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Tag [新作レビュー] 2014.09.23
1106442758.jpg中てい「私の隣のブッソーさん」(1)



ねぇ
晩御飯出来てるけど
帰らない…?




■山奥に暮らす女子高生・珠子は、ある日、道端で倒れている男を見つける。自宅で介抱するも、何か訳アリな感じで……?物騒男と一つ屋根の下!?田舎っ娘×不審者の不器用凸凹ラブ。

 以前「LLLL」(→レビュー)をご紹介したこともある、中てい先生の新連載作品でございます。タイトルは、「私の隣のブッソーさん」。主人公は田舎町に住む女子高生の珠子。道で行き倒れていた男・香椎空を保護すると、唯一の肉親である祖父が彼のことを気に入ってしまい、そのまま珠子の家に居候することに。東京で会社員をしているという情報以外の素性は謎で、前髪がもっさりしているのでその素顔もよくわからない。かと思えば突然熊を猟銃で仕留めてくる破天荒っぷりで、珠子は怯えにおびえます。しかしだんだんとその素性を知っていくごとに、次第に彼に惹かれていき…という田舎ラブコメ。

 ヒロインの珠子は高校生ではありますが、見た目は小学生のようで、恋なんて知りません。また祖父と二人暮らしをしているため、家事全般は彼女が出来るというしっかり者な一面もあります。一方の空はというと、元傭兵で今は警備員という肩書の体力系の男性。口数少なく目つきも怖いため(だから前髪を伸ばしている)なかなか相手と意思の疎通を図ることができないものの、その行動や発せられる言葉はどれもまっすぐで、珠子の心を捉えます。


隣のブッソーさん1-2
意識してからの珠子さんの可愛さったらないんですよ。もだえ苦しむその様子が可愛い可愛い。一方の空はその気持ちを当たり前ですが汲めないっていう(ただ、大切にしたい、守りたいっていう気持ちはあります)


 恋を知らない高校生に、意思疎通をスムーズにはかれない大人と、一つ屋根の下という絶好のシチュエーションにいながらも、恋らしい恋は全く発展していきません。ゆえに、珠子が子供らしく空回りし続けるというのが基本パターン。最初は怖がって時に拒絶すらしていたものの、自分の想いを自覚した途端に今度は意識しちゃってキツクあたってみたり。そんな彼女の様子がとにかく可愛らしいです。空曰く「猫のよう」。いや、ほんとに。当の空は年の差もあるので、現時点で全く意識していないのですが、空自身は猫がとっても好きですし、脈がないってこともないんじゃないかと。


隣のブッソーさん1-1-
物語は中盤にかけて、さらにもう一人キャラが登場します。それが空の同僚である木山。彼は空とは異なり、かなりひねくれた性格の持ち主で、珠子の気持ちにもすぐ気づきます。そこでの二人の応酬が楽しいのですが、これからどう物語に絡んでくるのか。


ちなみに木山もこの街に居座るっていう。見知らぬ男が家に突然来て、さらに住み着いてしまうというなかなか現実ではありえない大技を、1巻で二度も繰り出してくるという強引さは逆に清々しいものがありますね。ただこの話の肝は、恋に揺れる珠子を愛でる話であり、田舎ならではの人と人のつながり・優しさを享受する話であると思うので、前段への突込みなんてナンセンスなのですよ。

 いちおう二人ともまだちゃんと会社で働いていて、長期休暇中という扱いっぽいのですが、そのためそう長くはこの街にはいられません。恐らく続いてもあと1~2巻程度でしょうか。期限付きの中で、田舎娘がどこまで大人相手に立ち回れるか、なんとも応援してあげたくなる女の子なのでした。

 
【男性へのガイド】
→恋愛の描き方も、男性キャラの描き方も、特に男性が苦手とするような要素はなかったように思います。万人向けの田舎ライフなラブコメです。
【感想まとめ】
→とにかく珠子の魅力につきるわけですが、そのほかのキャラも魅力的でございます。設定や展開は割とリアリティ無視な感じはあるので、キャラ重視で物語を楽しみたい方、如何でしょうか。


作品DATA
■著者:中てい
■出版社:マッグガーデン
■レーベル:アヴァルス
■掲載誌:アヴァルス
■既刊1巻
■価格:571円+税


■試し読み:第1話と最新話が読めます

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2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




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