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Tag [新作レビュー] [オススメ] 2013.10.12
1106318489.jpgオザキアキラ「ハル×キヨ」(1)


心臓がっ…
すでに持ちそうにありません…!



■超ヘタレで恋とは無縁の女・宮本小春。しかし、ある日、学園のプリンス・氷川くんとなぜか付き合うことになりました。それを知った高飛車メガネの峯田くんに、小春はある忠告を受けるのですが…!?身長180センチの心優しき巨人女子と、身長150センチ台(詳細非公表)の上から目線メガネの、凸凹ドタバタラブコメディ!

 「武士道シックスティーン」(→レビュー)や「あたしのバンビ」(→レビュー)などを描かれている尾崎あきら改め、オザキアキラ先生の新作です。オリジナル連載作で巻数が付くのはこれが初めて。順風満帆で売れている人はオトナの事情でも無い限り改名はしないと思われるわけで、改名してまで臨んだこの連載、かなり気合いが入っているのではなかろうか。
 
 さて物語の方ですが、身長が180センチもある女の子が主人公。その長身(スラッと長身というよりは全体的にデカイ)の持ち主である宮本小春は、その巨体がコンプレックスとなり、気弱でクラスの端で静かに生活しているような女の子。恋愛なんて、そもそもきっかけがない…なんて思っていたら、なぜか流れでクラスのプリンス・氷川くんとおつきあいをすることに。浮き足立つ小春ですが、どうやら氷川くんは幼なじみのことを諦めるために小春と付き合っていたようで…。そのことを忠告してくれたのは、高飛車チビメガネの峯田くん。氷川くんに負けず劣らずモテるがとことんクセの強い彼と、以来なんだかんだで一緒に過ごすようになり…というお話。


ハルキヨ1-1
自分の意見はちゃんと持っていて、そしてそれを臆すること無く言う。好き嫌いもハッキリ言う。真っ直ぐで気持ち良くもあり、時にそれが徒になるときも。


 本作は「太田川純情ラバーズ」(→レビュー)に収録されていた読切り「キヨハル」がベースとなっています。キャラは二人とも同じタイプですし、設定もほぼ一緒で、視点が男女逆な程度。ただキャラを特徴付けている要素はより強く描かれており、例えばヒロインの小春はよりもっさり感が強く、喪女っぷりが際立った形に。そして峯田くんは、「自分」というものをより強く持った自信たっぷり感がより強くなりました。どちらも極端な方向に振れているので、物語から受ける印象は「疾走感と笑いのある友情もの」から「ドタバタ感のあるオフビートコメディ」といった感じに変わりました。元ネタを知っているぶん、極端すぎる感もあったりしたのですが、連載前提となるとこの程度突き抜けないとなかなか辛いのか。
 

ハルキヨ1-2
ヒロインの小春は、表紙では顔が描かれていますが、作中では前髪が長くそのご尊顔を拝むことはできません(1カットあったかどうか…)。なので表情が分かり辛いのですが、それを補って余りあるアクションによって、感情表現をします。なので顔は見えないけど表情豊かな印象があるという。ちなみに性格はすごい素直です。孤独を拗らせて性格曲がったりとか一切していない。けれども思い込みが激しくて、暴走しがちなだけで。要はアホ…?
 

 逆に峯田くんは常に自分のペースを崩さないポーカーフェイス。彼の生き方はある種合理的であるのですが、そうでない人への当たりが強いからか逆に偏屈に映ります。チビでメガネなガリ勉くんということで、普通であればスクールカーストでは下位に沈みがちなタイプなのですが、その強烈な性格から、階層からは外れた特別枠という感じで、女子にもモテまくります。恋愛に興味がないわけではなく、好きな子もいたりするのですが、そのハードルが高い所がいかにも“らしい”。モテっぷりはやや解せないところはあるものの(笑)、人物としては非常に魅力的で、この作品の面白さを下支えしています。
 
 1巻時点では凸凹コンビが噛み合ずにドタバタするというコメディ感が前面に押し出された形になっていますが、やがて恋愛模様も描かれていくことでしょう。まだお互い、その人と成りを知った段階。小春には恋の萌芽が見てとれますが、峯田くんはまだ微妙。正直見ためも性格もまったく噛み合ない二人で、相性もクソもなさそうなのですが、峯田くんが前向きに小春を引っぱってくれれば、きっと上手く回るのでしょう。そうなる日はいつなのか、これからの展開が楽しみですね。
 

【男性へのガイド】
→少女漫画のコメディは男性にも親しみやすいものがあるかと思います。恋愛に前がかりになりがちな印象のあるオザキ先生ですが、今作は良い感じで折り合っており、他作品と比較しても読みやすいのではないかと思います。
【感想まとめ】
→ほんともっと定着して欲しいし、知られて欲しい先生。全力でプッシュですとも!


作品DATA
■著者:オザキアキラ
■出版社:集英社
■レーベル:別冊マーガレットコミックス
■掲載誌:別冊マーガレット
■既刊1巻
■価格:400円+税


■試し読み:第一話

カテゴリ「別冊マーガレット」コメント (1)トラックバック(0)TOP▲
コメント

私もオザキアキラせんせい大好きで、猛プッシュしているひとりであります!
こちらのブログも拝見させて頂いて、共感いたしました!
もっと皆に読まれていい作家さんなのにイマイチまだ埋もれている感があって、なんとかひっぱりあげて差し上げたい!!といつも思ってますw(上から目線すみません)

こちらのブログには書かれていませんが、実はこの作品、「太田川~」に収録されている「キヨハル」ともう一つ読切があります。
「別冊マーガレットsister」という姉妹誌に「学校へ行こう」というタイトルで発表されました。この時にはすでに現在のような構図が出来上がっており、そのときの評判が良かったのか連載化したみたいですね。
ていうか2巻を買ったら別マ2月号にそのまま続いていてびっくりしました。
そして5月に3巻発売予定・・・。どんなハイペースなのか・・・。
(せめて帯に別マ2月号で続きが読めますくらい書いたらいいと思う)
From: ピタゴラ * 2014/02/02 23:53 * URL * [Edit] *  top↑

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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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