このエントリーをはてなブックマークに追加
--.--.--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
カテゴリスポンサー広告||TOP▲
このエントリーをはてなブックマークに追加
Tag [新作レビュー] 2015.03.17
kataomoifever.jpg桑佳あさ「片想いフィーバー」(1)



……ごめん俺
里沙じゃ勃たない




■全員アウト!好きって言えばいいもんじゃない。
 小学校からずっと仲良しで、同じ高校に進学した幼なじみの里沙、友弘、詩也。でもある日、友弘が前田先輩にひと目ぼれして大変なことに。焦った里沙は思い切って友弘に告白。だけど前田先輩へのアピールに必死な友弘には、相手にしてらえない。そんな中、もう一人の幼なじみ・詩也が里沙に告白してきて……。恋の熱に浮かされた高校生たちの捨て身で素敵な全力投球!全員が片想いなこの恋のラビリンスに、出口はあるの…!?

 桑佳あさ先生の初単行本です。全員片想いな青春グラフィティ。主人公は表紙にも描かれている女の子の里沙。彼女には小学校の時からずっと一緒に過ごしてきた幼馴染が二人いました。一人は友弘、里沙がずっと好きな相手。けれども里沙の想いも虚しく、友弘はツンツン美人な前田先輩に夢中で全く相手にしてもらえません。その横で、里沙に想いを寄せるのがもう一人の幼馴染の詩也。それぞれが思い思いの相手に恋の矢印を伸ばしているものの、決して交わることのない状況に、やきもきしつつも頑張る彼らですが…というお話。

 片思いの応酬というと、切なさが前面に押し出されて胸が苦しくなるような作品を思い浮かべると思うのですが、これはあんまりそういう感じを受けません。むしろコメディ一直線という感じすらあります。その源泉となっているのが、登場人物が割と全員ロクデモナイからというのがあるかもしれません。みんな真面目に片想いしているのですが、全員想いがフルオープンである楽さ加減があるのに加え、こんな感じなので……



片想いフィーバー0001
ひどくオープンエロな友弘(爽やかエロ)



片想いフィーバー0002
友弘の想いを引き寄せたいがゆえに胸を触らせる里沙(アホ)



片想いフィーバー0003
優しくしておいて出し抜こうとする詩也(ゲス)



片想いフィーバー0004
ツンツンどころか……な前田先輩(ドS)



 四六時中こんな感じではないのですが、こういったネタがちょいちょい挟まれてくるので、十代の恋愛を切なく描いた同系の作品とは一線を画する雰囲気を持っています。むしろ上記の個性とネタの強さと、定期的にオチが来る感じは、学園4コマ漫画に近いものがあるかもしれません。4コマ好きの人にちょっとおすすめしたいちょっと変わった雰囲気の物語。

 恋愛ものとして見るならば、それぞれが驚くほどに真っ直ぐに相手にぶつかるので、ストレートで気持ちが良くとも、それがやや単調に映ってしまうところはあるかもしれません。これから巻数が重なるに従い、切なさ成分も増えてくるような気もしているのですが、このままコメディ調で明るく推移することも十分に考えられ、展開はちょっと見えず。ひとまずは明るくテンポ良く読める学園ラブコメとして楽しんでいただければと思います。

 
【男性へのガイド】
→ほとばしる4コマ感は男性が読むのにあたっても良い後押しになるんじゃないかと思います。あと前田先輩、イイですよね。
【感想まとめ】
→読後に何か残るかというと別に何も残らないのですが、それが良い所なんだと思います。肩ひじ張らずに読める、デザート連載としては一風変わった雰囲気のコメディ。


作品DATA
■著者:桑佳あさ
■出版社:講談社
■レーベル:KC DESSERT
■掲載誌:デザート
■既刊1巻


■試し読み:第1話

カテゴリ「デザート」コメント (0)トラックバック(0)TOP▲
コメント


管理者にだけ表示を許可する

この記事にトラックバック
検索フォーム
最新記事
カテゴリ
タグカテゴリ
月別アーカイブ
リンク
プロフィール

Author:いづき
20代男、Macユーザー。野球はヤクルト、NBAはマジックが好きです。

文章のご依頼など、大事なお話は下記メールアドレスへお願い致します。


■Twitter
@k_iduki

■Mail
k.iduki1791@gmail.com
※クリックでメール作成
RSSフィード
▽最新記事のRSSを購読

a_m.jpg
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

Power Push
2012年オススメはコチラ→2012年オススメ作品集


かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。