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Tag [続刊レビュー] 2014.05.02
1106380079.jpg慎本真「SSB―超青春姉弟s―」(3)


後ろ向きな私は
どんどん遠くなっていっちゃうね



■3巻発売しました。
 夢に向かってマイペースに邁進中の新本姉弟。そんな新本姉弟に振り回されつつ、人生に恋に焦り始める斉藤姉弟。走って、迷って、立ち止まって、また進む。どこにでもある、でも4人だけの青春をゆるっとだらっと過ごす日常コメディ!


〜3巻です〜
 3巻発売しました。相変わらずゆるい青春が繰り広げられていますが、日常系のそれとは異なり、1巻に比べるとやっぱりちゃんとみんな自らの人生の歩を進めているのに気づかされます。前回のレビューでは「モラトリアム漫画」なんて称しましたが、そこに滞留する気はあんまりないのだな、と3巻を読んで思わされたのでした。
 
 今回の大きな流れは2つ、1つはチコちゃんのマンガ持ち込み、そしてもう一つはチカとマオの体育祭と応援団のお話。ここに来て俄然浮き彫りになるのが、新本姉弟と、斉藤姉弟の関係。どちらも新本姉弟が自ら決断して飛び込んで行った事物に対して、斉藤姉弟が付き合わされるというもの。バカは行動力があるとか言いますが、新本姉弟は典型的なアクティブバカですよね。当然跳ね返される場面もあるわけですが、それにめげずに何度でもぶつかれる強さがあります。一方斉藤姉弟は、なかなか自発的に決断して行動できない。やればできるのに。新本姉弟は打数で稼ぐタイプで、斉藤姉弟は打率で勝負するタイプと言いますか。今回だって、チカが風邪で応援練習にいけなかった時にも


SSB3-1.jpg
ちゃあんと代役務めてるし


〜自分で掴めるチャンスは意外と転がってるんだ〜
 さて、というわけでモラトリアムで思い悩むのは、斉藤姉弟ばかり。新本姉弟は、あんまり悩んでる姿を見ることができません。悩む前に即行動という感じだからなのか。先の通り、やればできるし、やれば糧になりそうなことにもちゃんと気づける。“チャンス”は意外にそこかしこに転がっているのです。


SSb3-2.jpg
ほら、留学だって。


 マコちゃんを見ている限り、それがすぐに活きるかどうかは微妙ではありますが、スキルだけでなく、その経験そのものが糧ですし、そのスキルだっていつか活きる場所があるかもしれないわけで。必要以上にヤラズな感が、斉藤姉弟にはありますよね。それで、少しそれを後悔しつつも、安心と引き換えに諦めている感が(ってさっきからワケの分からないことをうだうだと書いていますが、これ自分に言い聞かせてます、自分に)。というわけで、前回も書いたような気がしますが、身につまされるのですよ、この2人の行動を見ると…。そして、焦りみたいなものが彼らに出だすと余計に…。すっかり目が離せなくなってます。


〜恋に進路に悩め悩め〜
 タイプが全く違う。新本姉弟はたぶん無意識のうちに進んで、知らず知らずのうちに選びとっていくんだと思うんですが、斉藤姉弟はそれができない。悩んで悩んで、進まない時の方が多いんでしょう。大きな失敗もせず、なんとなくでここまでこれた。無意識的に進んで来ているのは同じですが、その質というか内容は全然異なると言うか。これからも斉藤姉弟は悩みに悩むのでしょうが、それが面白いのだから、もっと悩めば良いのです。そんな思い悩む二人の姿が、想いが、かつての自分を見ているようでもあり、痛くも心地よいのです。
 

SSB3-3.jpg
そんな中、一歩勇気を出して踏み出した、マコちゃんのこの行動…
 
 
 そしてそんな勇気に気づけない新本姉弟。いや、だから良いんです、それだから。妙にセンシティブだったりすると、逆に辛いじゃないですか。何気にマオから欲しての行動はこれが初めてだったりしませんかね。これでゴールでは決してなく、この後デートしてさらにマオは思い悩むのでしょうが、やっぱりもっと悩んで悩んで苦しんでほしいなぁ、と。そして、そんなの関係なしに新本姉弟は能天気でいてください。そのバランス感がまた良いのです。


【関連記事】
作品紹介→変わらないユルい日常が愛おしい:慎本真「SSB-超青春姉弟s-」

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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
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王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
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シリウスと繭
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レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




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レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
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有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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