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Tag [新作レビュー] 2013.07.31
1106302863.jpg板倉梓「なぎとのどかの萌える不動産」(1)


ほんと
恋人みたいだ



■“家萌え”ってありません?
 バイトしていた会社が倒産し、アパートを追い出されることになったのどかは、偶然出会った幼なじみのなぎに誘われて“萌える不動産”で働くことに…。ワケありクールな女社長・なぎと、おっとり天然な社員・のどかの家と人をつないで始まる人情恋物語!!

 板倉梓先生のKISS連載作でございます。タイトルにもある通り、不動産をテーマにした物語。主人公は、社員登用を目指して働いていたバイト先が潰れ、職にあぶれてしまった女子・のどか。家賃を払うこともままならないまま、偶然再会した幼なじみの“なぎ”に誘われ、彼女の経営する不動産屋“萌える不動産”で働くことに。若くして経営者でありながら、どこかに影を感じさせるなぎの指導のもと、新人社員・のどかは日々奮闘するのですが…というお話。

 読んだ時のファーストインプレッションは「4コマっぽい雰囲気だな」というものでした。キャラの造形と良い、大きな起伏なく日常の微笑ましい一コマが続いて行く所など、まんがタイム系で連載していそうな印象。それはある種当然で、作者の板倉先生はまんがタイムやまんがライフなどで連載経験があるバリバリの4コマ作家さん。4コマの雰囲気をたたえつつ、人と人とのつながりを描き出す温かいお話が続いていきます。ちなみに当たり前ではありますが、“萌える”と言ってもきらら的な萌えはなく、あくまで不動産に萌えるという感覚的なものを表していますので、念のため。


なぎとのどかの萌える不動産
お昼での一幕。講談社なのにマガジンじゃないんだ…っていう、この緩さ。小ネタの緩さもまたこの作品の魅力です。この辺も4コマの…いや、あんまり関係ないのか。


 KISSらしいワンテーマものですが、こと“不動産業”にフォーカスを絞った話というわけでもなく、不動産業を通してつながり広がる、ご近所での人間関係といったものがメインで描かれていきます。一口に不動産業と言っても付き合う相手は様々で、新規のお客さんから、既に住んでいるお客さん、大家さんもそうですし、ご近所さんもその対象。人には様々なドラマがありますが、そのドラマの多くは“家”という舞台で起こります。人と人の出会いと同じように、人と部屋の出会いもまた一期一会。大感動を呼ぶような大きな波乱は起きませんが、それぞれに抱える思い出・悩みといったものを、不動産との出会いによって解決を図っていく様子は、とってもハートフル。

 日常系4コマっぽいので大きな流れはないのですが、それでもパートナーであるなぎに見え隠れする影であるとか、そんな彼女を優しく見守るとある大家さんの存在とか、物語が続くことで明らかになってくるであろう伏線・要素も幾つか登場。1話ごとで楽しめると同時に、続きものとしてもしっかりと物語強化されているので、追って読む楽しみもあると思います。また単なる賃貸物件を紹介するだけでなく、今流行りの少し特殊な形態の賃貸物件も紹介されたりと、不動産情報の豆知識も同時に得られたりするのが、個人的にツボでございました。


【男性へのガイド】
→萌えはないけど、ほっこりはある。スタンダードなファミリー4コマの雰囲気漂う、男女共に親しみやすい作品だと思います。
【感想まとめ】
→こういう作品読むと、癒されるしなんだか安心しますよね。これといったインパクトはないですが、テーマとドラマのバランス感も良く、非常に読みやすい作品でした。



作品DATA
■著者:板倉梓
■出版社:講談社
■レーベル:KC KISS
■掲載誌:KISS
■既刊1巻
■価格:600円+税


■購入する→Amazon

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