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Tag [新作レビュー] [オススメ] 2013.08.06
1106299198.jpg乙ひより「お友達からはじめましょう。」1巻



好きな人…
なのかな〜?



■美少女だが他人と触れあうことが苦手な明。中学時代もささいなトラブルから、友達と疎遠になってしまい、高校生にもなってうまく周囲に溶け込めない。そんな時、のびのびと自分らしく生きている少女・千鶴に出会って…!?一緒に笑って、一緒に泣けるともだちがほしい、まったり青春グラフィティ、開幕です。

 乙ひより先生が描く、友達づくりに悩むゆったり青春グラフィティでございます。乙ひより先生は、主に百合姫で百合を描かれていた先生。そして今回、同じ一迅社であるゼロサムWARDにて、ノーマル(なのか?)作品を描いたものが本作になります。
 
 物語の主人公は、美少女でありながら人付き合いが苦手な女の子・明。その可愛らしさが仇となったのか、恋愛のいざこざに巻き込まれ、以来人と触れあうのに若干の恐怖感を覚えるようになっていたのでした。心機一転、高校に入学し友達を作ろうとしても、友達の作り方がわからない。そんな戸惑いの中、歯に衣着せぬ言動でのびのびと生きているクラスメイト・千鶴に出会い、友達づくりのきっかけを得るのですが…。というお話。


お友達からはじめましょう1−1
一瞬止まる、このペース。結構真面目に悩んでいるのに、シリアスになりきらずゆったりしているのは、こういう転がし方をするからなのでしょう。


 一迅社ゼロサムでは非常に珍しい、非ファンタジー作品。一迅社で非ファンタジーというと、どうしてもギャグ枠の印象が強いのですが、本作はコメディにはカテゴライズされることはあれど、決してギャグになどカテゴライズされない、ゆったり日常系のお話でございます。端的に言えば、異色です。たとえばたし先生などは非ファンタジーの真面目系になるのですが、あちらは描きおろしなので、普通に連載だった本作は、本誌で結構浮いていたのでは、と予想。ま、単行本ではそんなこと関係ないので、全然気にならないのですが。
 
 さて物語ですが、とにかく日常が続いていく内容。ただ、同じ時間がループしているような類いではなくて、ちゃんと主人公たちは悩んでいて、友達付き合いを通して人間関係を醸成し、絆を深め成長しているという、ゆったりとした中にも動きはあります。というか、主人公はかなり真剣に友達付き合いのことを考えていて、それとは裏腹に驚くほどゆるい空気感なのがかわいそうでもあり、ツボでもあります。友達と一緒に帰る、友達を遊びに誘う、友達と遊ぶ、その一つ一つがチャレンジであり、新鮮な出来事。一つ一つクリアし、気がつけば仲が深まっているその様子は、非常に微笑ましい光景で、都度ほっこりしてしまいます。恋愛要素は今のところほぼなく、友情に絞った展開。元々百合系のお話を描いておられたので、そこでも強みをしっかりと活かせているのかもしれません。
 

お友達からはじめましょう1−2
 また明のお話と同時並行的に、彼女の双子の弟であるハルの物語も描かれます。こちらは明とは打って変わって社交性に溢れるキャラクターなのですが、怪我によりサッカーを断念したという過去があり、新たな“熱中出来るもの”作りに向けた試みが、物語の軸となります。そしてその過程で、友達達が大きく関わってくるという。二人は通う高校は全く別ではあるのですが、仲よくなるメンバー同士が付き合っているため、ゆくゆくは絡みもあるかも。
 

 ゆったりとした日常的な空気感を味わいつつも、物語が進行し各人が成長する様子も楽しめるという、一度で二度美味しい物語なっています。良いところで外してくる感覚もツボで、面白かったです。オススメで。



【男性へのガイド】
→日常系なので、ゼロサムで言えばかなり読みやすい部類かと思います。友情ベースのまったり青春グラフィティ、そんな作品がお好きな方は是非。
【感想まとめ】
→独特の風合いをどう形容したら良いものか、説明し辛いのですが、面白かったのですよ。読み疲れないし、それでいてちゃんと残るものもあるしで、癒されました。


作品DATA
■著者:乙ひより
■出版社:一迅社
■レーベル:ゼロサムコミクス
■掲載誌:ZEROSUM WARD
■既刊1巻
■価格:552円+税


■購入する→Amazon

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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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