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Tag [新作レビュー] [読み切り/短編] 2013.02.27
1106250094.jpgささだあすか「ささだあすか短篇集 きらきらのなつ」


私も大好き!


■それは小学6年生の夏休み…。
 ある事情で田舎の祖母の家に越してきた、口下手で引っ込み思案な女の子・すず。一人留守番をする古めかしい家は何かがいるようで居辛くて、外に飛び出し出会ったのは、同じ学年のひなた。ひなたと友達になり、やがて新しい場所での学校生活がはじまる…。少女達の成長をやさしく描いた表題作のほか、新旧掲載作や描き下しまで収録。ファン待望の、ほっこり短編集…
 
 ささだあすか先生の短編集でございます。レーベルがWingsコミックスになっているので今回レビューするのですが、実は収録されている作品はWings掲載作は一つもなしだったりします。4タイトルが収録されているうち2タイトルはピュア百合アンソロジーの「ひらり、」に掲載。また残りの2タイトルはLaLaDXに2006年に掲載されたものになります。元々白泉社で活動されていた(今もしてる?)先生なので、LaLaDXの作品が収録されているみたいですね。また「ひらり、」に掲載されていた2タイトルについては、今回の単行本でそれぞれ1話ずつ描きおろしが収録されています。
 
 それでは収録作品を少しずつご紹介しましょう。まずは表題作にもなっている「きらきらのなつ」と、その続編の「ぽかぽかのふゆ」。あらすじは冒頭にご紹介したとおりですが、引っ込み思案な女の子が、田舎に越してきて友達と友情を育んでいくというお話。人付き合いが苦手な内気な女の子が、自分とは正反対の性格の持ち主である女の子と出会い、徐々に自分の世界を拡げていきます。まぁとにかく悪い人が出てこない爽やかで温かいお話で、低年齢向けの媒体に載っていても違和感のないような内容です。


きらきらのなつ1
ひらり、連載ということもあって、百合的なアレンジはあるものの、基本的には友情物語でございます。
 

 続いてもひらり、連載の「しのびのいろは」。こちらは平々凡々な女子高生に、なぜか同い年の忍がつくというショートコメディ。それ以上でもそれ以下でもないのでこれ以上説明しづらいのですが、こちらも毒のないコメディで、例えば「りぼん」だとか「マーガレット」なんかのコメディ・ギャグ枠で連載されていても違和感なさそうな作品です。絵柄もどちらかというと集英社の香りが…
 
 ラスト2作「自転車ブルー!!」と「星空☆ファクトリー」は共にLaLaDXに掲載されていた作品。掲載時期が2006年ということもあり、先の2作とは絵柄がちょっと異なっています。言うなればシャープな線形と言いますか。「自転車ブルー!!」は、“出来る女子”が唯一できない自転車を後輩の男子に教えてもらうというもの。物語の導入は恋愛ではあるのですが、恋愛における駆け引き的なものはなく、気持ちの整理という部分に重きが置かれたこれまた爽やかな作品。また「星空☆ファクトリー」も恋愛を軸に進められるものの、着地点は疑似家族的な温かな所で、こちらも恋愛物語として一口には括れないようなお話でした。


きらきらのなつ
ちょっと変わる絵柄。個人的には「自転車ブルー!!」が好みでした。青春ならではの爽やかさに溢れていて、読み心地が良かったです。

 
 振り返ってみると、どの物語も恋愛色が薄い上に、悪意を持った人物が登場しない優しい物語ばかり。テーマも友情、成長、家族愛…みたいなものが多く、小さいお子さんにも読ませても大丈夫そうな、安心感のある作品になっております。


【男性へのガイド】
→低年齢向け少女漫画的なお話。女子同士の友情ということでムズ痒い部分もあるかもしれませんが、拒絶反応示すような要素はなく、普通に読めるんじゃないかと思いますー。
【感想まとめ】
→どこか懐かしさを感じるような作品でした。短編集ということでまとまりはないですが、どれも共通して温かさや爽やかさがある内容で、読んでいて良い気持ちになれました。


作品DATA
■著者:ささだあすか
■出版社:新書館
■レーベル:ウィングスコミックス
■掲載誌:ひらり、LaLaDX
■全1巻
■価格:800円+税


■購入する→Amazon

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かくかくしかじか
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レビュー
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2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




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有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
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