作品紹介→まったりゆるやかな平安コメディ!:D.キッサン「千歳ヲチコチ」1巻
D・キッサン「千歳ヲチコチ」3巻
手にしたものをどうするか
決めるのは
君です
■3巻発売しています。
時は千の昔、平安時代。いつの時代も、世界は動いていても、身の回りは意外とまったりだったり…。でも、亨とチコ、二人のそれぞれの日々に徐々に新しい出来事が起こり始め…。貴族文化華やかなりし平安の世で、日々新たな発見をする二人の日々、覗いて見ましょう!
〜3巻発売してました〜
2月頃に3巻発売しておりました。本作、あまり書店で見かけず、ついつい発売日を逃していたようです。ということで2巻3巻のレビューになるのですが、正直ゆるゆるコメディなので、巻数ごとにレビューするほどのストーリーがないっていう。いや、もちろん物語は進んではいるのですが、9割方余計なことと言いますか。そしてそれが面白いものだから、もうそれはそれは気楽に読むことが出来るんです。ふとした時に手にして、ついつい読み耽ってしまう、そんなタイトルの一つです。良い感じに脱力していて、ネタの引き出しは多く、それでいてちゃんと歴史ネタもミックスしていて、とっても読みやすいんです。前回作品をご紹介してからちょっと時間も経っているので、ちょっとした紹介になれば。読んだ事ない方は、ぜひご注目を。
〜長山さんがすごい〜
物語は、上達部の父を持つ貴公子・亨を中心とした宮中の集まりと、貴族の子女であるチコを中心とした集まりの2つが併存し、並行して描かれていきます。チコと亨の関係というのが、この物語のメイン。なのですが、これまでニアミスはあるものの、お互いをちゃんと意識し合ってのやりとりは、たった1度だけというスローペースっぷり。そしてそんなスローペースを許してしまうのが、キャラが立った脇役達の絶妙な掛け合いなのです。
みんな風変わりでキャラが立っているのですが、やはりその中でも圧倒的なのが、チコの屋敷で女房をしている長山さんでしょう。長山さん、2巻3巻でもこんな調子です…

女房モブに紛れる

可愛い男の子は脳内フォルダにしっかり整理。(背景は颪という芸の細かさ)
圧倒的な能力と煩悩、と言いますか。無駄さしか感じない、このハイスペックさ。素晴らしいです。サリーも実興も、自らの欲・煩悩に素直ですが、二人とも自ら最前線に乗り込んで成果を上げるタイプ。一方長山さんは、あくまでいつも通りの導線の中で、自らの欲を満たすという。この姿勢の違いが、力の差を物語っているように感じられるのです。多分長山さんと同じだけの戦闘力を、亨のパパも持っていると思うのですが、正直パパはフリーダムすぎて持て余している感が。これだけの変人でありながら、周りにしっかり溶け込んでしまっている長山さん、やっぱりすごいです。
なんてキャラ押しなイメージをもたれるかもしれませんが、パロディネタや時事ネタもしっかり盛り込まれていたりします。3巻では名探偵コナンや、「今でしょ!」の林先生のネタとか。あと突然ワケわからんネタ突っ込んできたりするんですよね。今回で言えば…

おとうさんスイッチ
唐突かつシュール。かと思えば、二十四帖「I don't want to miss a thing」では、厩のくだりでキレイに落としたり。
〜ゆっくりゆっくり進むチコと亨〜
さて、一方メインの亨とチコは、実にゆっくりゆっくりと進んでいっています。3巻とはほぼ進捗しなかったのですが、良い「きっかけ」みたいなものは生まれたので、これが先につながってくれば。たぶん恋愛とかそういう段階にはならず、出会うないし友達になった時点で終了ってな感じがしますが、そこまで行くのにどれくらいかかるのやら。4巻以降も脇役が活躍する流れは変わらなそうですが、それでこそ、です。シリアスはほどほどに…というのは多少失礼のような気もしますが、いい塩梅でこれからも進んでもらえれば、と思います。
■購入する→Amazon

手にしたものをどうするか
決めるのは
君です
■3巻発売しています。
時は千の昔、平安時代。いつの時代も、世界は動いていても、身の回りは意外とまったりだったり…。でも、亨とチコ、二人のそれぞれの日々に徐々に新しい出来事が起こり始め…。貴族文化華やかなりし平安の世で、日々新たな発見をする二人の日々、覗いて見ましょう!
〜3巻発売してました〜
2月頃に3巻発売しておりました。本作、あまり書店で見かけず、ついつい発売日を逃していたようです。ということで2巻3巻のレビューになるのですが、正直ゆるゆるコメディなので、巻数ごとにレビューするほどのストーリーがないっていう。いや、もちろん物語は進んではいるのですが、9割方余計なことと言いますか。そしてそれが面白いものだから、もうそれはそれは気楽に読むことが出来るんです。ふとした時に手にして、ついつい読み耽ってしまう、そんなタイトルの一つです。良い感じに脱力していて、ネタの引き出しは多く、それでいてちゃんと歴史ネタもミックスしていて、とっても読みやすいんです。前回作品をご紹介してからちょっと時間も経っているので、ちょっとした紹介になれば。読んだ事ない方は、ぜひご注目を。
〜長山さんがすごい〜
物語は、上達部の父を持つ貴公子・亨を中心とした宮中の集まりと、貴族の子女であるチコを中心とした集まりの2つが併存し、並行して描かれていきます。チコと亨の関係というのが、この物語のメイン。なのですが、これまでニアミスはあるものの、お互いをちゃんと意識し合ってのやりとりは、たった1度だけというスローペースっぷり。そしてそんなスローペースを許してしまうのが、キャラが立った脇役達の絶妙な掛け合いなのです。
みんな風変わりでキャラが立っているのですが、やはりその中でも圧倒的なのが、チコの屋敷で女房をしている長山さんでしょう。長山さん、2巻3巻でもこんな調子です…

女房モブに紛れる

可愛い男の子は脳内フォルダにしっかり整理。(背景は颪という芸の細かさ)
圧倒的な能力と煩悩、と言いますか。無駄さしか感じない、このハイスペックさ。素晴らしいです。サリーも実興も、自らの欲・煩悩に素直ですが、二人とも自ら最前線に乗り込んで成果を上げるタイプ。一方長山さんは、あくまでいつも通りの導線の中で、自らの欲を満たすという。この姿勢の違いが、力の差を物語っているように感じられるのです。多分長山さんと同じだけの戦闘力を、亨のパパも持っていると思うのですが、正直パパはフリーダムすぎて持て余している感が。これだけの変人でありながら、周りにしっかり溶け込んでしまっている長山さん、やっぱりすごいです。
なんてキャラ押しなイメージをもたれるかもしれませんが、パロディネタや時事ネタもしっかり盛り込まれていたりします。3巻では名探偵コナンや、「今でしょ!」の林先生のネタとか。あと突然ワケわからんネタ突っ込んできたりするんですよね。今回で言えば…

おとうさんスイッチ
唐突かつシュール。かと思えば、二十四帖「I don't want to miss a thing」では、厩のくだりでキレイに落としたり。
〜ゆっくりゆっくり進むチコと亨〜
さて、一方メインの亨とチコは、実にゆっくりゆっくりと進んでいっています。3巻とはほぼ進捗しなかったのですが、良い「きっかけ」みたいなものは生まれたので、これが先につながってくれば。たぶん恋愛とかそういう段階にはならず、出会うないし友達になった時点で終了ってな感じがしますが、そこまで行くのにどれくらいかかるのやら。4巻以降も脇役が活躍する流れは変わらなそうですが、それでこそ、です。シリアスはほどほどに…というのは多少失礼のような気もしますが、いい塩梅でこれからも進んでもらえれば、と思います。
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