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Tag [続刊レビュー] 2013.01.10
作品紹介→よしながふみ「大奥」
6巻レビュー→これ以上ない愛の形に思わず涙:よしながふみ「大奥」6巻
7巻レビュー→よしながふみが彩る“江島生島事件”:よしながふみ「大奥」7巻




1106229009.jpgよしながふみ「大奥」第9巻


なあそれが
赤面疱瘡だったらどうでい!?



■9巻発売しています。
 八代将軍吉宗の遺志を継ぎ、
 長崎から来た青沼、そして田沼意次・平賀源内が、
 今なお猛威を振るう赤面疱瘡の解明に挑む   
 

〜メディアミックス絶好調〜
 9巻発売しております。年始にお届けしました総まとめランキングでも書いたのですが、昨年はドラマ化といい、映画化といい、単行本にしても2冊刊行ととにかく絶好調の1年でした。今度映画を見に行くのですが、今から楽しみです。…とのっけから自分の週末の予定など書いてしまいましたが、レビューしましょう、レビュー。8巻のレビューもできていないので、先にちょろっとそちらの感想を書きましょうか。


〜つなぎの8巻〜
 8巻は物語全体でみるとどこか「つなぎ」という印象が強い内容でした。というのも吉宗は一線を退き、将軍となったのは徳川家重。脳性麻痺の特徴が見受けられたという話もあるのですが、さすがに彼女で物語を描き出すのは難しかったか。家重は言葉が不自由でありながらも、人並みの恥じらいのようなものは持っていて、それに田沼が気づくという所がひとつドラマチックでした。とはいえこれって家重ではなく、あくまで田沼意次を飾り立てるためのエピソードなんですよね。そして田沼が本領を発揮しだすのは、8巻終盤から9巻にかけて。ということで、やはり「つなぎ」としての印象が…。
 
 そして物語は、将軍よりも、有能な家臣たちがフューチャーされる時代へと移って来ます。この頃って、徳川将軍が誰とか、歴史の授業で学んだ覚えがあまりないです。そして代わりに登場するのが、田沼意次、松平定信、水野忠邦といった人物たち。はい、そこで松平定信ですよ


〜松平定信が何気にかわいい〜
 まさか松平定信を「かわいい」なんて思う日が来ようとは…。
 

大奥9−1
将軍になることができなかった母の意思を継ぐその姿がまず素敵
 

 この意思の強そうな眉が良いですよね、眉が。さて、そんな決意をしてからというもの、幕府で実権を握りつつある田沼意次を公然と批判するなど、なかなか香ばしい感じに。この生意気な感じがたまらないです。さらにそれが祟って松平家に養子に出されてしまうというその不憫さ。この空回り感がなんとも。
 
 一番のハイライトは田沼意次と平賀源内とやり合ったときでしょうか。あれやこれやと攻め込まれ、思わず刃傷沙汰に発展してしまいそうに。この喧嘩っ早さといい、口で対抗できない所といい、いかにもプライドの高い「育ちの良い子」という感じがして好きですねー。それとこれだけ威勢が良いのですが、
 

大奥9−2
下ネタは苦手

 
 こんなところもいとをかし。しっかしこれ、男だったらあんまり好きじゃなかったんだろうなぁ、とも。男女逆転大奥の、また違った魅力を9巻にして新たに見出した感じがします。恐らくこれから彼女がどんどん活躍してくると思われるので、今から楽しみでございます。


〜ターニングポイントになりそうな展開が…〜
 さて、物語は9巻にて大きな動きを見せました。これまでの人間ドラマから一転、物語の前提、すなわち赤面疱瘡による男子減少に対して、策を打つような動きが生まれて来ています。その急先鋒となっているのが、日本のエジソンと呼ばれる平賀源内。本作では女性として描かれているのが特徴的で、将軍家の人間でないのにも関わらずこのような設定ということは、何かしてくれる予感がビンビンします。また青沼というキャラも実在しない人物ですから、「何かする」だけじゃなく「何かして成功」までしてくれるんじゃないかな、と思います。
 
 もう赤面疱瘡の原因がクマって所まで突き止めちゃってますからね。これを痘瘡と同じ要領で予防してしまおうってんだから面白い。杉田玄白なども登場し、にわかに「仁」のような医療漫画っぽさを匂わせて来ておりますが、この流れは10巻でも続くのでしょうか。
 
 そうすると俄然気になるのが、この物語の幕切れなのですが、やはり15代将軍慶喜まで描かれるのでしょうか。大奥の終焉は、江戸城の開城と共にあるので、そこが一番落としどころとしては都合が良さそうです(描き手的にも、読み手的にも)。はてさて10巻はどのような展開になるのか、今から楽しみです。



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