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Tag [続刊レビュー] 2013.08.06
作品紹介→葉月かなえ「好きっていいなよ。」
3巻レビュー→根暗と幼女とヤリマンと・・・ 葉月かなえは計り知れない 《続刊レビュー》 「好きっていいなよ。」3巻
4巻レビュー→まだまだ幅を見せつける,どんどん面白くなる 《続刊レビュー》葉月かなえ「好きっていいなよ。」4巻
5巻レビュー→努力をしてきた子は美しい:葉月かなえ「好きっていいなよ。」5巻
6巻レビュー→弱い心が人を傷つけてしまう:葉月かなえ「好きっていいなよ。」6巻
7巻レビュー→あたしは表で生きていきたいのよ:葉月かなえ「好きっていいなよ。」7巻
8巻レビュー→自分の中に“女の子”が満ちていくとき:葉月かなえ「好きっていいなよ。」8巻
9巻レビュー→自己評価の低い女の子との付き合い方:葉月かなえ「好きっていいなよ。」9巻
10巻レビュー→体に触れて、心に触れる。:葉月かなえ「好きっていいなよ。」10巻
関連作品レビュー→葉月かなえ「堀高ハネモノレンジャー」 葉月かなえ「あれもしたい、これもしたい」



1106298912.jpg葉月かなえ「好きっていいなよ。」(11)


その笑顔が
見たかった



■11巻発売しました。
 黒沢大和と橘めいがつきあいはじめ、2度目のクリスマスでついに身も心も結ばれる。そして季節はめぐり、めいたちは3年生に進級。新学期がスタートし、みんなそれぞれに卒業後のことを考え始める。そして、意外な新入生も入ってきて…?
 

〜結ばれてからの1巻〜
 11巻発売致しました。前回は節目の10巻で、ついに結ばれた(肉体的な意味で)わけですが、今回はそこからの日々が描かれます。少女漫画って、肉体的な結びつきが最終的なゴールになることってあんまりないんですよね(男性向けもないけれども)。現実でもそうですが、これはゴールというよりもむしろスタート。心と心の結びつきであったり、同時にセックスでの満足感をいかに高めるかというのも、決してバカにできない悩みであったり。こと葉月かなえ先生の作品は、一発の幸福感よりも積み重ねてじんわりと沁み入る幸福感の方にこそ強みがある印象なので、むしろここからが個人的には楽しみであったり。
 
 で、本編はというと、そんな余韻にはあまり浸ってもいられず、とある問題がそれぞれに突きつけられることになります。それが、進路の問題。いつの間にやら、めいたちも3年生になりました。いやでも自分の将来について考えねばなりません。進学校であれば、4年制大学でどこの地方に行くかで悩む程度で良いのですが、彼女達の通う高校は進学校ではなさそうなので、ここでの進路希望が即自分の将来を決定してしまうぐらいの重みがあるもの。ただでさえ“今”を懸命に生きている彼らにとっては、将来なんて遠すぎて何も考えられないかもしれません。私は大学にその決断を先延ばしにして、就活でそれを突きつけられて結構辛かったのを思い出しました。


〜めぐみの決断〜
 とはいえ、今を懸命に生きて、自分をしっかり捉えられているからこそ、決断もしやすいという部分もあるのかもしれません。登場人物の中で、誰よりも先に将来に向けて歩み出したのは、めぐみでした。彼女は既にモデルとして自分の道を切り開いていましたが、さらに高みを目指して、留学の手続きをはじめます。
 

好きっていいなよ11-1
 彼女曰く「とっかかりを探しているだけ」とのことですが、7巻ラストで彼女が夢を語った雑誌の一文が登場しており、そこでは「10年後もモデルをしている」「パリコレとか大きなところで活躍している」なんて内容となっていました。そこからすると、「どのようなアプローチで」という部分での悩みはあれど、軸となる夢は不変で、ちゃんと前を向いて歩き出そうとしている感じが素敵ですね。
 
 こんな形で自らを前へと進もうとさせている彼女ですが、当然その選択が正しいものであるかどうかはわかりません。例えば身長でいえば、彼女は165センチと、世界でモデルとして活躍するには身長が足りなく、本人もそのことを重々承知しています。こればかりはどうすることもできない壁。そしてそんな彼女の前に、新キャラが立ちはだかることになります。


〜ライバル登場〜
 このタイミングで新キャラが2人投入されました。一発キャラの感はなく、恐らくこれからも断続的に本編に絡んできそうな感じがします。恐らく本編は高校卒業でエンディングを迎えるような予感がするのですが、あと1年、この二人がどのように物語に影響を与えるのか楽しみですね。そして今回触れたいのは、より強烈な個性を放ち、めぐみのライバルになりそうなRIN。この子がとにかくめぐみと正反対の性格の持ち主で、非常にわかりやすい対比材料となっているんですよね。
 
 
好きっていいなよ11−2
 まず目を引くのがその身長。めぐみが今一番欲しいものを持っている子です。高すぎる身長は時にコンプレックスにもなりえるわけですが、彼女の場合はそれをコンプレックスと捉えるどころか、武器としてモデル業に生かしています。性格も素直で、何もかもが直球。コンプレックスを克服しながらのし上がり、同時に少し捻くれてしまっためぐみの性格とは対照的です。恋愛もとにかく押しの一手で、強かさとは無縁。この辺もめぐみとは異なるところですよね。髪型なのか、顔なのか、なんとなく「となりの怪物くん」の伊代に印象が被ります。

 
 RINはモデルとして、そして恋愛のライバルとしての役回りを担うことになるのですが、次回以降、どう作用してくるのか非常に気になります。世界を舞台に戦うモデルとしての素養は明らかにRINの方が上ですから、恋愛でめぐみに軍配、とかそういう落としどころになるんじゃないかと勝手に。てかそもそも海に行くのかもわからないのですが、でもラストの感じとかいかにも、じゃなかったですか。
 
 めぐみと海って、どこか似ている部分があって本当に似合うんですよね。けれど個人的には、同じ傷を持つ者同士よりも、そうじゃない方が上手く行くという感覚があるので、できれば二人は恋愛関係よりも、「言いたいことを言い合える良き理解者同士」という距離感の方が健全かな、と思う節もあったり。同じ高さではしごを掛け合うのではなく、上にいる人に引っぱり上げてもらう感覚。傷は持っていないけれど、それすらも包み込んで受け入れてくれる存在の方が良いといいますか。それを体現しているのが、めいと大和なんですけれど。でも、めぐみと海がくっついたら、すごい嬉しいんだろうなぁ。ストイックなカップルで、めちゃくちゃ格好いいですよね、きっと。


 だいぶまとまりの無い文章となってしまいましたが、12巻、引き続き楽しみでございます。


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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
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王国の子
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レビュー
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シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




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売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
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かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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