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Tag [新作レビュー] 2015.02.27
1106491342.jpg夏芽ミカン「パパには秘密なのですが」



譲くんがお父さんになってくれて
すごく今幸せです




■イケメンアラサーリーマン・譲くんは、女子高生・栞の義理のパパ!ママ亡きあと、栞を引き取って育ててくれた譲くん。だけど、かわいい娘の恋の予感に、譲くんの過保護ぶりが爆発する……!血はつながっていないけど、いつでもお互いが一番の味方。笑いと涙と胸キュンの、ちぐはぐ父娘ホームコメディ。かきおろし後日談もたっぷり収録!

 「まるふく片想い」を描かれていた夏芽ミカン先生の連載作です。父と娘の禁断の恋愛を描いた……なんてことはない、義理の親子の温かな関係を描き出したホームコメディです。ヒロインの栞は母の連れ子で、今の父である譲と再婚後しばらくして他界。義理の父である譲が栞をそのまま引き取りここまで育ててきました。譲は20歳の時に結婚をしたため、高校生の栞を育てているとはいえまだ27歳の若者です。周囲からみれば二人はせいぜい兄妹にしか見られないという状況。それでも精一杯父親として行動する譲と、家事でサポートする栞。良好な関係の二人でしたが、栞の恋の予感に譲は気が気ではなく……というお話。

 構図的にはなかなか恋愛の匂いたつ表紙ですが、めちゃくちゃ真っ当なホームドラマとなっています。恋をしたい娘とそれが心配な父親というのは現実でもよく見られる光景ですよね。父親の譲は義理の父親だからこそ、若いからこそしっかりしなくちゃと、こと恋愛や門限に関しては厳しく管理をするのですが、それが時に裏目に出たりするわけですよ。元々一番だった優先順位も、娘に好きな男が出来ると下がりもするわけで、それが悲しかったり。で、冷たく接してしまったり。その姿は頑固おやじそのものなんですけれど、見た目が若いお兄ちゃんってのがひとつこの物語の面白いところ。自分は別に結婚もしていなければ、子供もいないんですけれど、職業が同じ(システムエンジニア)で年齢も近いということもあり、どうしても彼に肩入れして見てしまう面がありました。


パパには秘密なのですが
いざこっちを向いてくれたと思ったらこれ。素直じゃないけどかわいいじゃないですか。


 娘の栞もその歳の女の子としてはかなり出来た子で、父親の立場というもの(譲の大変さ)をしっかりと理解出来ている子です。時に反発してしまうこともありますが、それはある意味で致し方ない面もあり、こちらの気持ちもよく理解できるから辛いところ。

 それでもって一番いい人は誰かと言うと、栞の恋のお相手である藤村くんかと思います。栞と父親の家庭の事情もしっかり理解して、がっつかずに待つ男の子ですし、非常に穏やかな性格。いざ譲を前にしてもたじろぐことなく自然に真正面から接することができますし、すごくできた男の子なんです。裏表紙の紹介文では名前すら出てこないのですが、割と彼が作中で良い働きをするという(まぁ嵐を呼び起こした発端も彼なのですけれど)。

 というわけで、とにかく悪意を持つ人物が登場しない作りとなっており、善意の行き違いから起こる出来事が物語の中心。ですので読んでいて悪い気持ちになることは一切なく、すっきり温かく読むことができる作品かと思います。一方それに伴うパンチのなさは否めないかもしれません。また大抵この手の作品って読み切りが同時収録されていたりするのですが、本作は1巻まるまる収録されており(書下ろし多めですが)、そこそこ人気もあったのかなと思ってみたり。巻数付いていないですが、反響次第では続刊もあるかもしれません。

 
【男性へのガイド】
→これといって協調材料はないのですが、変に恋愛によってもおらず、ホームコメディ的な作品ということで、間口は割と広いんじゃないかと思います。
【感想まとめ】
→相手役の藤村くんはもっと推されてもいいと思うのですが、そのあたり(不憫な感じ)含めて彼らしく、これでいいのかなと読み終わって納得してみました。



作品DATA
■著者:夏芽ミカン
■出版社:白泉社
■レーベル:花とゆめコミックス
■掲載誌:花とゆめ
■全1巻
■価格:429円+税


■試し読み:第1話

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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
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王国の子
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小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




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BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
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かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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