このエントリーをはてなブックマークに追加
--.--.--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
カテゴリスポンサー広告||TOP▲
このエントリーをはてなブックマークに追加
2014.02.14
1200932154.jpgMdN (エムディエヌ) 2014年 03月号


■「アオハライド」「ひるなかの流星」「放課後カルテ」「ぼくらはみんな死んでいる♪」「俺物語!」「シュガーソルジャー」「君に届け」などなど…これ、何かが共通しているのですが何でしょう?はい、実は装丁のデザイン事務所が一緒なのです。

 デザインとグラフィックの総合情報誌「MdN」で、少女漫画の装丁についての特集が組まれています。特集の対象となるのは、別冊マーガレットをメインに活躍されている、川谷デザインの川谷康久さん。雑誌自体の表紙絵は、山川あいじ先生です。川谷デザインで手がけられた作品で、ウチのブログでご紹介したことのある作品を適当に挙げてみるとこんな感じに…


1106265984.jpg
三十路目前、彼氏に振られて残ったのは“家族”でした。:鳥飼茜「おんなのいえ」



1106299198.jpg
笑って泣ける友達がほしい:乙ひより「お友達からはじめましょう。」1巻



1106359176.jpg
君にまた会えたこの奇跡を、新たな軌跡に変えて:咲坂伊緒「アオハライド」1巻



1106359176.jpg
野球に夢中な君に夢中:尾崎あきら「太田川純情ラバーズ」



1106288587.jpg
人とロボットが未来につなげる恋物語:綾瀬羽美「ハル」



1106206191.jpg
雨の日も晴れの日も私達は歩き続ける:天堂きりん「そして、晴れになる」1巻



1106339843.jpg
季節巡り想い募る、淡い淡い中学生の初恋。:羽柴麻央「花と天秤」




 表紙デザインや装丁には疎く「川谷デザイン」という言葉も少し聞いたことがある程度だたのですが、少女漫画を中心に、非常にたくさんの作品の表紙をデザインされていたのですね。メインで手がけているのが、別冊マーガレットやCocohana、B'sLOGなど。別冊マーガレットの単行本で良く見る印象があるのが、白背景にポップな柄を散りばめた系統のデザインなのですが、その辺って大抵川谷デザインだったりするのですね。個人的にはこの系統に当たりが多いというか、好みの作品が多い印象なのですが、作品のイメージを表現して作成されているので、ある程度理にかなっているというか、ただの偶然ということではなさそうです。かと思えば色をベッタリと使ったビビッドな印象の表紙もあり、非常に幅広い。
 
 単に表紙を眺めていても楽しいものですが、特集では、作品に対してのイメージと、それを表紙上で表現するための様々な仕掛けについて解説されており、非常に興味深かったです。例えば「アオハライド」のあのロゴが生まれたきっかけであったり、「ひるなかの流星」の表紙に込められた想いなどは、「おお、そんな考えがあったのね!」と。
 
 また川谷デザインは表紙だけでなく、別冊マーガレットのロゴなども手がけています。例えば単行本の背表紙上にある王冠も、僅かにマイナーチェンジしているのですよ(全然知らなかった)。それを知って、別マの単行本の背表紙を見比べてみたのですが、あんまり違いがわからなかったり…。

 不勉強で全く知らなかったのですが、一枚絵の上にロゴやフォントを重ねて行くだけかと思いきや、バラバラの絵を重ね組み合わせて表現していたりと、デザイナーの力量というものが割と大きめのウェイトで入り込んでくるのですね。よく見ることはあるものの、一つの作品として装丁を捉える事がなかった私にとっては、なかなか目からウロコな特集でした。
 
 川谷デザインのお仕事については、良いコミックさんの記事が明るいですので、興味のある方は見てみてはいかがでしょうか。


【装丁】 川谷デザイン(良いコミック)

カテゴリマンガ以外コメント (0)トラックバック(0)TOP▲
コメント


管理者にだけ表示を許可する

この記事にトラックバック
検索フォーム
最新記事
カテゴリ
タグカテゴリ
月別アーカイブ
リンク
プロフィール

Author:いづき
20代男、Macユーザー。野球はヤクルト、NBAはマジックが好きです。

文章のご依頼など、大事なお話は下記メールアドレスへお願い致します。


■Twitter
@k_iduki

■Mail
k.iduki1791@gmail.com
※クリックでメール作成
RSSフィード
▽最新記事のRSSを購読

a_m.jpg
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

Power Push
2012年オススメはコチラ→2012年オススメ作品集


かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。