このエントリーをはてなブックマークに追加
Tag [続刊レビュー] 2014.04.28
1106390003.jpg森下suu「日々蝶々」(7)


今日が
今が
つきあって
一番幸せ



■7巻発売しました。
 つきあって初めてのすれちがい。でもすいれんと川澄は、2人なりのやり方で、お互いが好きという気持ちを確かめます。そしてバレンタイン、すいれんの誕生日、と距離が縮まる、ドキドキのイベントがいっぱいの第7巻です。
 

〜もやもやを抱えながらの7巻〜
 7巻発売しております。このマンガがすごい!2014オンナ編4位になりましたが、帯ではそれはごくごく控えめにして、アーティストのmiwaさんのコメントをメインに据えるあたりは大手出版社の余裕でしょうか。
 
 さて、6巻では付き合いはじめてからの日々を描きましたが、どうにも淡白な印象で、かつもやもや感の残る展開。付き合うと言っても、具体的にどう行動したら良いかわからず、また行動してもどうしても小さいミスが出てしまうという。そしてそんな二人の状況を知ってか知らずか、後平くんが7巻でもちょっかいを出してきます。


〜ケガを経て一層親密に〜
 この後平くんの登場ですが、彼がすいれんに興味を持って恋愛的なアプローチをしてくるのかと思っていたのですが、今のところあからさまな動きはなし。そんな中での今回のケガ。このケガが、二人の関係の修復(というか変化)に大きく寄与しているわけですが、後平くんの出の鈍さを見ると、このケガが彼を投入する一つの目的だったのかな、とかいう気もしてくるのでした。
 
 いやーなんか後半なんかすっかり良い感じで。すいれんの誕生日とか良いじゃないですか。クリスマスで参考書を贈った彼が、なんとアクセサリー。ド級の進化にびっくりでした。ちょっと尊敬しちゃいましたもの。自分は、自身のセンスに自信がない上に、相手の好みを把握するのも苦手で、アクセサリーを自前で選んでプレゼントするとかなかなかできないです。オープンハート選んで炎上とかしそう。


〜高屋りょーすけの恋が…〜
 さて、今回恋愛方面で動きがあったのはすいれん川澄ペアのみではありませんでした。バレンタインですから、そりゃあ動きだってあります。なんとザ・脇役ガヤ要員だったりょーすけに、エンジェル登場です。しかも彼から恋の矢印が伸びているのではなく、向こうからという。
 

日々蝶々7-1
それがこの子、みなちゃん。か…かわいい…。
 
 
 りょーすけの心はおおよそ決まっているようですが、確定はホワイトデーまで待ち、というところ。勝手にりょーすけはずっとカノジョ出来ないキャラだと思っていたので、この展開は意外でした。川澄にとっては、恋愛経験値が同じ友達の様子を見て、色々と学ぶことも多いのかもしれません。先の誕生日プレゼントとかもそうだしね。


〜小春さんまだ出てます…!〜
 さて、そろそろもう出ないだろうと思われた小春先輩ですが、今回も出てます。粘ります。それがこちら…
 

日々蝶々7-2 
 バレンタインで、渡しに来たものの、タイミング合わずに去る後ろ姿が描かれます。何がすごいって、顔が全く描かれなかったという。前にあったあらすじ紹介文といい、どこかしら削られる傾向が…。とはいえ登場できるだけ上出来で、さらに今回に限って言えばラストには彼女メインの番外編が収録されていたのですから、もう万々歳ですよ。本格的に登場しなくなりそうな小春先輩、あ、後平くんとかどうでしょ?合いそうじゃないですか?(もはや適当)



【関連記事】
作品紹介→無口なおっとり美少女×無口で硬派なメガネ男子:森下suu「日々蝶々」
3巻レビュー→叶わぬ恋と知った時の心の中でのせめぎ合い:森下suu「日々蝶々」3巻
4巻レビュー→想いが加速する文化祭:森下suu「日々蝶々」4巻
5巻レビュー→付き合うってなんだろう:森下suu「日々蝶々」5巻
6巻レビュー→試行錯誤のお付き合い:森下suu「日々蝶々」6巻


カテゴリ「マーガレット」コメント (0)トラックバック(0)TOP▲
コメント


管理者にだけ表示を許可する

この記事にトラックバック
検索フォーム
最新記事
カテゴリ
タグカテゴリ
月別アーカイブ
リンク
プロフィール

Author:いづき
20代男、Macユーザー。野球はヤクルト、NBAはマジックが好きです。

文章のご依頼など、大事なお話は下記メールアドレスへお願い致します。


■Twitter
@k_iduki

■Mail
k.iduki1791@gmail.com
※クリックでメール作成
RSSフィード
▽最新記事のRSSを購読

a_m.jpg
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

Power Push
2012年オススメはコチラ→2012年オススメ作品集


かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。