作品紹介→高校1年生の春、隣の君に恋の予感。:山川あいじ「Stand Up!」1巻
山川あいじ「Stand Up!」(2)
言葉のいらない
会話もあるんだなぁ
■2巻発売しました。
中学時代の失恋から、恋に臆病になっていた卯多子だけど、原田からの真剣な告白を見て付き合うことを決める。噂の元カノ・秋尾、ひとクセある男子・内、原田をきっかけに卯多子の学校生活に新しいドキドキが増えて行く。そして、2人は初めてのデートに行くことに…!
〜デートに着ていく服がない〜
背は高いけど気は小さい女の子の恋を描いたこの話ですが、2巻発売しました。1巻にて原田から告白されて付き合った2人ですが、2巻では、初々しくくすぐったい2人の歩みを存分に楽しむことができます。今回は、2人のデートの一部始終をゆっくり描きます。丁寧ですねー。

のっけから着る服に悩む卯多子。デートの時の服、悩みますよね。私は私服高校だったのであまり抵抗感はなかったのですが、普段制服だとどうしても私服は甘くなりがちで、きっと恥ずかしさや怖さみたいなものがひしひしと沸き立っていることでしょう。恋愛に、オシャレに不慣れな人は、「どう自分を見せて好いてもらうか」ではなく「ヘタなことして嫌われたくない」という保守的な方向にベクトルが向きがちで、卯多子もそんな戸惑いの様子が見てとれました。そのため姉に助けを求めているのですが、それでいて、結果的に着る服は自分で選んじゃうという頑固さもあり(笑)自分がお姉ちゃんだったら「なんやねん」と思ってしまいそうですが、こういうとき卯多子にとって大事なのは、服を決めてもらうことではなく、「大丈夫。かわいい。」と背中を押して安心感を与えてくれることだったりするのですよね。
〜メールの音符に懐かしさ〜
斯くしてデートに向かう卯多子。その集合に際してメールのやりとりをするわけですが、やりとりがメールっていう。そして、「楽しみ♪」という♪に喜ぶというシーンが。
まずメールってのが少し懐かしい感覚で、さらに音符を使うってのもすごく久々感がありました。最近滅多にメールをしなくなり、どちらかというとやりとりはもっぱらLINE。今の高校生たちって、どういう連絡手段を使ってるんでしょうか?このスタンプが嬉しいみたいなのとかあったりするのかしら。
ちなみに音符というと、携帯会社間で絵文字のやりとりができない時代に、苦肉の策で使っていた思い出が(高校ぐらいのとき)。あと星ね、星。今思うと何必死に打ってたんだろうとか思いますが。そんな私もデコメにはついていけず、句読点ばかりのテキスト打ちメールに落ち着きましたよっと。なので、音符を意識するってシーンは懐かしさと同時に気恥ずかしさみたいなものもあるという(笑)
あと懐かしかったのがこれ。

ヘアピン男子
これも中学や高校の時いました。大体チャラい男子で、割と背の小さい子が多かった印象があります。部活は帰宅部かバスケ部かサッカー部(偏見)。少女マンガではヘアピンを男子に貸すってやりとりがしばしば登場するのですが、女子から見てヘアピン男子ってどういうイメージなんでしょか。文脈的に読み解くならば、自分の持ち物の一部を身につけてもらうことで嬉しいということなのでしょうが、そもそもこれだけの登場数を見ると、一定数の需要があるってことなんでしょうかね。
さて、先の音符のメールのくだりをはじめ、ちょっとした仕草だとか言葉のやりとりが、非常に丁寧に落し込まれていました。二人とも理路整然とした言葉ではないのですが、心に浮かんだワードを素直に口にしているような台詞は、非常に好感が持てました。ただそんな言葉の応酬にも関わらず、全体を通しての印象は真逆で、「発せられるべくして発せられた台詞が着実に積み上げられているな」といったもの。上滑りしたり霧散したりするようなどうでもよい台詞が全然なくて、全て意味があるというか、質量がある感覚なんですよね。それはある意味ひどく不自然なのですが、一方で物語の進展が確実に見てとれるので、安心感ややきもき感なく心地よく読めるといいますか。
〜チューもなし〜
さて、2巻ではかなりイチャラブ急接近だった2人ですが、てをつないでハグをしたまでで、キスも未遂。チューはもうちょとと先ですかねー。そんな中、ライバルめいた登場人物も続々。目下の心配は、元カノよりもあのあざとそうな先輩でしょうか。本編では原田がライバルの登場を危惧していましたが、当面は卯多子がやきもきしそうです。山川あいじ先生が恋の駆け引きをどのように描くのか、3巻も楽しみですね。

言葉のいらない
会話もあるんだなぁ
■2巻発売しました。
中学時代の失恋から、恋に臆病になっていた卯多子だけど、原田からの真剣な告白を見て付き合うことを決める。噂の元カノ・秋尾、ひとクセある男子・内、原田をきっかけに卯多子の学校生活に新しいドキドキが増えて行く。そして、2人は初めてのデートに行くことに…!
〜デートに着ていく服がない〜
背は高いけど気は小さい女の子の恋を描いたこの話ですが、2巻発売しました。1巻にて原田から告白されて付き合った2人ですが、2巻では、初々しくくすぐったい2人の歩みを存分に楽しむことができます。今回は、2人のデートの一部始終をゆっくり描きます。丁寧ですねー。

のっけから着る服に悩む卯多子。デートの時の服、悩みますよね。私は私服高校だったのであまり抵抗感はなかったのですが、普段制服だとどうしても私服は甘くなりがちで、きっと恥ずかしさや怖さみたいなものがひしひしと沸き立っていることでしょう。恋愛に、オシャレに不慣れな人は、「どう自分を見せて好いてもらうか」ではなく「ヘタなことして嫌われたくない」という保守的な方向にベクトルが向きがちで、卯多子もそんな戸惑いの様子が見てとれました。そのため姉に助けを求めているのですが、それでいて、結果的に着る服は自分で選んじゃうという頑固さもあり(笑)自分がお姉ちゃんだったら「なんやねん」と思ってしまいそうですが、こういうとき卯多子にとって大事なのは、服を決めてもらうことではなく、「大丈夫。かわいい。」と背中を押して安心感を与えてくれることだったりするのですよね。
〜メールの音符に懐かしさ〜
斯くしてデートに向かう卯多子。その集合に際してメールのやりとりをするわけですが、やりとりがメールっていう。そして、「楽しみ♪」という♪に喜ぶというシーンが。
まずメールってのが少し懐かしい感覚で、さらに音符を使うってのもすごく久々感がありました。最近滅多にメールをしなくなり、どちらかというとやりとりはもっぱらLINE。今の高校生たちって、どういう連絡手段を使ってるんでしょうか?このスタンプが嬉しいみたいなのとかあったりするのかしら。
ちなみに音符というと、携帯会社間で絵文字のやりとりができない時代に、苦肉の策で使っていた思い出が(高校ぐらいのとき)。あと星ね、星。今思うと何必死に打ってたんだろうとか思いますが。そんな私もデコメにはついていけず、句読点ばかりのテキスト打ちメールに落ち着きましたよっと。なので、音符を意識するってシーンは懐かしさと同時に気恥ずかしさみたいなものもあるという(笑)
あと懐かしかったのがこれ。

ヘアピン男子
これも中学や高校の時いました。大体チャラい男子で、割と背の小さい子が多かった印象があります。部活は帰宅部かバスケ部かサッカー部(偏見)。少女マンガではヘアピンを男子に貸すってやりとりがしばしば登場するのですが、女子から見てヘアピン男子ってどういうイメージなんでしょか。文脈的に読み解くならば、自分の持ち物の一部を身につけてもらうことで嬉しいということなのでしょうが、そもそもこれだけの登場数を見ると、一定数の需要があるってことなんでしょうかね。
さて、先の音符のメールのくだりをはじめ、ちょっとした仕草だとか言葉のやりとりが、非常に丁寧に落し込まれていました。二人とも理路整然とした言葉ではないのですが、心に浮かんだワードを素直に口にしているような台詞は、非常に好感が持てました。ただそんな言葉の応酬にも関わらず、全体を通しての印象は真逆で、「発せられるべくして発せられた台詞が着実に積み上げられているな」といったもの。上滑りしたり霧散したりするようなどうでもよい台詞が全然なくて、全て意味があるというか、質量がある感覚なんですよね。それはある意味ひどく不自然なのですが、一方で物語の進展が確実に見てとれるので、安心感ややきもき感なく心地よく読めるといいますか。
〜チューもなし〜
さて、2巻ではかなりイチャラブ急接近だった2人ですが、てをつないでハグをしたまでで、キスも未遂。チューはもうちょとと先ですかねー。そんな中、ライバルめいた登場人物も続々。目下の心配は、元カノよりもあのあざとそうな先輩でしょうか。本編では原田がライバルの登場を危惧していましたが、当面は卯多子がやきもきしそうです。山川あいじ先生が恋の駆け引きをどのように描くのか、3巻も楽しみですね。