作品紹介はこちら→*新作レビュー*水城せとな「失恋ショコラティエ」
2巻レビュー→徐々に他のもので浸食されていく、爽太のチョコへの想いがどうしようもなく面白い物語を生む《続刊レビュー》「失恋ショコラティエ」2巻
3巻レビュー→恋をするからこそ飛び出す、迷言&名言集:水城せとな「失恋ショコラティエ」3巻
4巻レビュー→諦めるための恋愛思考:水城せとな「失恋ショコラティエ」4巻
5巻レビュー→前向きな失恋と正しい恋愛:水城せとな「失恋ショコラティエ」5巻
関連作品紹介→水城せとな「黒薔薇アリス」
恋の予感に、脳内会議は紛糾!?新感覚ラブパニック:水城せとな「脳内ポイズンベリー」1巻
水城せとな「失恋ショコラティエ」(6)
まぁそれもらしいっちゃらしいし
最後に振り回されとこう
■6巻発売しました。
人妻になったサエコを今でも想い、彼女の好きなチョコレートを作るショコラティエの爽太。えれなの失恋を目の当たりにし、自分の恋にもケジメを付けようと決意する。サエコにフラれ7年が過ぎた今、ついに行動を起こすときが訪れた。爽太の思いがけない告白に、彼女は意外な反応を見せて…!?
〜えれなに決めた爽太〜
6巻発売しました。もうすぐバレンタインですが、貰えそうなアテはありますか?女性は、あげる相手はいらっしゃるでしょうか?私は去年、会計後居酒屋のお兄さんにチョコを貰っただけで、プライベートではなかなか…。現実ではなかなか無縁なバレンタインですが、作中ではショコラティエということもあり、バレンタインを契機に物語も大きく動いて行きました。

それが、爽太の決意。ついにサエコへの想いを断ち切り、えれなと共に歩んで行く事を決めます。もうね、6巻はこの瞬間が一番幸せでしたとも。その後はちょっとモヤモヤする場面が多くて…。この瞬間のえれなはとても可愛かった。
そのためには、サエコへバレンタインで改めて想いを伝え、キレイにフラレなくてはなりません。キレイにフラレるために、今までストーカーのように貯め続けた彼女のチョコの嗜好についてリサーチし、彼女のためだけのチョコレートを作り出します。正直引かれるレベルで気持ち悪いです。けれども自分のため続けた想いをぶつけるには、そしてフラレるためには、このやり方が一番。そしてついに迎えた、決戦の日。
〜告白するも…〜
告白をするも、明確に「付き合って欲しい」とも言わなかったので、これといった返答も貰う事ができず、うやむやなままに。挙げ句キスまでしちゃうっていう。あー、これダメなパターンですわ。そりゃあそうですよ、これまでこのお話で、爽太の思惑通りに進んだことって一度もないのですから。結局何も進展がないまま、迎えたのはホワイトデー。そして、あのラスト。さて、これはどう転がるのか…。
展開として、サエコに想いが通じて幸せに…というのも無くはないと思うのですが、今回の場合、その過程がどうにも幸せな方向に転がるように見えないんですよね。というのも、サエコも爽太が好きで飛び出してきたというよりは、今の夫に不満がたまった結果出てきてしまったという感じで。こういうのって、結局元さやに戻るか、関係解消して全く別の人と…ってなる展開が多いような。少なくともときめきが見受けられない中で、明るい未来は展望出来ないかな、と。もちろんえれなとの関係も、出発点は失恋者同士ということで決して健全なものではないですが、互いの感情を理解しあい、お互い想いを断ち切った上で向き合おうとしている分、好意的に見れるかなぁ、と。
なんて、個人的には爽子の相手は薫子さんでいいじゃない、と思っていたり。ビジュアル的にはサエコさんやえれなの方がしっくりきそうなものの、いや爽太みたいにヘタレで優柔不断な人は、年上であれこれ面倒見てくれる人の方がきっと良いですとも。今回のあられもない夢とか、

サエコさんとのキスを目撃してしまうとか、報われないヒロイン感がすごい。爽太の相手候補のうち、唯一内面が良く描かれる人であるためか、どうしても彼女に入れ込んでしまうのです。
〜まつりちゃんにイライラ〜
そんなもやもやする展開が繰り広げられている横で、個人的にはさらにモヤモヤする出来事が。それが、まつりちゃんの元カレ事件。元カレの部屋にまつりちゃんの私物が残っていて、それを取りに行く、というもの。「なんでも無いから大丈夫」なんて言う彼女の姿に、とってもイライラ。「信頼してるから、大丈夫だから言う」なんて言葉では言っているものの、それを言っちゃう時点で自分の信頼度を下げているんですよね。前の恋を断ち切って今の恋に夢中なのであれば、邪魔者が入り込む余地は与えないはずで、「捨てておいて」とか、「着払いでいいから荷物は郵送して」とか、取りうる選択肢は色々あるはずなんですよ!それを敢えて「直接取りに行く」って言うのは、少なくとも未練があるか、タダのアホかのどっちかしかないわけで、オリヴィエがあれだけ不機嫌になるのも至極納得なのでした。

しかしそこで「自ら乗り込む」なんてことを選択する彼は、王子様ではないかもしれないけれど、やっぱり凄いなぁと。自分だったら頑なに「行くな」としか言えなそうです。あとこれは完全な余談ですが、つい最近、私の女友達が全く同じ状況になり、まんまとやられていまして、それに重なって余計にイライラしてしまったのかも。彼女にオリヴィエみたいな男性が現れる日は、来るんでしょうか…。
■購入する→Amazon
2巻レビュー→徐々に他のもので浸食されていく、爽太のチョコへの想いがどうしようもなく面白い物語を生む《続刊レビュー》「失恋ショコラティエ」2巻
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まぁそれもらしいっちゃらしいし
最後に振り回されとこう
■6巻発売しました。
人妻になったサエコを今でも想い、彼女の好きなチョコレートを作るショコラティエの爽太。えれなの失恋を目の当たりにし、自分の恋にもケジメを付けようと決意する。サエコにフラれ7年が過ぎた今、ついに行動を起こすときが訪れた。爽太の思いがけない告白に、彼女は意外な反応を見せて…!?
〜えれなに決めた爽太〜
6巻発売しました。もうすぐバレンタインですが、貰えそうなアテはありますか?女性は、あげる相手はいらっしゃるでしょうか?私は去年、会計後居酒屋のお兄さんにチョコを貰っただけで、プライベートではなかなか…。現実ではなかなか無縁なバレンタインですが、作中ではショコラティエということもあり、バレンタインを契機に物語も大きく動いて行きました。

それが、爽太の決意。ついにサエコへの想いを断ち切り、えれなと共に歩んで行く事を決めます。もうね、6巻はこの瞬間が一番幸せでしたとも。その後はちょっとモヤモヤする場面が多くて…。この瞬間のえれなはとても可愛かった。
そのためには、サエコへバレンタインで改めて想いを伝え、キレイにフラレなくてはなりません。キレイにフラレるために、今までストーカーのように貯め続けた彼女のチョコの嗜好についてリサーチし、彼女のためだけのチョコレートを作り出します。正直引かれるレベルで気持ち悪いです。けれども自分のため続けた想いをぶつけるには、そしてフラレるためには、このやり方が一番。そしてついに迎えた、決戦の日。
〜告白するも…〜
告白をするも、明確に「付き合って欲しい」とも言わなかったので、これといった返答も貰う事ができず、うやむやなままに。挙げ句キスまでしちゃうっていう。あー、これダメなパターンですわ。そりゃあそうですよ、これまでこのお話で、爽太の思惑通りに進んだことって一度もないのですから。結局何も進展がないまま、迎えたのはホワイトデー。そして、あのラスト。さて、これはどう転がるのか…。
展開として、サエコに想いが通じて幸せに…というのも無くはないと思うのですが、今回の場合、その過程がどうにも幸せな方向に転がるように見えないんですよね。というのも、サエコも爽太が好きで飛び出してきたというよりは、今の夫に不満がたまった結果出てきてしまったという感じで。こういうのって、結局元さやに戻るか、関係解消して全く別の人と…ってなる展開が多いような。少なくともときめきが見受けられない中で、明るい未来は展望出来ないかな、と。もちろんえれなとの関係も、出発点は失恋者同士ということで決して健全なものではないですが、互いの感情を理解しあい、お互い想いを断ち切った上で向き合おうとしている分、好意的に見れるかなぁ、と。
なんて、個人的には爽子の相手は薫子さんでいいじゃない、と思っていたり。ビジュアル的にはサエコさんやえれなの方がしっくりきそうなものの、いや爽太みたいにヘタレで優柔不断な人は、年上であれこれ面倒見てくれる人の方がきっと良いですとも。今回のあられもない夢とか、

サエコさんとのキスを目撃してしまうとか、報われないヒロイン感がすごい。爽太の相手候補のうち、唯一内面が良く描かれる人であるためか、どうしても彼女に入れ込んでしまうのです。
〜まつりちゃんにイライラ〜
そんなもやもやする展開が繰り広げられている横で、個人的にはさらにモヤモヤする出来事が。それが、まつりちゃんの元カレ事件。元カレの部屋にまつりちゃんの私物が残っていて、それを取りに行く、というもの。「なんでも無いから大丈夫」なんて言う彼女の姿に、とってもイライラ。「信頼してるから、大丈夫だから言う」なんて言葉では言っているものの、それを言っちゃう時点で自分の信頼度を下げているんですよね。前の恋を断ち切って今の恋に夢中なのであれば、邪魔者が入り込む余地は与えないはずで、「捨てておいて」とか、「着払いでいいから荷物は郵送して」とか、取りうる選択肢は色々あるはずなんですよ!それを敢えて「直接取りに行く」って言うのは、少なくとも未練があるか、タダのアホかのどっちかしかないわけで、オリヴィエがあれだけ不機嫌になるのも至極納得なのでした。

しかしそこで「自ら乗り込む」なんてことを選択する彼は、王子様ではないかもしれないけれど、やっぱり凄いなぁと。自分だったら頑なに「行くな」としか言えなそうです。あとこれは完全な余談ですが、つい最近、私の女友達が全く同じ状況になり、まんまとやられていまして、それに重なって余計にイライラしてしまったのかも。彼女にオリヴィエみたいな男性が現れる日は、来るんでしょうか…。
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