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2013.09.11
1106288817.jpg林みかせ「うそカノ」(1)


だいすきだ
バカ



■片想いの入谷くんが「彼女のふりをしてくれる人=うそカノ」を探していると知り、すばるは思わず立候補!!「これをきっかけに、いつかほんとの彼女になりたい…」一緒の下校、初デート、毎日ドキドキばかりだけれど、入谷くんがうそカノを探していた理由を知って…?「大好き」はほんと、「彼女」はうそ。すばるの恋のゆくえは……!?

 林みかせ先生のLaLa連載作になります。ちょいと前に発刊されており、少し遅れてのご紹介でございます。本作で描かれるのは、とある高校生男女の、ウソの恋人同士の関係性からの発展を描いた恋物語。物語の主人公は、特進クラスの入谷くんに憧れる女子高生・すばる。貧血で倒れて保健室で寝ていたところ、「彼女のふりしてくれる人見つけないと…」という入谷くんの呟きを耳にして、思わずそれに立候補。以来、すばるは憧れの入谷くんのウソの彼女として、彼と付き合うようになります。うそカノを作った理由を「クラスのやつらが自分を、人を好きになれない欠陥人間のようだと言うから」と入谷くんは説明してくれましたが、やがてその本当の理由が明らかになり…という、甘さ切なさミックスのストーリー。


うそカノ1−1
序盤は割とワザといちゃつくなんてイベントも。基本向こうのペースなので、ヒロインはいつもドキドキしまくりです。


 ウソから始まる恋も、きっとある。こういうシチュエーションは少女漫画では割と王道で、個人的にはかなり好きなお話(藤原よしこ先生の「恋したがりのブルー」とか、何度も読み返すくらい好きです)。なんていったって、ヒロインの相手のことが大好きな感がストレートに伝わってくるから。それでいて、素直に伝えられない(伝えてはいけない)切なさが入り交じるという、感情の揺れ動きを存分に味わうことができるのが良いではないですか。この手の作品は、ヒロインが素直で優しい性格であればあるほど、切なさ成分が強くなって良い。そういう意味で本作のヒロイン・すばるは、非常に心優しく、また入谷くん相手に敬語を使うぐらいには律儀というか真面目さのある子で、見ていて応援してあげたくなってしまうのですよ。
 
 こういうお話で、相手役がうそカノを作る理由は十中八九、前の恋を忘れるためであったりするわけですが(もしくは虫除け)。本作の相手役・入谷くんの場合、保健室の先生をしている幼なじみのお姉さんが結婚をするにあたり、「(かつて好きだったけど)もう好きじゃないから大丈夫」というアクションを見せるために、うそカノを作ったという経緯があります。そんな状況を目の当たりにしたとき、ヒロインは深く傷つくわけですが、そんな中お互いがどのようにアプローチをして関係を構築していくかが、ひとつ見所になってきます。


うそカノ1−2
基本敬語・丁寧語ってのがポイント高し。一歩引いた位置から、けれどもどうしようもなく相手のことが好きという、この様子がたまらないですね。


 うそカノと言いつつ、当たり前のようにデートしたり手をつないでいたりと、「うそ」という前提事項が無ければ、その光景は本当に付き合っている恋人同士のそれ。まぁそもそも、「とりあえず付き合ってみる」的な、所謂本当のお付き合いと、そう大差ないものだったりするのですよね。違いと言えば、「お互いに本当は好きではない」という前提を共有しているから、キスには行けないとか、本心を明かしたらお終い、的な制約があるかないか。そういう前提を置いてしまう真面目さがお互いにあるから、一度明示的に築いた関係を変質させ辛いんですよね。だからこそ、歯がゆくて素敵。
 
 1巻には3話が収録されています。巻数付いていますが、これで完結でも良い程度にはしっかりとオチがついている状況。元々3話完結予定だったりしたのでしょうか?2巻以降は、1巻よりも甘さ成分が強まってきそうな感がありますが、はい、大好物です。花とゆめ系統ではどちらかというとマイノリティな、地に足ついた設定での学園恋愛もの。天乃忍先生とか、ああいった甘さと切なさ強めな恋愛ものがお好きな方にはうってつけの物語かと思います。


【男性へのガイド】
→こういうシンプルな恋愛ものが好きな男性は多いかと思います。タイトルや絵柄やあらすじが気になった方、手に取って損はないはずですよ。
【感想まとめ】
→ある意味王道を行く少女漫画で、非常に良かったです。1巻だけでの満足感も十二分。2巻以降、どのような展開になって、どのように着地するのかわかりませんが、楽しみですね。


作品DATA
■著者:林みかせ
■出版社:白泉社
■レーベル:花とゆめCOMICS
■掲載誌:LaLa
■既刊1巻
■価格:429円+税


試し読み(第1話)

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