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Tag [新作レビュー] 2015.03.18
sorawokakeruyodaka.jpg川端志季「宇宙を駆けるよだか」(1)



元の体もしろちゃんも
取り戻さなきゃ




■かわいくて素直な性格のあゆみは、大好きな人と恋人同士になったばかり。だが、初デートに向かう途中で、同じクラスの然子の自殺を目撃し、意識を失ってしまう。目が覚めると、あゆみは醜い容姿の然子と身体が入れ替わっていて……。容姿も性格も全く違うふたりの運命が、奇妙にねじれながら交錯していく……。

 川端志季先生の別冊マーガレット連載作です。デビュー単行本の「青に光芒」もつい最近出たばかりという印象があるのですが、2冊目にして巻数付きの長期連載ということで、かなりのジャンプアップという印象が…。では内容の紹介をしましょう。

 ヒロインは、見た目が可愛くて素直な高校生・あゆみ。つい最近想いを寄せていた相手と付き合うことになり、初デートに向かいます。けれども途中で、クラスメイトの然子から突然電話がかかってきて、「今から自殺するから見ていて」と言われます。あゆみの目の前で然子は飛び降り、なぜかあゆみもそのままブラックアウト。目が覚めたら、彼女は然子と入替っていました。然子はあゆみとは似ても似つかない醜い容姿で、周囲の人間からは冷たく扱われている子。どうやら然子は、あゆみに嫉妬しわざと入れ替わりをさせたようなのです。姿が違うだけで、こんなにも世界は変わってしまうものなのかと、絶望をするあゆみでしたが…というお話。


宇宙を駆りるよだか0001
こんな見た目に。これまでの友達関係もガラリ一変、一気に距離が離れることに。


 物語のジャンルとしては「入替りもの」になるかと思います。ただ、定番の男女入れ替わりではなく、女の子同士で入替るというのがポイント。醜い容姿のヒロインというのもここ最近割と一般的になってきましたが、こういう形で投入されるのはあまりないかもしれませんね。しかし別冊マーガレットは先日ご紹介した「青山月子です!」(→レビュー)など、割と突飛な設定の作品も増えてきている印象がありますねー。こちらはまさにファンタジーという導入ですが、どれくらい定着するのか、合わせて注目したいところです。

 醜い容姿で周囲からは疎まれている自身に絶望し、好きな人と付き合っているクラスメイトに嫉妬し、入れ替わりを結構するという、なかなか捻じ曲がった性格の子です。醜い容姿が先か、捻じ曲がった性格が先かという所はあるのですが、まあわかりやすい悪役という所。一方ヒロインのあゆみは非常に素直で前向きな性格。入替ったことを周囲に訴えかけるも取り合ってもらえず一時は絶望しかけるのですが、彼氏ではないクラスメイトの火賀くんがそのことに気づき支えてくれることで、気力を取り戻します。その後、定番の戻る方法を探っていくのですが、道のりは長そうということで……。


宇宙を駆りるよだか0002
この火賀くんは、じつはあゆみに想いを寄せていたという設定があり、入替った後のサポートをしてくれるわけですが、あゆみは付き合っている彼・しろちゃんが好きというミスマッチが。ただサポートっぷりは相手役本線という感じそのもので、最終的にどういう結末となるかは定かではありません。このまま噛ませ犬ポジションだったら個人的な嗜好としては最高なのですが、そうはいかないかなというのが1巻読んでの感想。


 姿は醜くなっても、心がきれいであれば素敵な王子様が現れ、一方心が不美人だと人は離れていくという、おとぎ話的なエッセンスが落とし込まれていますが、入れ替わりものというジャンルも相まって素直に楽しめる展開になっているのかな、と思います。本作のヒロインの場合、男女関係に関しては過去の遺産によって持っている感もあるので、ストレートに性格が重要と言っているわけでもなさそうなのですが。


【男性へのガイド】
→本編説明の通り、入れ替わりものとはいえ男女ではなく女性同士で、恋愛要素は強くなくとも割と都合のよい展開はありつつ、設定に比して女性向けの要素が強いんじゃないかなと思います。
【感想まとめ】
→入れ替わりものは好きですし、興味深い内容で続きが気になる所です。意外と短く完結するんじゃないかという予感もあり。



作品DATA
■著者:川端志季
■出版社:集英社
■レーベル:別冊マーガレットコミックス
■掲載誌:別冊マーガレット
■既刊1巻
■価格:400円+税


■試し読み:第1話
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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




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レビュー
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2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




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BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
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かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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