど
“中学生”ってメンツ保つために
あらゆるムダなことやらされる階級もそうそうないと思う…



■公立中学校に通う仲良し4人組のあづさ、梢、ヒナ、万里子。うちらはクラスの中心からは離れた、ダサくて地味なイケてない女子グループ。だけど決して己を恥じはしない!笑うがいい、バカにしてもいい、不自由な女子中学生の本音を聞け!中学生という不条理な身分を精一杯生きてる女子中学生の日常を、共感&笑いでお届けします!

 青色イリコ先生のクロフネZERO(Web)の連載作品になります。作者さんは「都道府県擬人化 ジャポニズム」という作品で話題になったこともあるそう(すみません、管理人は今作で初めて存じ上げました…)。本作は、公立中学2年の仲良し地味女子4人組にスポットを当てた青春ギャグコメディになっています。地味とはいえそれぞれに特徴のある4人。気弱なメガネっ子、小学生に間違われがちなロリっ子、中2らしい捻くれ者に、スラッと長身少女。そんな彼女達が、色々とムズカシイ中学という舞台で、日々を送る様子を描いて行きます。


ハナチュウ
創作ダンスの授業での一コマ(3コマ)。公立中というところがポイントなんですよね。公立中×地味女子という、そこがツボをついてくる。もちろん私立への憧れもございます。


 ギャグと言えど地味グループの女子達ですから、激しく動くようなネタはありません。日常の不条理な出来事や、中学生ゆえに遭遇しがちなイベント、シチュエーションに対して、独特の観点から切り込んでいったり、グネグネと脳内で考えを転がしてお話を展開してくような、シュールさ混じりのダウナー系のネタが多め。合唱をすることの意味を考えた末に自ら作詞作曲をしてしまったり、創作ダンスにのめり込みすぎてしまったり、「もぞうし」の意味について考えたり…それ自体には全く意味のない光景が至る所に。いや、こういう意味のないことも、この年齢だからこそ意味があるというか。
  
 中2という年齢設定ですが、いわゆる中2病的なネタはそれほどありません。どちらかというと、上級生と下級生の間で挟まれているが故のあるあるネタなど、共感できるようなネタが多いです。

 いやー自分もこんなこと思ってたりしたなぁ、とか共感できる部分もあり。しかしながらこういう着眼点は、地味女子ならではという部分もあるのか。こういう視点でクラスを見つめていたのだな、とちょっと感心しました。巻数表示ないですが、どうやら連載はまだ続いている模様。サブタイトルとかついて続刊発売あるんじゃないでしょうか。学園モノということで、まだまだネタはありそうで、熟れてなお面白さが出てきそうな感じが致します。


【男性へのガイド】
→萌え的な要素はあんまりないですよ。女子のあるある青春ネタが多いでしょうか。ギャグということもあってかなり読みやすい方なのではないかと思いますー
【感想まとめ】
→読んだ後ホントに何も残らない感じが清々しくて素敵です。中学生というとんがりたい時期だけども、地味ゆえに不自由が多いという、絶妙なバランス感。


作品DATA
■著者:青色イリコ
■出版社:リブレ出版
■レーベル:ZERO COMICS
■掲載誌:クロフネZERO
■全1巻
■価格:600円+税


■購入する→Amazon

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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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