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2013.05.25
1巻レビュー→自分が幸せになれないと決め込んでいるあなたへ:西炯子「姉の結婚」1巻
2巻レビュー→“なりたい自分”と“なりたくない自分”:西炯子「姉の結婚」2巻
3巻レビュー→“どうすべきか”と“どうしたいか”:西炯子「姉の結婚」4巻
作者他作品レビュー→笑いと涙の芸道一直線コメディ!:西炯子「兄さんと僕」
崖っぷち28歳とロリふわ22歳の凸凹婦警コンビが行く!:西炯子「ふわふわポリス」
オトナの情事×コドモの事情:西炯子「恋と軍艦」1巻
「娚の一生」2巻
恥ずかしい青春全開の弓道部ライフ:西炯子「ひらひらひゅ~ん」


1106276657.jpg西炯子「姉の結婚」(5)


俺はその人とだけ
傷つけ合うことができる



■5巻発売しました。
 真木との不倫を終わらせ、川原との結婚話も白紙になり、再び“女ひとり”の生活に戻った岩谷ヨリ。県が推進する“土佐島プロジェクト”に事務局長として尽力するなか、新たな気持ちが芽生え始めて…。アラフォー女性の生き様を描く、オトナ系恋愛ストーリー、第5巻!!
 
 
〜明らかになった真木の結婚の経緯〜
 もう5巻です。激動の4巻を経て、ヨリの身辺はかなりスッキリしました。真木との不倫は終わりにし、川原との縁談も破談。そしてそれと同時に本業の方が忙しくなり、いい具合に恋愛から頭を背けることもできつつあります。とはいえ“土佐島プロジェクト”では、メンバーに真木もいるため、関わりあいだけは避けられない状況に。これが縁というものなのでしょうか。どれだけ離れようとしても、こうして引き寄せられてしまう。しかしながら、ヨリはそれでも動揺することなく、良い距離を保ってこのプロジェクトに邁進してきます。
 
 そんな中今回描かれたのは、真木が結婚をした経緯。これまで結婚相手として得られている情報は、大病院の娘さんで、真木はそのおかげで現在の地位を得ていること、そして見ためがヨリに似ているということ。既にお互い愛はなく、仮面夫婦の状態だったわけですが、実はそれは結婚した当初からそんな感じだったようです。結婚は“愛”じゃない、そう割り切っている相手でした。驚く程、愛情の感じられない結婚。完全に割り切った、ビジネスライクな関係です。真木とヨリとの間にある障壁の一つに、真木の妻に対する想いみたいなものもあるのかな、と思っていたのですが、それはそうでもないのか。しかし借金の恩があるから、そう簡単に離婚もできない。結婚することも大変ですが、同時に離婚することも大変。そう簡単に身動きがとれないこと。これもまた、結婚の一面なのでしょう。


〜東京へ行くかの決断〜
 さて、真木との不倫関係が終わった後、特に進展もないままに、ヨリに仕事でちょっとしたターニングポイントが訪れることになります。
 

姉の結婚5−1
作家先生から、東京に来ないかと誘われる。


 今のヨリには婚約者はおろか恋人もおらず、実に自由な身です。東京へ行くことは、非常に容易い。果たしてヨリは東京へ行くのでしょうか。しかし西炯子先生の描く女性は、しっかり仕事してて、結果を残しているイメージが強いです。「娚の一生」のつぐみも、在宅に切り替えたとはいえ、それまでかなりの実績を残していますし。実績残した上での自由というか。仕事をして生きるという選択肢が常にある。だからこそ、結婚を遅くしている面は多分にありそう。自分で生きていくことができない人だったら、結婚のチャンスがあればそれに全力ですがりつくものだと思いますし(偏見かもしれんですが)。もしここで東京を選んだら、事実上ヨリは結婚を諦めるような気が。もちろん東京で様々な出会いはあるかもしれませんが、そんなものはこのお話では何の意味のないのです。真木のいる中崎に残るのか、全てを断ち切り東京に行くのか。静かに進んでみせて、物語はそろそろクライマックスを迎えつつあるのかもしれません。


〜傷つけ合うことができる〜
 今回はこれまで絡み合っていた人間関係がさらに絡み合うことはなく、小休止の様相。お互いに一旦休みを入れることで、様々な恋愛観や結婚観みたいなものが浮かび上がってきました。そしてその中で、様々な言葉が生まれています。中でも印象的だったのは、真木が放ったこの言葉でしょうか。
 

姉の結婚5−2
俺はその人だけ
傷つけ合うことができる



 傷つけ合うことは恋愛ではないと言った天野に対して、それに反論するかのように真木はこう話します。自分のようなペーペーではなかなか理解できない感覚。そこまで心に深く自分の“跡”を残せるほど、心でつながりたいということでしょうか。結果そうであったというような話しぶりではありますが、非常に興味惹かれるフレーズ。傷つけあうことができる、その恋の結末がどうなるか、確と見届けたいものであります。


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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
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レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
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売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
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高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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