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Tag [続刊レビュー] 2013.12.23
作品紹介→青春を彩る美しい伝統芸能といくつかの秘密:小玉ユキ「月影ベイベ」1巻




1106349483a.jpg小玉ユキ「月影ベイベ」(2)


お前といっしょにおわらを踊りたいが
ただそんだけや



■2巻発売しました。
 「同級生」と「伯父さん」の触れてはいけない秘密とは!?
 光は、伝統芸能“おわら”を美しく踊る蛍子に心を惹かれる一方で、彼女と伯父・円の隠しごとも気になっていく…。静かな地方の町に、嵐の予感が広がって!?
 

〜このマンガがすごい!にランクインしていました〜
 2巻発売です。このマンガがすごい!2014ではやっぱり上位にランクインしていましたね。「坂道のアポロン」の事例もあるので、もしかしたら1位もあるかもなんて思っていましたが、そこまではいきませんでしたか。でも個人的には1位の作品よりも、こっちの作品の方がスゴいと思っております、はい。


〜こんなに切り替えられるものなのか〜
 さて、物語のほうは、おわらを踊る本番である体育祭へ向けて練習を重ねる日々。1巻では蛍子と円、そして主人公の光の3人の間で人間関係が閉じていましたが、2巻ではその関係に広がりが見えてきました。

 まずは1巻では殆ど登場することのなかった“おわら5”。2巻でも登場数は少ないのですが、台詞は少しずつ多くなってきています。そして今回、そのうちの1人がちょっと良い働きをしてくれました。それが、メンバーの中で一番美形イケメンくさい、涼。一見おわらとは無縁そうな見ためですが、かれもキレイなおわらを踊ります(知らんけど)。蛍子と円の謎の関係性に思い悩む光を見て、涼は的確なアドバイスを光にします。
 

月影ベイベ2−1
その誰かさんが笠の下に人に見られたない傷でも隠しとったとしたら
その笠取れ言われることがどんだけ苦しいか
お前は想像したことあるがけ
聞かんでそっとしといてやるが愛やと思うけど
俺は


 なまじ高校生とは思えない的確なアドバイス。さらにすごいのは、彼の一番好きな「おわら」に例えて愛を説くというアドリブ力の高さです。すごいっすよ。なんなんですかこの少年。あとさらに驚いたのが、涼のアドバイスを受けて、光は何の抵抗もなくそれを実行に移すんですよね。
 
 
月影ベイベ2-2
ためらいも戸惑いもなく、本当になんの抵抗もなく。頭ではわかっていても、なかなか実行に移せなかったりするものではありませんか、こういうのって。頭ではわかっているけど、気持ちばかりが先走って後悔ばかりの自分としては、この素直さと切り替えの良さに驚き、そして少しばかり羨ましく思いました。しかしこの素直さの源泉は、どこからきているものなのでしょうか。蛍子を完全に好きになりきっていないからなのか、恋を知らないからなのか。一旦、涼の言葉によってこういう立ち位置に落ち着いた光でしたが、段々と我慢ならなくなってくるのではないかと思われます。頭よりも心が、そして体が動くとき、そんなシーンがいつか出てくるはずで、それがいつになるのか非常に楽しみです。


〜三角関係にはならないのか〜
 今回蛍子と光の関係に加わってきたのが、同級生の松井さん。蛍子もなかなかの美人さんですが、こちらもまたかわいい子です。蛍子の対人力の低さから、女子たちとの間には誤解が残ったままに物語が進んで行くのかと思いきや、松井さんの行動力の高さであっという間に橋渡しが。すごいです。
 


月影ベイベ2−3
松井さんは光に好意があって、三角関係に…なんて安い妄想をしてしまったわけですが、現時点ではそういった感じはありません。上記のシーンからも、全くそういう感情が無いことが伺えます。純粋に蛍子という人間に興味があって、彼女のためを思って一緒におわらの練習をするという。ふーむ、青春です。


〜未だ謎多し〜
 ただ彼女が素直に脇役に徹するとは到底思えないのです。というのも、意味深すぎるあの写真の存在があるから。あそこに写っていたのは、円と蛍子の母である繭子、そしてもう一人の男性。彼はどうやら、ひとつ鍵を握っているようですが、どういう人なのか。少なくとも単なる脇役というわけではなさそうで、そして今回ああして3人でおわらを踊った以上、松井さんも当然のように物語の深部へと組み込まれていくのではないかと思われます。今時点ではお互いに意識すらしておらず、過去の3人組の謎にばかりフォーカスが当たっていますが、その横で着々と想いを積み上げていってくれれば。登場人物が揃った感のある2巻。3巻ではいよいよ核心に迫るのでしょうか。楽しみです。


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