1巻レビュー→自分が幸せになれないと決め込んでいるあなたへ:西炯子「姉の結婚」1巻
2巻レビュー→“なりたい自分”と“なりたくない自分”:西炯子「姉の結婚」2巻
作者他作品レビュー→笑いと涙の芸道一直線コメディ!:西炯子「兄さんと僕」
崖っぷち28歳とロリふわ22歳の凸凹婦警コンビが行く!:西炯子「ふわふわポリス」
オトナの情事×コドモの事情:西炯子「恋と軍艦」1巻
「娚の一生」2巻
恥ずかしい青春全開の弓道部ライフ:西炯子「ひらひらひゅ~ん」
西炯子「姉の結婚」(4)
愛じゃダメなの
愛では生きてゆけないの
■4巻発売しています。
40歳を目前に控え、はじめて正式なプロポーズをされた岩谷ヨリ。結婚するのか、しないのか。真木との関係は続けるのか、終わらせるのか?ヨリが辿り着いた結論は…。悩み、迷う、女性たちに贈る、アラフォー男女の恋と人生、第4巻!!
〜4巻発売しています〜
3巻のレビューをしていなかったので久々の記事になりますね。追って読んでいたのですが、なかなか重たい雰囲気になって参りました。3巻で川原さんがヨリに正式にプロポーズ。そしてヨリが選んだ答えは…

結婚する
別に川原さんと結婚したいわけではなく、ただただ今の“愛人”という立場に耐えられなかった。これもまた、真木の妻になりたいという想いが根底にあるわけではなく、現在の宙ぶらりんの状態から脱却したいから。そこには「誰とどうなりたい」なんていう想いはなく、今ある中途半端な状態から少しでも抜け出したかったから、という印象が強いです。「どうしたいか」ではなく「どうすべきか」。その心持ちを自分だけが持っているのであれば、心苦しいものですが…というか、実際心苦しさはあったのですが、一方の川原さんも同じような心持ちでありました。

恋愛と結婚は別。愛している人ではなかった。
こりゃあなかなか。互いに迷走した感が。二人の関係は、真木との情事を藤野先生に目撃されたことで、ほぼご破談となりましたが、これでは遅かれ早かれこうなっていたのでは、とも思えます。本当に結婚したいのであれば、必至に追いすがるはずなんですよね。けれども破談となった際、ヨリは追いすがるどころかどこか冷静で、それ以降も落ち込むことはあれど、この破談を悲しむことはありませんでした。あくまでこれは、ヨリにとって「不倫の清算」という位置付けのイベントでした。結婚を一時決意させるほどに苦しかった“愛人”という立場から抜け出して以降、どのように二人の関係が再構築されていくのでしょうか。
〜軍艦島と恋愛物語〜
物語後半では「土佐島」という島が登場しますが、これのモデルとなっているのは明らかに軍艦島ですよね。かつて炭鉱として栄えた島で、現在は建物だけが残り無人島となっている島です。自分もいつか行ってみたい所なのですが、まさかこんな場所が女性向け恋愛漫画の舞台になるとは、思っても見ませんでした。その島の風貌と恋愛は、明らかにミスマッチ。しかし使い方如何で、如何様にも物語を彩る舞台へと変化するのです。ヨリが岩間に芽吹く緑を見て涙を流すシーン、なかなか感動的でありました。ここで涙を流したヨリは、それまでわからなかった「自分がどうしたいか」ということを見出す事ができたのでしょうか。5巻、最初の彼女の行動に、要注目です。
■購入する→Amazon
2巻レビュー→“なりたい自分”と“なりたくない自分”:西炯子「姉の結婚」2巻
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愛じゃダメなの
愛では生きてゆけないの
■4巻発売しています。
40歳を目前に控え、はじめて正式なプロポーズをされた岩谷ヨリ。結婚するのか、しないのか。真木との関係は続けるのか、終わらせるのか?ヨリが辿り着いた結論は…。悩み、迷う、女性たちに贈る、アラフォー男女の恋と人生、第4巻!!
〜4巻発売しています〜
3巻のレビューをしていなかったので久々の記事になりますね。追って読んでいたのですが、なかなか重たい雰囲気になって参りました。3巻で川原さんがヨリに正式にプロポーズ。そしてヨリが選んだ答えは…

結婚する
別に川原さんと結婚したいわけではなく、ただただ今の“愛人”という立場に耐えられなかった。これもまた、真木の妻になりたいという想いが根底にあるわけではなく、現在の宙ぶらりんの状態から脱却したいから。そこには「誰とどうなりたい」なんていう想いはなく、今ある中途半端な状態から少しでも抜け出したかったから、という印象が強いです。「どうしたいか」ではなく「どうすべきか」。その心持ちを自分だけが持っているのであれば、心苦しいものですが…というか、実際心苦しさはあったのですが、一方の川原さんも同じような心持ちでありました。

恋愛と結婚は別。愛している人ではなかった。
こりゃあなかなか。互いに迷走した感が。二人の関係は、真木との情事を藤野先生に目撃されたことで、ほぼご破談となりましたが、これでは遅かれ早かれこうなっていたのでは、とも思えます。本当に結婚したいのであれば、必至に追いすがるはずなんですよね。けれども破談となった際、ヨリは追いすがるどころかどこか冷静で、それ以降も落ち込むことはあれど、この破談を悲しむことはありませんでした。あくまでこれは、ヨリにとって「不倫の清算」という位置付けのイベントでした。結婚を一時決意させるほどに苦しかった“愛人”という立場から抜け出して以降、どのように二人の関係が再構築されていくのでしょうか。
〜軍艦島と恋愛物語〜
物語後半では「土佐島」という島が登場しますが、これのモデルとなっているのは明らかに軍艦島ですよね。かつて炭鉱として栄えた島で、現在は建物だけが残り無人島となっている島です。自分もいつか行ってみたい所なのですが、まさかこんな場所が女性向け恋愛漫画の舞台になるとは、思っても見ませんでした。その島の風貌と恋愛は、明らかにミスマッチ。しかし使い方如何で、如何様にも物語を彩る舞台へと変化するのです。ヨリが岩間に芽吹く緑を見て涙を流すシーン、なかなか感動的でありました。ここで涙を流したヨリは、それまでわからなかった「自分がどうしたいか」ということを見出す事ができたのでしょうか。5巻、最初の彼女の行動に、要注目です。
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