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Tag [続刊レビュー] 2013.05.07
作品紹介→少年は、王女の影武者となった。:びっけ「王国の子」1巻




1106265974.jpgびっけ「王国の子」(2)


ケイトを救うには
涙なんか無力だ



■2巻発売しました。
 王女・エリザベスの影武者となった少年・ロバートは宮廷で暮らし始めていた。その矢先、エリザベスの義母・キャサリンが稀代の色男・トマスと再婚する。エリザベスのほのかな想いを知りつつ接近するトマス。それにより、宮廷に二人の醜聞が走る   。王位をめぐる宮廷の毒牙に、ロバートとエリザベスの運命は…?愛、裏切り、疑惑、罠にまみれた世界を描く、迫力の第2巻!
 

〜出る杭は打たれたトマス〜
 2巻発売しております。相変わらず面白い。そして物語の進み具合もゆっくりで、重厚な物語をじっくりと味わうことができています。年末記事でもオススメしましたが、まだチェックしていないという方は、これを機会に是非ともチェックして欲しいところ。
 
 1巻はロバートが影武者になるところから、王宮での生活についてが描かれましたが、2巻に入って権力を巡る動きがいよいよ激しくなってきました。その渦中のど真ん中にいたのが、キャサリン王太后の愛人である色男・トマス=シーモア。自慢の女子を落とすテクニックを駆使ししてやりたい放題やっていきます。キャサリン王太后に近づき、勝手に結婚し、それと同時にエリザベスにも近づき、粉をかける…。王宮内で噂になってもなんのその、彼は彼のやりかたで着々と足場を固めていくのでした。
 
 しかし出る杭は打たれるというもの。トマスの行動に危機感を感じた彼の兄・エドワードは、何としても彼の成り上がりを阻止せねばなるまいと、これでもかというほどの罪をあぶり出し、彼を失脚させてしまいます。なんともあっけない幕切れでありました。


王国の子2−1
 強かに王宮内での成り上がりの準備を進めていたように見えた彼。実際に危機感も煽られたのですが、たぶん本作において彼はどちらかというと根回しがヘタな雑魚キャラ的な位置付けになりそうな予感がします。あまりに表立って動きすぎたし、所詮単独行動であったため、潰すのは簡単。2巻時点では大きな敵に映った彼の横には、きっと姿も定かでない程に巧妙に王宮に溶け込んだ、タチの悪い輩がたくさんいるのだと思います。トマスは言うなればRPGでいう序盤のボスキャラで、ヒロイン(エリザベス)の成長に一役買うというポジションなのでしょう。

 あからさますぎるほどにメイン狙いの子って、学園恋愛ものの少女漫画だと一番最初に振り落とされる弱いライバルなんですよね。トマスはそれをこの物語で体現していました。


〜二人は恋仲になるの?〜
 さて、またトマスはエリザベスの成長に加えて、ロバートとエリザベスの関係の進展にも一役買っていたようでした。明確に“敵”とわかる存在の登場は、ロバートのエリザベスに対する想い(「守らなくては」という保護欲求的なもの)をより一層強くし、また醜聞が表立った時には、ロバートは心の支えとしてエリザベスを勇気づけてくれました。まだまだ恋愛関係という段階には至っておらず、あくまで「世間知らずのお姫さまを守ってあげなくちゃ」というロバートの心境が伺える程度なのですが、ちょこちょこと女の子を意識させるシーンがちりばめられていて、そこが結構にやにやできるという。


王国の子2−2
お風呂上がりでご対面。世間知らずさと、女性として意識させる契機の両取りのお得感。


 「あめのちはれ」(→レビュー)とかと違って、なかなか萌えポイントはない物語ではあるのですが、だからこそこういう微かに恋愛/男女の意識の匂いを感じさせる瞬間は、嬉しかったりするのですよね。しかしそもそもこの二人が恋仲になるのかも、わかってはいないんですが。でも、ロマンがあるじゃあないですか。


〜新キャラご登場〜
 さて、次々とクセのあるキャラクターが登場しているわけですが、今回ラストに一番厄介そうな人物が登場しました。国王・エドワードの影武者である、ジョンの幼なじみと思しき女の子。しかもそれが王位継承権を持ってるって言うんだから、どうなってるんだ!!正直ジョンはすぐに潰されるだろうな、とか思っていたのですが、こういう背景があるとまた話がややこしくなってきそうです。しかもジョンは意外と賢そうで、王としての素養もエドワードよりありそうという。さて3巻で、どのようなつながり・展開を見せてくるのか、今から楽しみです。


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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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