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Tag [新作レビュー] 2015.02.13
1106480406.jpg日当貼「オデット ODETTE」(1)




いいことあった?




■さぁ、今日はどこいこっか?
ドジだけど明るく素直な彼女と、彼女思いのやさしい彼(猫……?)。
カフェに水族館、いっしょに本屋さんも行こう。
ほんわか癒しカップルの、ゆったり「おデート」物語。

 日当貼先生のポラリス連載作です。表紙見て「ODETTE日当貼」ってタイトルかと思ってたのですが、作者さんの名前だったのですね、これはとんだ勘違いを…。ということで、「ODETTE」のご紹介です。内容は、「猫の彼氏とデートする」それだけです。ほんとに。それだけだとアレなので、それぞれどんな人(猫)なのか説明しましょうか。二人は付き合い始めたばかりで、まさにラブラブ盛りという頃合い。女の子の方は社会人で、非常に食いしん坊でおっちょこちょいな性格。名前は多恵ちゃんと言います。一方の彼氏は、落ち着いた性格で無口。名前が明かされることはありません。こんな凸凹な二人のデートの模様を、ただただ描いていきます。

 正直一番最初に想像していたのは、出オチ的な展開だったり、猫ネタ(オチ)をしつこく繰り出したりといったものだったのですが、読んでみるとむしろ「え、これ猫である必要あるの?」というぐらいには普通のカップルとして描かれています。もちろん猫ネタもあるんですが、それを前面に押し出す形にはなっていません。むしろ二人のやりとりをしていると目立つのは人間である彼女の方で、ドジでおっちょこちょいで調子乗りな性格が非常に愛らしい。彼氏はそんな彼女の抜けた行動を無口に優しく見守るという構図で、むしろ彼女の愛らしさを強調するために猫っていうアイコンを取り入れたんじゃないかとすら勘ぐりたくなるような感じだったり。


ODETTE.jpg
この作品の軸は猫ではなく、多恵ちゃんなんだと声を大にして言いたい。こんな子と付き合ってたら、楽しそうですよね(疲れそうだけど)。楽しい物語があればそれに夢中になるし、おいしそうにごはん食べるし、何に対しても「好き」って気持ちがストレートに表現されてくるところが素敵だと思います。


 恐らくですが猫様要素投入の恐らく一番大きな要因は、いちゃいちゃカップルを描きたいけれども人間同士だとどうしても鼻についてしまうので、中和するため…というところが大きいのかな、と思っています。いちゃいちゃというか、彼女が甘える構図ですかね。人間であっても無口でおおらかであれば良いとは思うのですが、こちらの方がキャッチ―ですし、猫好きにも訴求してくる部分がありそう。ともあれカップルの掛け合いがお好きな方は、この作品結構気に入るんじゃないかな、と思います。

 カップルでデートというテーマなのですが、いわゆる付き合う前後の緊張感やドキドキ感はゼロ。二人の間には信頼感に裏打ちされた落ち着いた空気が流れており、ドタバタはありつつも終始ほっこりと温かい雰囲気を楽しむことができます。あと各話のラストがすごくいい雰囲気で締められるので、なんだかすごくいい話を読んでいる感覚に包まれる不思議。まとめよければ全て良しではないですが、そこだけ味わうだけでも十分本作を読む価値はあるのかもしれません。

 ここまで書いてようやく気付いたのですが、タイトルのオデットって、「おデート」とかけてるんですね。


【男性へのガイド】
→イチャイチャドタバタしてるのを見るのが好きな方へ(※ただし彼氏は猫)。
【感想まとめ】
→面白さの源泉は日常ものに通じる所にあるような気がするのですが、いかんせん猫なんで日常じゃねーだろっていう。なんだか不思議な、けれども温かさを感じられる作品でした。温かみのある表紙で、まさに作品の雰囲気が出ている気がします。この表紙が気に入った方がいらしたら、読んでみてはいかがでしょう。


作品DATA
■著者:日当貼
■出版社:ほるぷ出版
■レーベル:ポラリス
■掲載誌:コミックポラリス
■既刊1巻
■価格:570円+税


■試し読み:ポラリスサイト

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