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Tag [新作レビュー] 2013.03.06
1106246725.jpg湯木のじん「茜君のココロ」


聞きたいことって
なんだったんだろう



■2年生で同じクラスになって以来、一言も喋らない謎の男子・茜くん。彼の前で変なことをして、何とか声を出させようというゲームが始まるが、引っ込み思案のちさとは何も出来ずに思わず泣き出してしまう…。ところが、それを見た茜くんがポツリと声を出した!しかも、彼にはとんでもない秘密があって…!?不器用な2人の少し不思議な恋物語、はじまりはじまり…。

 「藤代さん系。」(→レビュー)を描かれている湯木のじん先生の新刊でございます。今回で2冊目の単行本。それでは内容をご紹介しましょう。主人公は、ちょっと引っ込み思案な女の子の秋月ちさと。彼女…というか、彼女が属するグループの最近の興味の対象は、入学後一度も声を発したことがない男子・茜くん。彼の声をなんとか聞こうと、ちさと達はあの手この手で茜くんにちょっかいをかけます。そして回って来た、ちさとの番。「話が面白くない」と言われて以来引っ込み思案になってしまったちさとは、思わず茜くんの前で泣き出してしまいます。その瞬間、彼から初めての言葉が…!以来、なぜかちさとと二人きりの時だけは、言葉を交わしてくれるようになった茜くんですが、ある日とんでもない秘密を打ち明けて来て…
 

茜君のココロ
 とんでもない秘密とは、彼が他人の心の声を聞くことができるというもの。しかし常にその力が発揮されるわけではなく、人によって、そしてタイミングによっては聞き取れないこともあるそう。彼が頑なに言葉を発さないのも、本心を知り傷つくのを恐れているため。ちさとの心の声はどうやら聞き取れないらしいのですが、そんな状況であるため「仲良くなりたい」というちさとの想いとは裏腹に、彼女が気にかけるその行動には警戒心MAXなようです。無口で気まぐれで、でもこちらに気持ちを向けてくれる人のことは冷たくしても気になって仕方ない…茜くんのその様子はまるで猫のよう。所謂少女漫画的なかっこいいヒーロー像とはだいぶ離れています。とはいえ一風変わった人気者でない相手役、というところでは、今の別冊マーガレットの主流でもあるんですよね。
 
 キャラ造形が可愛いので、一コマで語りかける力はすごいのですが、一方でストーリーが分かり辛かったという印象も。少しファンタジックな要素をもち、また無口な相手役であるため、心情説明はわかりやすくして欲しいところなのですが、特に説明が無いまま進むので一瞬置いていかれる所がありました。そういう分かり辛さ含めての相手役のキャラクターということなのかもしれませんが。
 

茜君のココロ1−1
 「藤代さん系。」でもそうでしたが、本作の魅力はとにかくヒロインのちさとが可愛いところ!困り顔、おろおろ顔、泣き顔がすごく愛らしいのです。あと打たれ弱いしタイミング悪いけれど、それでも最後頑張れるその姿には、本当に心打たれます。正直茜くんの気難しさには、普通の人は辟易してしまいそうなのですが、彼女は時に傷つきつつも見捨てることなく(そんな発想全くなく)いたので、本当にすごいなぁ、と。


 前作のレビューの時も書いているかと思うのですが、とにかくキャラ造形と醸し出す雰囲気がツボでして。お話の引き出しも多く、また短期での連載もしっかりきっちり。このまま是非とも長期連載も睨めるのでは。別マは目黒あむ先生や渡辺カナ先生を始め、田中てこ先生、水野美波先生など若手作家さん達の激戦区になっていますが、全く見劣りしませんし、是非定着して欲しいところです。泣き顔からの嬉し顔は目一杯楽しめたので、次はとにかく赤面一辺倒とか見たいです(リクエスト)


【男性へのガイド】
→かわいらしさは健在。一方でこの相手役をどれだけ受け入れられるのかが、ハードルになりそうです。
【感想まとめ】
→今回も可愛かったです。雰囲気の良い作家さんが多い別マでも、しっかり個性を発揮しておられます。


作品DATA
■著者:湯木のじん
■出版社:集英社
■レーベル:別冊マーガレットコミックス
■掲載誌:別冊マーガレット
■全1巻
■価格:400円+税


■購入する→Amazon

カテゴリ「別冊マーガレット」コメント (1)トラックバック(0)TOP▲
コメント

私もこの作者さん期待してます(^○^)!
空気感がすごい良いですよねo(^o^)o
From: めいこ * 2013/03/11 01:32 * URL * [Edit] *  top↑

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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
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王国の子
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2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




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BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
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かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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