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Tag [続刊レビュー] 2012.11.17
作品紹介→*新作レビュー* 鳥野しの「オハナホロホロ」
2巻レビュー→先を見て、向き合うと決めた日:鳥野しの「オハナホロホロ」2巻
3巻レビュー→告白と決断と訪れた変化:鳥野しの「オハナホロホロ」3巻



1106195844.jpg鳥野しの「オハナホロホロ」(4)


別々の列車に乗った2人は
今までと同じ場所には帰れない
もう 二度と



■4巻発売しました。
 元同級生・桑原からのプロポーズを承けたと麻耶から聞かされ、みちるは呆然と立ち尽くした。しかし麻耶自身、桑原に向き合おうとしながらみちるへの恋愛感情を殺すことができずにいた。そんな2人を見かねた桑原は「結論を出すまで帰ってくるな」と彼女らをホテルへ連れて行き…!?禁じていた恋心が動き出す、同居生活グラフィティ、第4巻。
 

〜今回は凄かった〜
 4巻発売です。まだ完結せず、まだまだ続きます。この作品はどうしても重たい雰囲気を纏っているので、今回も読み始めるのに非常に時間がかかりました。ましてや体調が悪い中読んだばっかりに、なかなかズシッと心に来るものがありましたですよ。しかし、しかしですよ、この4巻が本当に良かったんです。ここ最近で一番と言えるほどの感動でした。


〜海芝浦駅〜
 桑原のプロポーズで終局を迎えるかと思われた共同生活でしたが、未だに吹っ切れない麻耶の様子に、桑原は強制的に麻耶とみちるを二人きりにします。そんな二人が辿り着いたのは、とある海沿いの駅。新横浜からさほど遠くない場所にあるその駅は、
 

オハナホロホロ4−1
「海の上にある駅」として、そして「出ることが出来ない駅」として有名な海芝浦駅でした。
 
 
 この舞台が登場したとき、「うわぁここ使ってくるか!すごいな!」とただただビックリ。実はこの駅、以前テレビ(「タモリ倶楽部」でしょうか…)で見たことがあって、知っている駅だったのですよ。東芝の社員でないと改札から出て敷地に入ることができないというこの駅は、海の真横に面しているので非常に眺めが良く、訪れる人もそこそこいるそうです。詳しくはWikipediaをご参照頂くとして、この場所を恋愛物語の重要な舞台装置として使用してくるという凄さ。とてもシンプルに、「進むことができない」「行き止まり」の象徴として描いているわけですが、物珍しさのあるマニア受けしそうな駅を、こうもすんなりと物語に落とし込んできてしまうとは。現実であればあまりにベタな感もある演出ではあるのですが、本作のことこの場面に於いては、不自然さは何一つ感じることはありませんでした。


〜部長の登場と、麻耶の性質〜
 ここで物語が完結したとしても、かなり切ない(だがそれが良い)お話に仕上っていたかもしれないのですが、本編はまだまだ続きます。このまま互いに異なる道へと迪かと見せておいて、最後は以外にも方向転換。きっかけは、一人の女性の登場でした。


オハナホロホロ4−2
 麻耶と桑原の高校時代の友人、通称:部長。サバサバ、かつ突飛な性格と言いますか、なかなか豪快な方です。そして後に、麻耶の初恋の相手であることが明らかになります。麻耶はみちるに限らず、元々そういう性質の持ち主だったのですね。それをわかっていながら追いかけ続けた桑原のそれは、「初恋」と呼ぶよりも「執念」と呼んだ方が良いのか。とはいえ、勝ち目がさほどない戦いに挑みに行く姿は、改めて振り返ってみてもかっこいいです。そんな桑原ですが、部長のたった一言によって抱えていた呪縛から解放されます。本当に、一言だけで。そしてそれは、思わぬ形で麻耶に伝播し、さらにはみちるにも広がって行くことを予感させます。少なくとも麻耶と桑原は、彼女との出会いがきっかけになっていることは明らかで、部長影響力すごすぎます!
 
 良い形で転がり出した4巻ラスト、このまま突っ走れば5巻完結?ニコの事情にもよりけりですが、このまま明るさと前向きさを少しずつ出して行ってもらえれば、幸せな結末が見えてきそうで…。何はともあれ、非常に感動的な4巻でした!5巻も楽しみ!


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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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