
"自分"と
"仲間"を信じるんだ
君との出逢いも…ボクの宝だ
■生まれてからずっとイイコトなしだったアルト。15歳で職もなく、両親とも死別、今はひとりで暮らしている。そんなある日、海賊にさらわれてしまう。ワケも分からずにいると、海賊はアルトのことを「トランプ」だと言う。体には生まれ持ったクローバーのアザがあったが、それが「トランプ」の証なのだという。伝説の大海賊の血を引くものには皆体に痣があり、スペード、ダイヤ、クラブ、ハートが揃ったとき、伝説の海賊の財宝への道が開かれるのだという。最初はワケがわからなかったアルトだったが、個性的な海賊の面々と過ごすうち、自分の進みたい道が見えてきた。オレ…旅…行きます。海賊達の間で伝説となった、一つの物語の幕が開く
突然海賊にさらわれ、大海賊の末裔であり、「トランプ」であるなどと言われ混乱するアルトだったが、個性的な面々が揃う海賊達の中に、自分の居場所を見つけていきます。すでに船にはトランプが二人。スペードの船長ジオに、ハートのマリー。トランプはそれぞれ特殊な体質を持っており、それが良い方向に働くこともあれば悪い方向に働くこともある。ちなみにアルトはチャージマンという体質で、パワーを一気に爆発させるかわりにエネルギーがすぐに切れるという性質を持ちます。またトランプ以外の面々も個性的な性格で、物語に彩りを添えます。

突然さらわれ、よろしくされてしまうアルト。
伝説の海賊の財宝へ繋がるということで、頻繁に危険にさらされるアルト。多くの人間が欲望から財宝を狙うわけですが、ジオは別の目的から。全てを終わらせるため。財宝があるために、海賊間での抗争が激化。その状況を憂いだジオは、全てを終わらせるためにこの旅に出ます。またアルトは、全く知らなかった自分のルーツを知るために、旅に出発。クルー達と関わっていき、自分の居場所を見つけていきます。
1巻から登場人物が多いですが、描き分けはきっちり出来ているので問題はナシ。財宝という目的も明確になっているので、先々も安心して読んでいけそう。これといった目新しさはないものの、冒険ものが好きな方であれば十分に楽しめる内容になっていると思います。
ちなみに表記はTRAMPとありますが、カードゲームのトランプのスペルはTRUMP。作者さん曰く、Aという文字を入れたかったからだとか。
【オトコ向け度:☆☆☆☆☆】
→少年誌で連載していても違和感ない内容。カワイイ女の子キャラもいますし。
【私的お薦め度:☆☆☆ 】
→目標が明確で、物語も淀みなく展開。この手の話が好きな方なら。
作品DATA
■著者:藤原ゆう
■出版社:一迅社
■レーベル:ZERO-SUMコミックス
■掲載誌:WARD(平成20年No.2~連載中)
■既刊1巻
■価格:552円+税