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Tag [続刊レビュー] 2013.01.12
作品紹介→芦原妃名子「Piece」
3巻レビュー→「砂時計」との違いを生む相手役の性質 《続刊レビュー》「Piece」3巻
4巻レビュー→物語を構成する、異なる性質を持った“Piece”:芦原妃名子「Piece」4巻
5巻レビュー→謎が謎を呼ぶ展開に、目が離せない:芦原妃名子「Piece」5巻
6巻レビュー→脇役なんていない、全てが答えを導く欠片となる:芦原妃名子「Piece」6巻
7巻レビュー→“卵”が表す共通点は?:芦原妃名子「Piece」7巻
関連作品紹介→「ユビキリ」「蝶々雲」「月と湖」




1106228862.jpg芦原妃名子「Piece」(9)


あなたのことが好きだった


■9巻発売しました。
 礼美がコウジの子供を妊娠、堕胎していたことを聞き、彼女のSOSに気づけなかった自分を悔やむ水帆。成海からコウジの住所を聞き出し、礼美を連れて名古屋へと向かう。数年ぶりにコウジと再会した礼美は、傷つくことを覚悟し、コウジに質問を投げかけるが…?
 
 
〜ドラマ化されました〜
 深夜帯でドラマ化されましたが、つい先日最終回を迎えました。この枠、ジャニーズ枠ってこともあって「スプラウト」とか殆ど見たことなかったのですが、何気に「Piece」だけは最初から最後まで見ちゃいましたよ。なんたって、水帆役の本田翼ちゃんが可愛い。芸能界には疎いのでこれまで全く知らなかったのですが、一目で夢中でした、はい。ちょっと水帆のイメージからすると可愛すぎるとも思うのですが、絵的に映えればOKなのかな、と。成海訳の中山くんも、役のイメージとはちょっと違う感じでしたからね。あ、そうそうミスキャストっぽい所と言えば、坂田コウジがスラッとした好青年のイケメンになっててびっくりでした(笑)このミスキャストはなかなか素敵。ストーリー自体は序盤が原作に忠実で、後半だいぶ端折ったかな、という印象ではありましたが、最後まで何気に見続けちゃったということで、やっぱり面白かったんだと思います。
 
 
〜妊娠していたのは礼美〜
 さて、コミックスの方ですが、おおよそ登場人物は出揃い、ピースも次々とはまってきています。前作レビューできていなかったのですが、一番の出来事は、「妊娠していたのは折口さんではなく、礼美さんだった」ということでした。コメントでもこの展開予想を頂いていたのですが、大正解でした。これで、彼女が雨でずぶぬれになりながらも坂田コウジの行方を追っていたのも納得が行きます。
 
 また坂田コウジは根っからの悪人というわけではありませんでした。いや、そんなのは表紙に描かれている部分からも分かるわけですが、どうしても坂田コウジというキャラを嫌いになれなかったので、こうして結果がわかって心底安心したというか。願わくば、もう少し幸せな方向に転がって欲しかったですけれど。10巻で挽回とかあったりするんですかね?結構良いカップルだと思うんですよ、礼美とコウジ。

 さて、森田と長門の再登場も含め、これでおおよそ全てのキャラが揃い、そしてそのつながりというものが明らかになりました。これまでの物語では、ピースを集めつなぐ部分がメインになっていましたが、おおよそピースが揃い、見えてくるのは1枚の絵。そこに描かれている絵は、一体どのようなものなのか。それが真に見えているのは、水帆だけ。そしてそれを受けて、彼女自身どのように行動するのでしょうか。


〜大好きだと伝えること〜
 元々本作について芦原先生は「全力で恋愛漫画」なんて事を言っていました。どこまでも恋愛ものであるとするならば、最後は成海と水帆の関係という所に帰結してくるはずです。出発点は折口はるかの死ではありましたが、彼女のマインドにあったのは「人を好きになるって何?」なんてこと。やはり物語の結末として腑に落ちるのは、彼女が本当に人を好きになれることなのですが、そしてその想いの発露としてどのような行動を取るべきなのかが、ここ2巻で他の登場人物達によって提示されていました。
 

Piece9-1.jpg
折口はるかがどうしても伝えたかった言葉



piece9-2.jpg
礼美の、コウジへ伝えたかった言葉



 その結果はそれぞれ異なるものではありますが、そのどちらも、どうしても伝えなくちゃならなかった言葉として描かれているのが非常に印象的です。そう、水帆が最終巻で取るべき行動はこれ。シンプルに、成海に「大好きだ」と伝えること。そしてその前段として…
 
 
piece9-3.jpg
成海が選んだどんな未来も 支持する


 こんなことを言ったんだと思います。ざっくり言ってしまえば、受け入れるということになるのでしょうか。当初、彼女自身が抱いていた「人を好きになるって何?」という疑問に対しての、一つの答えになってくるのではないでしょうか。そう、だからあとは伝えるだけ。伝えるだけなんですって。
 
 9巻のフリースペースのコメントにも書かれていましたが、本作は次巻10巻が最終巻とのこと。砂時計もそうでしたが、全10巻の作品の名作感って言ったら…!果たして水帆がどのようにしてこの言葉を成海に伝えるのか、物語に身を任せて、楽しみたいと思います。


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