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Tag [新作レビュー] 2013.03.02
1106237862.jpg加賀やっこ「一礼して、キス」(1)


どんなに不純て言われても
あんたにはわかってもらう
これは俺にとって恋なんです



■中学からの6年間、弓道に力を注いできた杏。けれど結果を残せないまま、高校最後の夏の大会が終わってしまう。複雑な想いを抱えながらも引退を決意した杏は、才能に恵まれた後輩・三神曜太に部長を引き継ぐことに。けれど三神は思わせぶりな言葉で杏を振り回して…?

 ベツコミの新作をご紹介するのはだいぶ久しぶりな気がします。というわけで、加賀やっこ先生の「一礼して、キス」のご紹介です。単行本2冊目で巻数付きと、ベツコミでは結構早い出世のような…。
 
 ストーリーは、弓道部を舞台にした先輩後輩の恋愛模様。ヒロインは、3年生の弓道部部長・杏。真面目な性格から、他の部員が受験対策で引退した中、一人残り部を牽引してきた彼女ですが、極度のスランプと受験への備えの必要から、志し半ばで部を引退します。そんな彼女の後を引き継いだのが、全国2位の腕前を持っている2年の男子・三神。この三神が喰えない奴で、引退した杏を何かと弓道部に巻き込み、つながりを持とうとします。彼の振り回しに辟易した杏でしたが、彼の気持ちを知ることで…というお話。


一礼して、キス
相手役の三神。典型的な黒髪ドS系男子。多少の俺様要素もございます。後輩でありながら、この態度って所がポイント高め。


 裏表紙の紹介文に「俺は先輩のこと見てましたよ この人 エロいなーって…」なんて台詞の抜粋があったり、エロティックな要素がちょいと前に出されています。煽り方的にはCheese!なんですけれども、あそこまで露骨にやったやらないって内容になっているわけではなく、エロを匂わせるような言葉選びだとかアクションを見せたりという所に留まっています。ベツコミで言うと桜小路かのこ先生のような路線になるでしょうか。エロいことしてないんだけど、エロく見せる、エロ要素の増幅が上手というような。
 
 この作品で良いな、と思ったのは、弓道の描写が結構本格的であるということ。スポーツものが絶滅危惧の状態にある少女マンガの中で、これだけしっかり弓道の情報を落とし込んで来るってのは、なかなかすごいと思うのです。またなんの脈絡もなく落とし込んでくるのではなく、例えば「エロい背中を間近で眺めたいから、自分が中で先輩が大前」なんて、上手いことストーリーに絡めて来るから、すんなり受け入れられますし。こういう使い方を出来るのは、やっぱり経験者だからなのかな、と勝手に想像したりしました(先生が経験者かは知らないですが)。実際に経験して、その中で想像してないと描けなさそうというか。


一礼して、キス1
恋愛模様だけでなく、弓道シーンも大きな見所の一つ。主人公の魅力を描くのに弓道の描写が使われるわけですが、例えば1巻一番の見せ場では、矢を射るモーションだけで丸々3ページ使うなど、力の入れ方がすごいです。


 恋愛模様という部分については、黒髪オレ様系キャラが出て来る作品の王道展開ではあるのですが、ベツコミらしく心情の進展はゆっくり目。物語については好みが別れそうですが、絵柄も安定してこの系統のお話にしては比較的読みやすい内容かと思います。絵柄と言えば、同時収録の読切りの相手役と、本作の相手役が見ため全く同じに見えたのですが、あんまり描き分けできないタイプ…?しかしながら本編ではライバルと描き分け出来てたので、特に支障はないです、はい。弓道部分に着目して…というのは推すポイントとしては邪道なのかもしれませんが、没個性的な少女漫画群にあって、これは一つ大きな特長だと思いますので、これからも注目していきたい所です。


【男性へのガイド】
→小学館のティーン向け恋愛作品は結構男性にはハードル高いかと思います。
【感想まとめ】
→黒髪オレ様系の相手役って全般的に苦手なのですが、その他の要素でカバーしてもらって、私でも普通に読めてしまった感が。割と期待しちゃってます。続刊楽しみです。


作品DATA
■著者:加賀やっこ
■出版社:小学館
■レーベル:ベツコミフラワーコミックス
■掲載誌:ベツコミ
■既刊1巻
■価格:400円+税


■購入する→Amazon

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コメント

後ろ姿の描写が素晴らしい、そんな部分を見るとドキドキして、この漫画を気にいます~
From: et * 2013/04/18 02:25 * URL * [Edit] *  top↑
このコメントは管理者の承認待ちです
From:  * 2017/03/17 09:07 *  * [Edit] *  top↑

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